人生初レースは海外ハーフ。3kmも走れなかった私が、6か月後にブダペストで完走するまで
Sep 24, 2026 / MOTIVATION
Sep 24, 2026 Updated

2026年9月6日、Runtrip Magazineでライターを務める私は、ハンガリーで開催された『第41回 Wizz Air Budapest Half Marathon』に出場しました。
人生初レースの舞台は、ドナウ川沿いを駆け抜ける21.1kmのコース。世界各国から集まったランナーや沿道の声援に背中を押され、なんとか一度も歩くことなく、2時間49分でフィニッシュしました。
半年前は3kmを走り続けることさえできなかった私が、なぜ海外のハーフマラソンを選んだのか。ごく短い距離から始まったランニング生活と、ブダペストで見つけた走る楽しさを振り返ります。
117カ国からランナーが集結するブダペストハーフマラソン

大会によると、全種目合計で2万4,000件を超えるエントリーがあり、そのうちハンガリー以外からのエントリーは117カ国・8,471件。個人ハーフマラソンでは、海外ランナーが41.5%を占めたそうです。
コースはドナウ川沿いを進み、マルギット島やマルギット橋、自由橋などを駆け抜けます。セーチェーニ鎖橋や漁夫の砦といったブダペストを象徴する景色も目にすることができ、街を観光するように走れるのが魅力です。

沿道ではブラスバンドや和太鼓、DJなど、多彩な音楽パフォーマンスがランナーを後押し。コース上ではさまざまな言語が飛び交い、海外レースならではの非日常感を味わいました。

とはいえ、21.1kmを走り切ることは私にとって大きな挑戦。ブダペストのスタートラインに立つことになったきっかけは、約1年前に遡ります。
運動を続けられなかった私が、海外ハーフマラソンを選んだ理由

当時の私は、犬の散歩以外に定期的な運動習慣がありませんでした。学生時代に運動部へ所属した経験はなく、社会人になってから始めたジムやランニングサークルも数か月で足が遠のきました。
転機となったのは、2025年10月にRuntrip Magazineのライターになったこと。ランニングに関する記事を制作し、Runtripメンバーやランナーの話を聞くうちに「ランニングは、本当は楽しいものなのかもしれない」と思うようになりました。
ちょうどその頃、数か月間の海外滞在も控えていました。「せっかくなら現地で、仕事にもつながるような経験をしたい」。そんな思いから、海外で初レースに挑戦することを決めました。
電信柱から次の電信柱まで。走る習慣をつくった6か月

過去には、ダイエットを目的に運動を始めたものの、体重が思うように減らずやめてしまった経験があります。そこで今回は健康や体型の変化を直接の目標にせず、「走ること自体を楽しむ」という考えを軸に据えました。
ランニングを始めたのは2026年3月。最初は、電信柱と電信柱の間を一区間として、走る・歩くを交互に繰り返すことからスタート。
その後、ランニングアプリなどを参考に、ペース・距離・運動時間が設定されたハーフマラソン向けの練習メニューに挑戦。ただ、当時の体力では指定通りにこなせなかったため、距離と運動時間だけを目安につらくなったら歩く方法へ切り替えました。

走ることを楽しむため、好きなラジオを聴き、景色のよい道を選び、雨の日は休む。「もう走りたくない」と感じる手前で切り上げ、次も走ろうと思える余力を残す。私なりに無理なく続けていくうちに、ランニングは日々の気分転換になりました。
こうして少しずつ運動習慣が身についたものの、21.1kmを通して走るのは本番が初めて。数日前に公園を周回して11km走った際も、緩やかな上り坂で歩いてしまい、「本当にハーフマラソンを完走できるのか」という不安が残りました。
7kmで変わった目標、11kmで訪れた痛み。「歩かず完走」への挑戦

スタート前、私が最も気がかりだったのは、最後尾から追ってくる収容バス。制限時間は、最後のスタートグループが走り始めてから3時間です。「途中で歩いてもいいから、とにかくバスに追いつかれないように」。そう自分に言い聞かせながら、8:30/kmより遅くならないことだけを考えていました。
しかし走り出してみると、練習時よりも涼しい気候と周囲の雰囲気に背中を押され、予想以上に脚が軽く感じられました。7km付近までは7:00〜8:00/kmほどのペースを維持。「ここまで来られたなら、最後まで歩かずに走りたい」と、目標は「完走」から「歩かず完走」へと変わっていきました。

11km付近では、脇腹と土踏まずに軽い痛みが出たため少しペースを落とし、鼻から吸って口から吐く呼吸を意識。上り坂では先を見過ぎず、足元に目を向けながら一歩ずつ進むことにしました。
一緒に出場した知人が、並走しながら補給のタイミングを知らせてくれたのも頑張れた理由の一つ。声をかけてもらえたことで気がまぎれ、痛みも次第に和らいでいきました。

沿道やコース上には、ビブスに書かれた名前を呼んでくれる人、日本語で応援してくれる現地スタッフ、ベビーカーを押しながら走る人、ひたむきにゴールを目指す幅広い年代のランナーたち。その声や姿に力をもらい、最後まで走り切ることができました。
21.1kmを完走。ゴールで生まれた次の目標

フィニッシュラインを越えたとき、最初に感じたのは「半年前は3kmも続けて走れなかった自分が、21.1kmを走り切れた」という驚きとうれしさでした。
ランニングを始める前、私が走ることに抱いていたのは「しんどい」という印象。しかし、日々練習を重ね、ブダペストの街並みや大会の熱気に包まれながら世界各国のランナーと同じゴールを目指したことで、「走ることは楽しい」と心から実感できました。
また、自分なりの目標に向かい、できることが少しずつ増えていく過程もランニングの魅力の一つ。これからも走ることを日常の一部として続け、いつかはフルマラソンにも挑戦したいと思います。
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