ランナーにとって「走り溜め」って効果的なの? パーソナルトレーニング第一人者が一発解答!!
Sep 09, 2016 / HOW TO
May 27, 2019 Updated
ランナーにとっての「走り溜め」の功罪とは
週2回ほどの「走り溜め」をして、効率良くダイエットとトレーニングしたい……。
ランナーの皆さんなら、一度は「走り溜め」について考えたことがあるのではないでしょうか。毎日コツコツ走るよりも、週2回ほどしっかり走るというスタイルです。普段、睡眠時間がとれない人が、週末や休日にしっかり眠るそれと同じです。
さて、このランナーならではの思考に、見事に回答しているのがパーソナルトレーニングの第一人者である中野ジェームズ修一さん。自著『世界一やせる走り方』でこのテーマにふれています。
「コツコツ続けるのは苦手。むしろ週2日程度、体力の限界まで走った方が一気に消費カロリーが増えて、効率がいいのでは」
こう我々の気持ちを代弁する、中野さんの取材相手。確かに、つい「走り溜め」の方が効率的かと考えてしまいますよね。毎日仕事で忙しいですし、自分だけの時間がとれないこともあります。しかし、そんな考えに中野さんは優しく“渇”を入れてくれます。
「“限界”といっている時点で、かなり無理があります。毎回、限界まで追い込んでいたら、習慣化のハードルはかなり高い。結局はイベント的に“月に数日”程度しか走れず、月間の消費カロリーはたいして上がらないのがオチです」(同書より)
ぐっ……。いわれてみると、そうかもしれません。ランニングを開始した頃、まずはLSDで継続してトレーニングすることが大切だと学びました。
LSDは、体力の限界まで追い込むようなハードなトレーニング方法ではありません。むしろ、気持ちよく汗をかき、心もリフレッシュして、「また、走ろう」という前向きな気持ちにさせます。この前向きの姿勢を保ったままコツコツとトレーニングを積むのです。
中野さんの指摘の通り、1回のトレーニングに負荷をかけすぎると、結局は月数回のみのトレーニングとなってしまいそうですよね。また、個人的には、「走り溜め」をしてしまうと、トレーニングをしていない日の緊張が緩んでしまい、怠慢な生活をしてしまいそうです。
やはり、ここは「走り溜め」に頼ることなく、日々のモチベーションを維持した方が、ダイエット・トレーニングとしても効果的なのかもしれませんね。
そんな中野さんですが、実は「吐く手前まで追い込んだ方が1日を気持ちよく終えられるタイプ」と自身を分析しています。つまり、走り溜めタイプのように、達成感を重視しているのです。
そんな中野さんと同じようなタイプは、下記のように走ってみてはいかがでしょう。
「たとえば時間のある週末などに、納得できるまで長時間走るのもいいでしょう。ただし“軽く息がはずむ程度”のゆっくりペースをキープすべき。息が上がり過ぎると長い距離を走れないですし、脂肪燃焼率だって下がります。せっかく走っても、苦しいばかりで消費カロリーが少ないなんて、もったいないですよ」(同書より)
決して「走り溜め」をすることなく達成感を得る。そんな走り方を取り入れると良いようですね。
寝溜め、食い溜めが人の身体に合っていないのと同様に、ランナーにとっての「走り溜め」は、さほど良い効果が無さそうです。ここはひとつ、中野さんのコーチングを参考にしてみてはいかがでしょう。