東南アジアでもランニングは人気!?日本の大学生ランナーがカンボジアで体感したランニングカルチャー

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こんにちは、Runtrip Magazine編集部インターン生・みずきです。現在は、医学部6年生を休学中の大学生。高校生のころは陸上部に所属し、中距離を専門としていました。今でも市民ランナーとしてマラソンやトレイルランニングなどの大会にも出場しています。

昨年、私は大学を休学し、『途上国医療』についての見聞を深めるべく、カンボジア、ケニアにて医療関係のインターンシップに参加しました。そんな生活のなかでも、ランニングが必須といっても過言ではない私は現地でも走る毎日を過ごしていました。そこでは、日本から離れた場所で走ったからこそ発見したことも。

今回はカンボジア滞在時に触れたランニングカルチャーやスポット、ランニング時に注意したポイントについてレポートします。

非日常的な雰囲気に浸れるカンボジア

日本からの観光客も多いカンボジア。世界遺産のアンコールワット遺跡が有名ですが、街はどのような雰囲気なのでしょうか。

私は、南部に位置する首都プノンペンに滞在していたのですが、治安も比較的良く、移動手段にはGrab(東南アジアで普及している配車アプリ)を使えば、いつでも気軽に市内を移動できます。

とくに、印象に残ったのはカンボジア料理。少しエスニックな味付けですが、タイ料理のように辛すぎることもなく、とても親しみやすい料理が多いです。魚や肉、野菜、果物の種類も豊富で、様々なバリエーションの料理を楽しむことができます。

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カンボジア料理

また、プノンペン中心部にはカンボジア料理だけでなく、レバノン料理やメキシコ料理など世界各国の料理を提供するレストランがあります。日本料理レストランも多く存在するので、日本食が恋しくなったときも安心です。

さらに、プノンペンには大きなショッピングモールが3つもあり、いつでも日本の食材や日用品が手に入ります。

とても過ごしやすいカンボジアですが、混沌とした交通状況や、ドリアンの香り漂う街の様子に、やはり東南アジアらしさを感じることも。非日常的な雰囲気に身を委ねることができるのも、カンボジアの魅力です。

カンボジアでおすすめのランニングスポット

現在、ランニング人気が高まっているカンボジア。そこで、多くのランナーに出会った、首都プノンペンの人気ランニングスポットを2つご紹介します。

①プノンペンオリンピックスタジアム

陸上競技場、外周ランニングコースに加えて、テニスコートやバレーボールコート、バスケットコート、体育館などもある多目的スタジアム。陸上競技場や各種コートを使用する際は、入場料を支払う必要がありますが、外周やスタジアム観客席上部にあるランニング・ウォーキングコースには無料で入ることができます。

陸上競技場も毎日にぎわっており、市民ランナーに加えて、アスリートらしき人の姿も。また、日本では『競技場=真剣に練習する場』というイメージがある陸上競技場ですが、カンボジアでは散歩している人や遊んでいる子どもの姿もありました。

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スタジアム内の競技場、雨上がりは空いているタイミング

ついつい、人々の履いているランニングシューズが気になってしまう私。競技場内で練習している人、外周をランニングしている人も含めて高性能なシューズを履いている人が多いことに少し驚きました。

街にいるカンボジア人の普段履きはサンダル。しかし、オリンピックスタジアムで運動している人々のなかには、ナイキ『ヴェイパーフライ 3』、アシックス『GEL-KAYANO』、アディダス『アディゼロ ボストン』など、日本でもよく見かけるシューズを履いている方の姿も。カンボジアの発展と、それに伴う健康意識の高まり、生活水準の向上を感じました。

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外周コース沿い。エアロビクスも人気でした!

