【ホカ】「BONDI 8」の履き心地は？厚底シューズのアップデートをシューズアドバイザーが解説
Jan 08, 2023 / SHOES
Jun 25, 2024 Updated
本格的なマラソンシーズンを迎え、走る距離が増えたランナーも多いと思います。そんな方におすすめのシューズが厚底ソールが特徴の新作『BONDI 8』です。
本記事では、こちらのシューズをラントリップ お馴染みのシューズフィッティングアドバイザーの藤原岳久さんとレビュー。藤原さんはブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わって20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出した、走るシューズアドバイザーです。
BONDIシリーズ最新作の履き心地は？
大森：『BONDI』シリーズ最新作となりますが、藤原さんはどのような印象を持っていますか?
藤原：前作より重くなり、ドロップも微妙に変化しています。重くなったのは機能性が追加された影響だと考えてください。足し引きを行い10g以下の増量になっているのは、ブランドとして機能を足したい気持ちが強いのだと思います。シューズをご覧になると分かりますが、前足部が非常に横へ張り出しています。前足部に安定感があるんですよね。
藤原：一方で4.5mmの低ドロップのため、やや前傾を意識しないとうまく走れません。イベントの時に初めて履いて気づいたら4分30秒/kmペースで走るほどペースが上がりました。
前作との比較
藤原：前作はイージーランの王者のようなモデル。テンポアップラン以外はオールラウンドに使えて、推進力がある作りでした。
大森：アッパーも変化があると思いますが、どうでしょうか。
藤原：今作に採用された『エンジニアードメッシュ』はシームレス、縫い目のないデザインです。幅自体は広くありませんが、足を入れると馴染みの良さを感じます。また、ワイドモデルも展開されているので足幅が広いランナーにも対応します。
アッパーのシームレス化で柔らかい部分を、一体化したシュータンが中で抑えるという作りになっています。
大森：先ほど、ミッドソールの安定感が高いということでしたが、反発性も一新されましたか。
藤原：そうなんですよ。素材の配合が変更され、反発弾性の高いクッションになっています。一般的にクッションが厚くなると安定感を失い、安定感を高めると硬くなってしまうんですよね。そういう意味では2つの要素の両立にチャレンジしているシューズになります。
大森：アウトソールはラバーが拡大され、耐久性が向上したそうですね。
藤原：そうですね。中央のラインはラバーを取り除き、厳選した位置のみにラバーを配置。磨耗やミッドソールの反発弾性の劣化を抑えています。耐久性はデイリートレーナーとしての役目ですが、十分に備わっていますね。
おすすめのランナー・使用シーン
大森：耐久性が高いので、数百km履いてもソールの状態を保てそうなシューズですね。
藤原：そうですね。しかし、裏返すとデメリットでもあります。それだけの機能を搭載していることで重さにもつながります。用途が限られますが、ロングランやLSDにおすすめです。また、走りこんでいるシリアスランナーもリカバリーランに使ってみてください。新しい発見があります。
大森：価格の話がありましたが、25,300円（税込）となります。
藤原：耐久性が高く、一番使用頻度の高いシューズです。費用対効果は良いシューズではないでしょうか。
シューズアドバイザー・藤原岳久さんによるホカ『BONDI 8』のレビューをお届けしました。ランニングを始めたばかりという方も多い新年。日常のランニングやロングランのお供に履いてみてはいかがでしょうか。
詳細情報
ホカ｜BONDI 8
・価格：￥25,300（税込）
藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長，販売歴20年以上
ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）
藤原商会オフィシャルサイト
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