ナイキ『ストラクチャー 26』は前作から大幅に刷新! 『ペガサス 41』『ボメロ 18』との比較も交え解説

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30年以上続いてきたナイキのランニングシューズ『ストラクチャー』シリーズの最新作がこの夏に登場しました。その機能性にも期待が集まるなか、同じくナイキのデイリートレーナーとしてラインナップされている『ペガサス 41』『ボメロ 18 』との違いも気になるところです。

今回は最新作『ストラクチャー 26』の特徴に加え、ナイキが提案するデイリートレーナーモデル3本柱の比較や履き分け方を、Runtripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんの解説を交えながらご紹介します。

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

サポート性に加え、快適性を追求したスタビリティモデル

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ストラクチャーシリーズは、スタビリティ機能を搭載したモデルとして長年ランナーの足元を支えてきた一足。ただ藤原さんは「このシューズはストラクチャーの新たな時代の到来を感じさせる」と語ります。

今回、ミッドソールは前作のEVAベースの『Cushlon 3.0』フォームから『React X』フォームへ変更。柔らかさと安定性の両立を進化させ、より高いエネルギーリターンももたらします。

さらに最大の特徴は、中足部のアーチ部分から踵部をしっかり支えるミッドフットサポートシステム。ランニング時のブレを抑制し、安定した走りを導くスタビリティ性能のカギを握っています。

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しかし、この機能は従来のスタビリティモデルの概念を変えると藤原さんは語ります。

「内側への倒れ込みを抑えるために、今までは硬度が高い異素材のパーツを入れるケースが多かったです。サポート性が高まる一方、履き心地が全体的に硬くなってしまう問題点としてありました。今作は同一の素材で内側の硬度を高めることでスタビリティ性能を利かせています」

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加えて、かかと側のプラットフォームを広めに設計し、シューズ全体で安定要素を高めていることも特徴。「従来のスタビリティ感はないけれど、しっかり支えてくれる感じがある。非常に履きやすい仕上がりだと思います」と藤原さんは語ります。

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アウトソールラバーは接地感を高めた前足部(オレンジ色の部分)と、耐摩耗性を重視した後足部(ブラック色の部分)で素材を分けて採用。ランナーにとってきめ細かい作りもうれしいポイントです。

ペガサス41、ボメロ18との比較や履き分けポイント

ナイキが打ち出すデイリートレーナーの代表的モデルとなるのがペガサス 41、ボメロ 18、ストラクチャー 26。いずれも価格は16,500円と同一に設定されており(2025年7月現在)、藤原さんは「それぞれを比較して選べるのも魅力」と語ります。

「定番のペガサスシリーズは当然ながら、大幅にアップデートされたボメロシリーズも着用者が増えています。その2足を履いているランナーのなかには、実はストラクチャーが向いているという人も3割程度はいるんじゃないかと思います」と藤原さん。まずはペガサスシリーズとストラクチャー 26での比較をおすすめします。

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「ペガサスとストラクチャーはどちらも10mmのドロップ(シューズ前後の高低差)となっており、とくに前足部の接地感を顕著に覚えるなど似ている部分があります。ただ2足はニュートラルモデルのペガサス 41、スタビリティモデルのストラクチャー 26として比較できるでしょう。ストラクチャー 26は足首やヒザに不安がある人にはぜひ履いて欲しいシューズ。X脚になりやすい人にはおすすめだと思います」

自然なスタビリティ性を持つからこそ、使いやすさがあるという同モデル。従来のスタビリティモデルにとって弱点でもあった重さも今作では気にならないため「ウォーキングやジョギングでも扱いやすく、シンスプリントで悩んでいるランナーにも良いと思います」と語ります。

そのうえで藤原さんが推奨するのが、ボメロ 18との履き分けによるトレーニング効果の向上です。

「ボメロ 18も10mmドロップですが、3つのなかでガイド感が強い船底のようなタイプ。履き心地の異なるシューズを履くことで相乗的なトレーニング効果を得ることができ、ケガの予防にもなると研究論文でも言われています。ペガサス 41も含めてトレーニングに合わせて履き分けてほしいと思います」

明確に異なる性能を持つシューズを同価格で出すことで、ランナーそれぞれのニーズにあったシューズを選ぶことができる、ナイキのデイリートレーナーモデル。そのなかでストラクチャーはランニングを始める際の一足として、さらに脚の痛みや不安に悩むランナーを支える一足として注目されることでしょう。

詳細情報

ナイキ|ストラクチャー 26

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価格:¥16,500(税込)

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【プロフィール】

藤原岳久さん

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FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長,販売歴20年以上

・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

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