ランナーの目標はブレていい? ブレに肯定的なくまモンの生みの親・小山薫堂さん

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ランニング好きな筆者ではありますが、なかなかサブ4が実現せずに、もどかしい数年間を過ごしております。1ヶ月の走行距離は80km〜。それなりにサボることなく、走るということが日常になっています。

週に1.2度走っていると、調子の良い時と悪い時があります。サブ4を目指すべく、5分半のペースをキープして走ろうとするのですが、最初は保てていたペースが次第にブレてしまうことも。特に暑さが増してくるこの時期は思うように調整できないのです。同じような思いをしているランナーの皆さんもいらっしゃいますでしょうか。

もちろん、そんな時は無理やり5分半をキープすることよりも、走ることの楽しさを尊重しています。そうすることで、後半に差し掛かって体が軽くなることもあるので、そうなれば儲けもの。どうしてもペースをキープできない時は、思いきって考え方を改めることを筆者はおすすめします。

当初の目標からブレてしまうことに嫌悪感を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、この方もまた、ブレることに肯定的です。くまモンなどのゆるキャラや、映画『おくりびと』、TV番組『カノッサの屈辱』『料理の鉄人』を手掛けた放送作家・小山薫堂さんです。

書籍『発想の種』の中で、その考え方が紹介されています。

まずは、小山さんが放送作家になるきっかけです。そもそも、小山さんは父親から「受験に対する哲学」を教わっていました。小山さんのお父さんは、その昔東大合格を目指していて、3浪を経験。結局そのまま合格は叶わず、高卒となってしまったようです。一見、受験失敗のように見えますが、お父さんは、「東大に行っていたら、もっと不幸になっていたと思う」と小山さんに伝えていたそうです。

そのことが小山さんの考え方にも影響を与えているようで、最初の目標を達成することだけが幸せではない。幸せというものは、知らず知らずのうちに自分で見つけているものと、気づいたのです。

そこで小山さんの経歴です。ご本人は日本大学芸術学部の放送学科に入学。放送作家として大活躍した小山さんですから、第一志望かと思いきや、そうでもなかったようです。実は、志望校の受験を失敗し、友人がたまたま見せてくれたパンフレットで決めたそうです。なんとも、フットワークの軽い考え方。

「うちのスタッフにも言っているのは、ブレていい、ブレるって素敵なことなんだと。昔はブレたらダメで、みんなブレないように一生懸命やっていましたけど。それを『ピボット』という言葉に置き換えればいいんだなと。ピボットって、バスケットのパスを出すときにするあのステップです。でも、そのときに大切なのは、軸足は絶対に動かさないこと。そして、誰にパスを通せば一番いいかをしっかり考える。たぶん、今の時代はいろんな価値観が常にめまぐるしく変わっているので、違うかなと感じながら、ブレちゃいけないって頑張っていると、失敗すると思うんです」(同書より)

これはランニング時にも生かせそうな考え方ですね。目標を定めてそれがブレてしまった時、真面目なランナーほど、そのことを引きずってしまいます。しかし、それは別に悪いことではないと考えることができれば、切り替えて、新たな目標を目指せますよね。

そうやってフレキシブル、かつ、たくましくランニングをすることで、私もサブ4が見えてくるのではないかと思っています。皆さんは、いかがでしょうか。ブレていますか?

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