On（オン）『Cloudsurfer 2』はランニングをはじめたい人にぴったり！ 幅広いランナーにおすすめできる理由をシューズアドバイザーが解説
Mar 01, 2025 / SHOES
Mar 01, 2025 Updated
On独自の技術『CloudTec Phase』を搭載したシリーズの最新作『Cloudsurfer 2』が登場しました。Runtripお馴染みのシューズアドバイザー、藤原岳久さんによると、前作と比べて幅広いランナーにおすすめできるようアップデートされたそうです。その背景も含め藤原さんのレビューをお届けします。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
前作からシューズの剛性が向上！ より誰もが履きやすくアップデート
大森：今回ご紹介するシューズはOn『Cloudsurfer 2』です。本シリーズはOnの原点とも言えるシューズでしょう。
藤原：そうですね。
大森：アップデートを重ねてきた中、前作から『CloudTec Phase』という新技術が搭載されたシリーズです。
藤原：CloudTec PhaseはAI技術を用いて設計されており、前作ではランニングに最適な構造として発表されました。短い距離のランニングや普段履き用としても履いていましたね。ゆっくりとしたジョギング用のシューズとして重宝していました。
ただし、初心者ランナーを含め誰でも履けるデイリートレーナーという位置付けのシューズではありませんでした。そんな前作からアップデートを果たし、今作では大きく生まれ変わりました。とくにシューズの屈曲の剛性が高まっています。
前作はつま先部分とかかと部分の両方から力を加えると簡単に折れ曲がりましたが、今作は簡単には折れ曲がりません。
大森：前作とはシューズ自体の硬さがまったく異なりますね。
藤原：シューズの剛性があるとして何がいいのかーー。大きな利点としてライド感の向上が挙げられます。シューズが硬いと重心移動の際に前後の揺れが起き易くなり、シューズそのもののガイド機能が高まるのです。
そのため今作は初めてランニングシューズを買う、これからランニングをはじめる人にもおすすめできる一足です。
ちなみにアッパーはシュータンから全体的なデザインに至るまで、前作とほとんど変わっていません。
大森：確かに比べてみるとそっくりですね。
藤原：ただ、ヒールカウンターは前作よりもしっかりとした造りになり、前作から中側部のフィット感も高まっているため、サポート感がとても良くなっています。
また前作と同じくOn独自のプレート素材『SpeedBoard®』が搭載されていません。その理由として軽量化が挙げられます。
アシックスで言えばクッション材『αGEL』を搭載しないことで、シューズ全体の軽量化を図るといったイメージです。搭載する素材を厳選することで軽量なシューズになっています。
大森：SpeedBoard®が搭載されていないのに、高い剛性を実現しているのですね。
藤原：ミッドソール自体の硬度を高めることでシューズ全体の剛性を担保しています。その細やかな調整がAI解析を用いた最適化させるための技術なのでしょう。
プレートを搭載した『Cloudsurfer Next』との違いは？
藤原：本作を語るうえで欠かせないシューズは『Cloudsurfer Next』でしょう。私も絶賛した一足です。
藤原：Cloudsurfer NextにはSpeedBoard®が搭載されており、接地感のあるシューズでした。プレート素材が搭載されているため安定感も高いです。
対してCloudsurfer 2はロッカー機能が効いたライド感のあるシューズです。まさにOnらしい一足ですね。
そのためOnのシューズを体験したい方はCloudsurfer 2とCloudsurfer Nextの2足がおすすめでしょう。Onには面白いシューズがたくさんありますが、まずはこの2足から選ぶと良いと思います。
大森：2足はどのように履き分けますか？
藤原：Cloudsurfer Nextは接地感と安定感に長けたシューズです。他のOnのシューズと比較して前足部が薄くなっているため接地感を覚えやすいですね。短い距離のランニングにおすすめであり、接地感のある走り心地なので、気持ちよい足さばきを体感できる一足でしょう。
ランニングを上達するためには接地の感覚をつかむ必要があると考えているため、これからどんどんランニングを頑張りたい方におすすめの一足です。
Cloudsurfer 2はロッカー機能が効いたライド感のある一足なので、ゆっくりと楽に走りたい方、楽しんで走りたい方におすすめですね。Cloudsurfer Nextよりもミッドソールの厚みを感じられます。加えてデザイン性も良い点も魅力的です。
大森：ランニングを楽しみたい方にはCloudsurfer 2がおすすめなのですね。
藤原：値段はCloudsurfer 2が税込20,900円、Cloudsurfer Nextが税込18,700円です。これからCloudsurfer全体のフランチャイズがより手厚くなってくると聞いていますが、Cloudsurfer 2はまさにその中心に在るシューズです。
「surfer」と名がついているように、このシリーズにはサーフボードに乗るようにランニングを楽しむという意味があると思います。そんな中、まさにサーファーとしてボードに乗るように走りたい方はCloudsurfer Next、まずはランニングを楽しみたい方はCloudsurfer 2がおすすめかと。
大森：Cloudmonsterシリーズもプレート素材の有無で各シューズを展開していますね。
藤原：Onは製品を展開していくスピード感がすごいですね。展開して、そこから生まれた問題を改善し、再び展開していく……。そのスピード感が現代のシューズメーカーらしいです。サステナビリティにも焦点を当てているため、これからもOnには注目が集まると思います。
大森：Cloudsurfer 2はRuntrip Storeでも取り扱っているので、ぜひチェックしてみてください。
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より多くの人におすすめできるシューズへとアップデートされたCloudsurfer 2。多くのランナーが集う公園や大会などで目にする機会が多くなる一足となることでしょう。
詳細情報
On｜Cloudsurfer 2
・価格：¥20,900（税込）
【動画からご覧の方はこちら】
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING（旧藤原商会）代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長，販売歴20年以上
ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）
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