糖質制限ダイエットが注目される理由。現代人は小さじ「約21万杯」の糖質摂取!?
Jun 27, 2016 / COLUMN
May 26, 2019 Updated
ランナーの皆さんは、日頃からコンディション調整を意識されているかと思います。体を良い状態でキープすることは、継続的なトレーニングを可能にし、よりランニングを楽しくさせますよね。
また、中長期的な調整としてダイエットに取り組む方も多いと思います。ダイエットと言えば、最近では「糖質制限ダイエット」が話題となっています。ご飯をはじめ、パン、麺類など炭水化物や糖分が入っているものを控えるダイエット方法です。筆者も、心なしかランチ時のご飯大盛りを自重し、できるかぎり肉野菜中心の生活に切り替えています。
ダイエット方法には諸説あるもの。何が良くて悪いのかがわかりにくい部分があります。その中で、同ダイエット方法では、「単純に糖質を制限するだけでなく、脂質をしっかりとるべき」と指摘する人がいます。ヘルスドクターであり、書籍『世界のエグゼクティブを変えた 超一流の食事術』の著者であるアイザック・H・ジョーンズ氏です。
ハリウッドスターやアラブの王族といったエグゼクティブ層のほか、5万人ものクライアントが頼るアイザック氏のダイエット方法。「1カ月で8kgやせた」「鬱症状が改善した」「年収が1.5倍にアップした」と、ダイエットだけでなく心も生活も向上させる効果が出ているようです。
糖質制限だけでなく脂質を摂取!?
この良質なアブラをとる方法は、アイザック氏は自らの体験から効果がうたわれています。というのも、アイザック氏が中高生のころ、脳がうまく機能せず集中力の続かない状態に陥ったそうです。病院での診断はADHD。これは発達障害の一種です。ご両親はどうにかしようと、自然療法医を頼り、「食事を変える」ことをアドバイスされました。
それこそが、「砂糖(糖質)を控えて、良いアブラ(脂質)を積極的にとる」といったもの。これを取り入れたアイザック氏は、授業中の集中力を取り戻し、オールAの成績をおさめるように。それだけでなく、大学から大学院へと飛び級で進学し、首席で修了。アメリカ最大のヘルスセンターで仕事をするようになりました。
なぜ、これほどアイザック氏の体調は改善したのでしょうか。糖質を控えたことは1つのポイントとなります。そもそも人類は現在ほど多くの糖質をとっていませんでした。1万年前の人類は、1年間でわずか小さじ22杯しか摂取していませんでした。しかし、飽食の時代になると1年間で約63キロ、小さじ約21万杯も摂取するようになったのです。コレは驚き。糖質がタンパク質とあわさって熱が加えられると、AGE(終末糖化産物)に変わり、あらゆる病気の原因となる「慢性炎症」を引き起こします。糖質制限ダイエットはこういった理由からも流行となったようです。
また、もう一つ大切なポイントが良いアブラ(脂質)をとること。これらを積極的にとるメリットをアイゼン氏が説明しています。
・脳の機能がハイレベルで安定し、集中力が高まる
・エネルギーが安定して供給されるため、体の機能が安定する
・インスリンと血糖値が常に安定した水準でキープされる
なるほど、様々なコンディションが向上する可能性があるようですね。
では、具体的に良いアブラとは何かを見ていきましょう。身近なところで、オリーブオイルやココナッツオイル、亜麻仁オイル、えごまオイルなどがありますが、アイゼン氏が「1日に積極的に摂るべきアブラ」として、下記のような組み合わせを推薦しています。
・ギー(あるいは牧草牛のバター)
・バージンココナッツオイル(あるいはMCTオイル)
・エキストラバージンオリーブオイル
・亜麻仁オイル(あるいは麻の実オイル)
これらの1回の食事に対して、1~2テーブルスプーン(15~30グラム)を料理にかけたり、混ぜたりして摂取するのです。1日で8テーブルスプーン前後の摂取が良いとされています。
また、ランナーの皆さんにとって効果的な摂取方法として、「運動の2時間後」もポイント。運動後すぐは体脂肪を燃やす時間ですので、少し時間をあけて上記のような良いアブラを摂取すると体に好影響を与えるというのです。
糖質制限ダイエットを取り入れているランナーの皆さんには、耳寄りな情報ですね。ベストパフォーマンスを目指して、食事方法を改善してみてはいかがでしょう。