日米協力マラソン映画『サムライマラソン』でマラソン歴史を学ぶ
May 02, 2019 / COLUMN
May 02, 2019 Updated
土橋章宏さん著の小説 『幕末 まらそん侍』 (ハルキ文庫)が豪華キャストで映画化され、2月から全国の劇場で公開がスタートしている。
ランナーなら聞き捨てならないこのタイトル、もうご覧になりましたか?
タイトルはズバリ『サムライマラソン』
まず、マラソンと聞くとランナーとして他人事ではない。
ましてや主演が 佐藤健さんと聞くと、ランナーとしても、女子としても、これはもう……ただ事ではない!! ということで笑
“瞬発系”ランナーの浦谷は、公開翌日に鑑賞して参りました。
以下はあらすじを含む個人レビューですが、これを読むとみなさんもきっと映画館に足を運びたくなるはずです。
舞台は平穏幕末、戦からすっかり離れて、民も町ものんびり暮らしていた頃におこったあるお話。
安中藩(現、群馬県安中市)のお殿様、板倉勝明が開国を前に藩士を鍛えようと『安政遠足(とおあし)』を明朝より執り行う! いきなり15里(約60km)のマラソン開催宣言…
それを聞いた体力に不安がある者は意気消沈。一方、自信のある者は意気揚々と城を後にする。
その先のドキドキストーリーがスタートするのは、このタイミング。
城に若い侍をいきなり全員呼び出されたことを、藩士に化けた佐藤健演じるスパイ『唐沢』が「ただ事ではない!」と何やら勘違い。
早まって、これを幕府への反逆だと故郷に報告してしまい、それ来た! 刺客たちが殿暗殺を狙い、藩士や関所に忍び寄る。
ただの力比べだったのに……
キャッチコピーは、“行きはマラソン 帰りは戦”まさに、往路はただのかけっこだったのに、復路は人を斬った斬られたの戦が繰り広げられる。
初めは戸惑いを隠せなかった藩士たちも徐々に団結し始め、ひとりひとりの存在が心に触れる瞬間に出くわす。その光景はまるで現代の仲睦まじいラン仲間の練習風景を見ているよう。
板倉の無事を確認するために藩士たちは走る走る……
キーパーソンは竹中直人さん演じる守衛番役。いつも真剣なシーンにひらりと“笑い”の花びらが舞うのです。
観ていて飽きる暇がありません(大概がアドリブだったそう、ふんどし一丁のシーンも……!!)
斬り合いのシーンは手抜きなしで、力強く印象的。映画の質の高さを感じます。
スピード感があってエンドロールまで一気見しました。おもしろかった~!!
あっという間の2時間で、観終わった後は仲間との友情、愛情を再認識したい気分に。
そんな『安政遠足』、これが日本史上初のマラソン大会とのこと。
最後のテロップではそんな歴史話も流れ、歴代日本人マラソンチャンピオンのプロフィール。そして最後に東京五輪の映像が流れます。
そういうことか。来年はついに東京オリンピック。この映画のおかげで、より気分が高まりました! 最後までおもしろかった。
舞台となった地では 『安政遠足侍マラソン』という名に変り、マラソン大会が毎年開催されてるそう。
大会名は知っていたけど、こんな歴史ある大会だったのか。出てみたい!!
映画を見ればあなたもきっと、安中の地をRuntripしてみたいと思うはず。