アディダス『ADIZERO JAPAN 9』はランナーなら持っておきたいシューズ! 人気シリーズ最新作の進化をシューズアドバイザーが解説
Jan 10, 2025 / SHOES
Jan 10, 2025 Updated
多くのランナーから支持されてきた人気シューズ最新作『ADIZERO JAPAN 9』が発売されました。発売直後から話題を呼んでいる一足を、今回もRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説します。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
軽量でソフトな接地感のシューズにアップデート
大森:今回ご紹介するシューズはアディダス『ADIZERO JAPAN 9』です。人気シリーズがアップデートされましたが、驚くほど軽いシューズへと進化しましたね。
藤原:前作以上に地面の存在を感じられる、接地感のあるシューズへとアップデートされました。加えてミッドソールに反発弾性の高い素材『LIGHTSTRIKE PRO』を全面に搭載された点に注目です。
前作はLIGHTSTRIKE PROを前足部のみに搭載しており、性能もさることながら耐久性のあるシューズとして部活をしている学生ランナーに人気の一足でした。
そんななか、今作は多くのランナーの要望に応えたシューズと言えるでしょう。
藤原:最近は各メーカーから今作と同様に、厚底レーシングシューズで用いられる素材を搭載しつつ、薄底な一足に設計したシューズが展開されています。接地感があり、かつソフトなフィーリングなシューズですね。
今作では中足部が過度に湾曲しないよう、ナイロン製のシャンク素材『DOGBONE』が中心部に搭載されています。カーボン製プレートと異なり、跳ね返ると言うよりも安定感を担保しているイメージに近しいです。
藤原:実際に履いてみると、最初にLIGHTSTRIKE PROのソフトなフィーリングを感じます。その次に感じるのは薄さです。昨今のシューズの中ではミッドソールが薄いので接地感を覚えました。ただ薄底のシューズですが、足にはとても優しい感触です。
言うなればちゃんと接地し、足をまわしていく動作を簡単に練習できるシューズですね。
大森:軽量で、接地感のあるシューズは足がどんどんとまわっていきそうですね。
藤原:足の感覚を養うシューズは走り始めたばかりの人も、ほぼ毎日走る学生も、フルマラソンでサブ3を達成した市民ランナーも必要なシューズです。
もちろん接地感のあるシューズは足にダメージがきてしまうと感じる人も多いでしょう。そんななか今作は自分自身のクッションとシューズのクッションの相乗効果を感じました。厚すぎず、かつ固すぎない、自然な感覚で走れるシューズですね。特にスピード練習をあまりしないランナーにはおすすめしたい一足です。
「理想のADIZERO JAPANシリーズ」
藤原:今作は『ADIZERO TAKUMI SEN』シリーズとの親和性が非常にあると思います。
大森:どのように使い分けますか?
藤原:ADIZERO TAKUMI SENはレースで用いるシューズですね。グラスファイバー製の骨状バー素材が程よくしなり、反発を生むシューズです。一方のADIZERO JAPAN 9は薄底として認知されているADIZERO TAKUMI SENよりも薄いシューズとなっています。そのためADIZERO TAKUMI SENをレースで履くための一足としてトレーニングで活用できるでしょう。
もちろんLIGHTSTRIKE PROを搭載しているので、同素材を搭載した厚底レーシングシューズ『ADIZERO ADIOS PRO』シリーズのトレーニング用としてもおすすめです。
藤原:今作と似たシューズとして『ADIZERO SL』シリーズ、『ADIZERO EVO SL』が挙げられるでしょう。これらのシューズとの大きな違いはやはり接地感ですね。
大森:今作の接地感の良さを言葉で表すなら?
藤原:「理想のADIZERO JAPANシリーズ」ですね。履き入れた瞬間「きたな!」と思いました。短い距離のダッシュを何本もしたくなります。
実際に速く走れるかどうかは別として、速く走っている感覚を養える一足だと思います。そのくらい足まわりが良いシューズですね。
繰り返しにはなりますが、走り始めたばかりのランナーも、フルマラソンを走るランナーも、一足持っていて損しないシューズです。厚めのシューズを履くことが多い方はぜひ試してください。
大森:デザインもかっこいいですよね。
藤原:とてもシンプルなデザインです。ADIZERO SLと同様に、洗練されたデザインだと思います。
大森:シューズの重量は約177g(片足)、厚さが前足部で20mm、かかと部分で27mm、ドロップ(シューズ前後の高低差)が7mmとなっています。価格は税込17,600円です。
藤原:お買い得だと思います。
大森:Runtrip Storeでも取り扱っていますので、ぜひチェックしてみてください。
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多くのシューズに足を通してきた藤原さんが太鼓判を押すADIZERO JAPAN 9。ランニングをさらに楽しむため、目標を達成するための2、3足目にぴったりのシューズです。
詳細情報
adidas|ADIZERO JAPAN 9
・価格:¥17,600(税込)
SHOES TRY ON -ADIDAS ADIZERO JAPAN 9-
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・開催日時:1月23日(木)19:00〜20:30(受付開始:18:45)
・集合場所:SLOTH JINNAN (スロース神南)2F
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・定員:30名
・参加費:無料
【動画からご覧の方はこちら】
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)