ハリマヤ・アシックス・ナイキ……歴代ランニングシューズの変貌と進化

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ランナーの足元を支えるランニングシューズ。中でもトップ選手が試合で使用するシューズには、その時代の最先端の技術が駆使され、いかにしてランナーの走りを支えていたかが読み取れます。

今回は、ラントリップお馴染みシューズフィッティングアドバイザーの藤原岳久さんとともに『写真で見る箱根駅伝80年(講談社/陸上競技社)』を参照しながら、時代を3つに区切り、選手の足元に注目しながら日本の長距離ランニングシューズ史を語ります。

ハリマヤ全盛期(戦前〜戦後)

『ハリマヤ』は、当時播磨屋足袋店を営んでいた黒坂辛作氏と、後に日本が初めて参加したオリンピックであるストックホルム五輪で男子マラソン代表選手となった金栗四三氏が生み出したシューズメーカー。

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『金栗足袋』と呼ばれるランニング用の足袋を開発し、箱根駅伝でも多くの選手が使用。この時代は道路が補正されておらずスパイクを使用する選手もいたとか。学生時代にハリマヤシューズを着用していた藤原さんも「職人技を感じた」と表現する、軽量性とミッドソールの薄さが特徴のシューズです。

アシックス全盛期(1960年〜)

1960年以降、特に1990年代は『アシックス』全盛期に。

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アシックスもハリマヤと同様に、軽量性とミッドソールの薄さを追求。そのことを象徴しているシューズが『マラソンソーティUL100』。重量は驚異の100g以下で、5000mを15分30秒以内で走れる選手に向けて販売されたと言われているシューズです。

ナイキの現会長であるフィル・ナイト氏もアシックス(旧:オニツカタイガー)の品質を気に入り、1962年からアメリカでの販売権を取得しており、これがナイキの原点とも言われています。

ナイキ全盛期(2018年〜)

ハリマヤ・アシックスのつくった軽量・薄さを追求する流れに待ったをかけたのが『ナイキ』。2017年5月、フルマラソン2時間切りを目標に掲げたプロジェクト『Breaking2』でキプチョゲ選手が履いていたことを発端に、翌年の箱根駅伝でナイキの厚底シューズが席巻するようになりました。

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カーボン素材を使用したプレートと、それを生かすように傾斜のついた『厚い』ミッドソールが特徴で、これまでの『薄さ』を追求した流れと逆行するランニングシューズが登場しました。

これからの予想(2022年〜)

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ナイキによってできた厚底シューズの新しい流れを追って、各メーカーの研究が進んでいます。各メーカーから様々なシューズが世の中に輩出されたことで次回の箱根駅伝ではナイキ一強ではなく、新たな『多様化の時代』が始まるかもしれません。

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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト

   
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