【2023年夏】初心者おすすめのトレランザック3モデル徹底比較!容量やポケットなど注目の機能ご紹介
Aug 29, 2023 / OTHER
Aug 29, 2023 Updated
トレランシーズン本番を迎え、モチベーションも上がるこの季節。大会に向けて、トレイルランニングのマストアイテムであるザックを手に入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は人気トレランザックおすすめ3選をご紹介。それぞれのモデルごとにどのような特徴があるのか徹底比較します。トレイルランニング専門店『Trippers(トリッパーズ)』店長で、ご自身も多くのトレイルランレース完走経験のある朝長拓也さんとスポーツMC・岡田拓海さんがお届けします。
1. サロモン|ADV SKIN 12
岡田:今回はトレランザックのおすすめをご紹介していきますが、10L前後の容量・サイズのザックが定番でしょうか。
朝長:そうですね。このくらいの容量があるとおおよそのシーンに対応可能ですね。まず1個めはSalomon(サロモン)の『ADV SKN 12』。このザックの特徴は、ポケットが充実していて、フラスクがセットで付いている点です。
岡田:フラスクがセットで付いているのは、特に初心者にとっては嬉しいですね。
朝長:今回ご紹介する3モデルのなかで最も安価のため、コスパも非常に優れています。
岡田:容量・サイズはどうでしょうか。
朝長:全体の容量は12Lとメインの収納部分は装備一式がぴったりと収まる大きさで、ポケットも色々と詰め込めます。ザックが重くなって揺れが気になる場合は、サイドに搭載されているコンプレッションコードを調節することで抑えられます。
岡田:フラスクなどを入れるフロントポケットも特徴的ですよね。
朝長:フラスクは付属のフラスクが1番フィットします。フロントポケットの容量も充実していて、スマホや補給ジェルを分けて収納することができます。
岡田:背面にも収納できるスペースがあるんですよね。
朝長:ADV SKIN 12の下側に搭載されている背面ポケットは脇から手を入れるタイプで、深いので細かいものを入れても落ちない安心感があります。容量も3モデルのなかで1番大きいポケット。上にもポケットが配されていてウィンドシェルなどのウェア、下ポケットに補給食などの細かいアイテムを入れるという使い方もできます。
2. パーゴワークス|RUSH 11R
朝長:こちらは、PAAGOWORKS(パーゴワークス)のレース向けモデル『RUSH 11R』。試作を重ねてブラッシュアップされ、ディテールにこだわって作られたザック。完成度も非常に高いです。ショルダーの長さやフィット感を上下で調整が可能なのは他ブランドのザックにはない特徴で、身体に細かくフィットさせることができます。
岡田:これはワンサイズですべての人の身体にフィットするということで、簡単に調節できるんですね。
朝長:他にも、ザックを背負ったまま荷物を圧縮できるので揺れが気になるときにストレスなく調節できます。ポケットが充実している点も魅力ですね。
岡田:ザック本体の素材に関してはどうでしょうか。
朝長:ADV SKIN 12が伸びる素材を使用しているのに対し、RUSH 11Rは伸びないしっかりとした素材を採用しています。前側のベルトも伸びないので、全体的にカッチリとした装着感です。
岡田:容量は11Lですが、実際に荷物を入れたときのサイズ感が気になりますね。
朝長:メインの収納部分は装備一式を入れてもADV SKIN 12よりもゆとりのあるサイズです。上ポケットにも使えるスペースが残っています。
岡田:RUSH 11Rには付属のフラスクがありませんが、フラスクを購入する際はどのようなアイテムを選ぶのがおすすめでしょうか?
朝長:おすすめはHydraPak『ウルトラフラスク スピード 600ml』です。長さが短めなのでRUSH 11Rのポケットにフィットするデザインです。また、RUSH 11Rはフラスクを入れるポケットに加えて、下側にもポケットが付いているので補給食などを入れることができると思います。
岡田:背面ポケットのおすすめの使い方はありますか。
朝長:横から手を入れるタイプでポケットが浅いので、細かいものよりもウィンドシェルなどある程度大きいアイテムを入れるのがおすすめです。
3. THE NORTH FACE|TR 10
朝長:TR 10は揺れにくい仕様に作られているのがおすすめポイント。背面の収納部分も硬い生地で伸びないので、荷物が重くなっても揺れづらいです。フロントのチェストベルトが3段用意されていて、しっかりとホールドできます。
フラスクを入れるポケット上部にもベルトが付いているので、ドリンクを入れても揺れも抑えてくれる優れもの。さらに、収納を見ていくとランナーの動きに寄り添う細かいディテールも特徴です。ポケットの内側に小ポケットを作ることで小分けに収納でき、スマホなどが揺れにくい仕様になっています。
岡田:ショルダーベルトの生地も薄くて通気性が良さそうですね。
朝長:そうですね。全体の容量は10Lですが、メインの収納部分はRUSH 11Rと同じで装備一式を入れても余裕があります。大きなものを入れたい方はPAAGOWORKSやTHE NORTH FACEのザックの方が便利かもしれません。
岡田:TR 10もフラスクの付属はありませんが、何を使うのがおすすめですか。
朝長:別売りですが、THE NORTH FACEの純正フラスクがおすすめです。さらに、『SOURCE』というイスラエルのブランドが展開しているフラスクもフィットします(日本への入荷は2024年春以降)。個人的には、飲み口のロックが簡単にできる点がおすすめのポイントです。
岡田:持ち運びの時にこぼれる心配がなく、便利ですね。気になる背負ったときの装着感はどうでしょうか。
朝長:フロントポケットの位置が高くて胸筋の上に乗ってくれるので、ペットボトルなどの硬いボトルを使っても痛くなりにくいという点が個人的に好きなポイントです。
岡田:硬いボトルを使うランナーはTR 10との相性が良いということですね。
朝長:はい。また、このザックにも背面ポケットが配されていますが、RUSH 11Rと同じく横から手を入れるタイプで少し浅めなのでウィンドシェルなどを入れるのがおすすめです。
朝長:サイズを間違えなければ、どれも本当に使いやすいザックです。
岡田:見た目、価格などで比較して選ぶのもいいと思います。各ザックに対しておすすめのランナーはありますか。
朝長:難しいですね。初めてザックを買う方にはフラスク付きのADV SKIN 12が価格帯としては魅力的ですよね。買い替える方には、今回ご紹介した3つのザックはすべておすすめなので、どのザックがご自身にとって欲しいポイントを満たしているかが決め手になると思います。
どのブランドのトレランザックも工夫の凝らされた便利なアイテムたちでしたね。朝長さんのレビューを参考に、夏から秋にかけて続くトレランレースに向けてお気に入りのトレランザックを見つけてみてはいかがでしょうか。
詳細情報
SALOMON|ADV SKIN 12
・価格:¥19,800(税込)
PAAGOWORKS|RUSH 11R
・価格:¥22,000(税込)
THE NORTH FACE|TR 10
・価格:¥19,800(税込)
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朝長 拓也さん
トレイルランニング専門店 Trippers 代表/ JAFTスポーツシューフィッター
2012年にトレイルランニングに目覚め、2017年にTrippersを立ち上げる。
※前職はアパレル企業で服の型紙を作るパタンナー
2018年トレニックワールド彩の国100mile 完走
2020年 KOUMI100 完走