【コースの詳細はこちら】

②トンレ・サップ川沿い

ジョグをする場合は、メコン川沿いに続く歩道がおすすめ。約2kmまっすぐな歩道が続いており、信号もないため、とても走りやすいです。さらに、このコースではトンレ・サップ川から昇る日の出を見ることができるのが、最大のおすすめポイント。人生で一番と言えるほど綺麗な日の出でした。

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トンレ・サップ川から眺めた日の出
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川沿いのコース

日の出とともに変化していく空の下で、神々しい朝日を浴び、すがすがしい空気を吸いながら朝ランをしたら、1日の最高のスタートになること間違いなしです。近くには王宮や独立記念塔などの観光スポット、おしゃれなカフェもあるので、ランニング後に周辺の観光を楽しむのもおすすめです。

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トンレ・サップ川のすぐ隣に位置する王宮

【コースの詳細はこちら】

プノンペンで開催されたランニングイベントに参加してきました!

プノンペンに滞在中、現地で定期的に開催されている『PPCC Fun Run 5K/10K&KKRC Elite Race 5K』というランニングイベントに参加してきました。

エリート部門(5km)、一般部門(5、10km)があり、私は一般部門の5kmに友人と参加。エリート部門、一般部門ともにエントリー費は無料です。暑さを避けるために日の出前からのスタートでしたが、多くのランナーが参加しておりにぎわっていました。

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スタート前の様子

エリート部門はタイム計測があり、入賞者には賞金・賞品が授与されます。一般部門はゆるっとスタートし、1周1kmの周回コースを走ります。タイム計測はなく、個人で計測してフィニッシュするスタイル。ゴール後はみんなで周辺のごみ拾いを行いました。

ランナー同士の交流も多く、カンボジアにおいてもランニングが人々を繋ぐ光景を目にすることができ、とても嬉しくなりました。

ランニングするときに注意したポイント

様々な人におすすめのカンボジアですが、ランニングをする際には気をつけたいことも。

安全性

まだまだ、道の整備が不十分なカンボジア。道路は混雑しており、バイクやトゥクトゥクと呼ばれる3輪自動車が縦横無尽に走っていることもあります。混雑エリアでは排気ガスの量も多め。安全にランニングを楽しむため、しっかりとランニングコースが整備されている場所を走ることがおすすめです。

日中はかなり暑くなるため、朝晩のランニングがおすすめですが、日の出前後や夕方など、空がやや明るい時に走るのが最適。1人ではなく、誰かと一緒に走るとさらに安心です。

高温多湿な気候

プノンペンは熱帯気候に分類されるため、年間を通して暑く、雨季には湿度も非常に高くなります。特に日中は、紫外線対策、水分補給をしっかりと行い、熱中症に注意しましょう。少し気温が下がり日差しも和らぐ、朝や夕方の時間帯がおすすめです。

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トンレサップ川沿いは、夜景を鑑賞しながら走るのもおすすめ

カンボジアのランニングカルチャーに触れて

今回のカンボジア滞在を通して、ランニングが国民的スポーツとなっていることを強く感じました。その背景には、近年急速に国が変化し、人々の生活水準が向上。それに伴い健康意識も高まっていることがあると思います。

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ジムも多くの人でにぎわっていました。

またランニングイベントに参加し、ランナー同士の交流、活気あふれる雰囲気を体験したことで、ランニングが人を繋ぐ力は世界共通であることも実感しました。

さらに、発展途上が故に環境問題への意識がまだ低いカンボジアにおいて、ごみ拾いがイベントに組み込まれていることは、とても先進的な取り組みだと驚きました。公共の場所を利用するランニングだからこそ、環境への意識が高まりやすく、環境問題改善への推進力となるかもしれません。

日本と異なる点は、人々の時間がゆっくりと流れていること。日本よりも時間の経過が遅く、街全体の雰囲気がのんびりしているように感じました。その分ランナーの方々も、自分のスタイルで自由にランニング、ウォーキングを楽しんでいるように見えました。

カンボジアを旅する機会があれば、少し混沌とした、どこか懐かしい気持ちになる空気に身を委ねて、ランニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

(文・写真:Runtrip Magazine編集部インターン みずき)

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