【サッカニー】最新作「KINVARA PRO」は速く走れてどんなシーンでも使える“スーパートレーナー”!シューズアドバイザーが解説

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サッカニーから新作『KINVARA PRO』が新たに登場。薄底タイプが特徴の同シリーズから登場したボリューム感満載のモデルはどのような機能が搭載されているのか楽しみにしているランナーも多いと思います。

そこで今回もRuntripおなじみのシューズアドバイザーの藤原岳久さんが同モデルを徹底解説します。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間3428秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

最新作はKINVARAシリーズの概念を変える1足

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大森:今回はサッカニーの『KINVARA PRO』を紹介したいと思います。

藤原:KINVARAシリーズは従来ベアフット系シューズとして展開されてきました。最近のモデルも足のナチュラルな動きを支える、ジョグからテンポアップまで何でも使えるランニングシューズというイメージがあります。

大森:サッカニーが『PRO』とモデル名に付けているシューズとは対極的な感じがしますよね。

藤原:そうなんですよ。初めてこのシューズを見たときに従来作までと全然違いましたが、これは非常に面白いシューズだと感じています。

大森:それは気になりますね。

藤原:サッカニーは2023年で創業125周年で、このタイミングでKINVARAシリーズを変えていこうという作り手の固定概念を覆す意志が表れています。

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大森:ミッドソールを見ると、2層構造になっているのが分かりますね。

藤原:下層は接地感のあるラバーレスの『PWRRUN』というEVA素材が配されています。その上にカーボンプレートが前側から3/4の長さで搭載されているため、推進力を感じられるんですよね。

大森:さらに、上の層は前足部が厚めになっています。

藤原:ここは『ENDRPHIN』シリーズで採用されているPWRRUN PBを搭載しているので、反発弾性も非常に高くなっています。特に前足部は「ここで蹴り出してくださいよ」というくらい厚みがありますね。

大森:サッカニーの技術が盛り込まれている感じですね。

藤原:さらにインソールには『TRIUMPH 21』同様に、柔らかくて反発のあるPWRRUN+を採用しています。まさにサッカニーのクッショニング素材のオールスターです。

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大森:クッション感は非常に感じそうですよね。

藤原:フワフワなクッションを感じるのかと思いきや、プレートが作用しているおかげなのか接地感は悪くなく、グラつく感覚がありません。

大森:それぞれのクッション素材とプレートがうまく融合してるんですね。

市民ランナーにおすすめの「新サブ4シューズ」

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大森:どんなランナーにおすすめですか。

藤原:スタックハイトは42mmありエリート選手は公認レースで使用できませんが、市民ランナーにとっては関係ないですからね。むしろ「市民ランナーに履けて、エリートランナーが履けないシューズ」です。

サッカニーで言えば、ENDRPHIN PRO 3はレギュレーションに合わせたスーパーシューズですが、こちらはルールブレイカーなので、市民ランナーこそ使った方が良いシューズ。いわゆる『スーパートレーナー』だと思います。

大森:なるほど。重量としては269gなので、カテゴリーとしてはデイリートレーナーですか。

藤原:そうですね。しかし、適度にバウンドしてくれるのでサブ4くらいであればこのシューズをレースで使うのもいいでしょう。スーパートレーナーは何でも使えるカテゴリーのシューズだと思います。

大森:速く走れて、何にでも使えそうなシューズですね。

藤原:今までのKINVARAも何でも使えるシューズでしたので、こちらはまさにその発展系のシューズかなと思いますね。

大森:対極的な発想から何でも使えるという点で繋がっているんですね。

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(左)KINVARA 12、(右)KINVARA PRO

藤原:私はキロ4分ペースだと気持ちよく走れると感じたんですけど、それぞれの考えるちょっと速めのペースで気持ちよく走れる感触がありますね。

大森:藤原さんがいうように、面白そうなシューズですね。

藤原:スーパートレーナーはサブ4向けのシューズとして提案したいですね。“新サブ4シューズ”だと思います。

歴史あるブランドが新たな発想で誕生させたオールスターシューズ、『KINVARA PRO』。藤原さんもサブ4ランナー向けにおすすめする1足をぜひ試してみてはいかがでしょうか。

詳細情報

サッカニー|KINVARA PRO

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saucony-japan.com

・価格:¥22,000(税込)

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市民ランナーにおすすめの「新サブ4シューズ」
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市民ランナーにおすすめの「新サブ4シューズ」

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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

FS☆RUNNINGオフィシャルサイト

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