青山学院大学が往路三連覇!第93回箱根駅伝往路ハイライト

今年も第93回箱根駅伝が開催されました。毎年様々なドラマが起こる箱根駅伝、今回は本日行われた往路のハイライトを解説します。

序盤から各チーム牽制のスローペース:1区のハイライト

今年は、全大学最速の服部弾馬選手の揺さぶりに備えるように、各チームが牽制しあいながらスローペースでスタートしました。序盤はペースが遅く、1kmの入りが3分4秒で横に長く伸びる展開に。

集団が落ち着き始めた4.7km地点で、東洋大の服部弾馬選手が揺さぶりをかけ一気にペースアップします。しかし、集団を振り切ることができず7.8km地点で各大学が追いつき、再び横一線に。10km地点では國學院大學の細森大輔選手が先頭集団の中で転倒するアクシデントもありました。

20km地点で最後のスパートがかかり、東海大学の鬼塚翔太選手と東洋大学の服部弾馬選手の一騎打ちになりましたが、底力を見せて服部弾馬選手が1位でゴールし区間賞を獲得しました。

今年の1区は1位から6位までの上位6チームが8秒間でタスキを繋ぐ混戦となりました。

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激しく順位が入れ替わるエース区間:2区のハイライト

2区では、混戦の中から青山学院大学のエース一色恭志選手が序盤から先頭をリードしていきます。しかし、神奈川大学のエース鈴木健吾選手が淡々と機を伺い、16km地点でスパート。青学の一色恭志選手を置き去りに。18kmからは独走となり、2位に38秒差をつけての見事な区間賞の走り。歴代8位の好記録を残しました。

また、2区では今年も多くのごぼう抜きが起こりました。順天堂大学の塩尻和也選手は15位から7位に大きく順位を上げ、拓殖大のワークナー・デレセ選手は区間2位の走りで14位から10人抜きを見せて、4位でタスキを渡しました。

しかし、一方で期待されていた選手の不調もありました。山梨学院大学のドミニク・ニャイロ選手は差を詰められず、区間9位に終わり、順位を大きく上げることができず、優勝候補の早稲田の永山博基選手は3位から6位に順位を落として、1位と1分31秒の差をつけられてしまいました。

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やはり強かった青山学院大学:3区のハイライト

じりじりと太陽が出てきて気温が高くなってきた3区。昨年、一昨年と箱根駅伝を二連覇している青山学院大学の選手層の厚さと経験による強さが発揮されました。

前半は1位でタスキをもらった神奈川大学1年生の越川堅太選手が安定した走りを見せるも、途中から苦しい表情に変わってきます。しかし、半分を過ぎた頃から青山学院大学の秋山雄飛選手に捕らえられ、13km地点で首位が交代。秋山選手はそのまま首位をキープして、区間賞の走りで5区にタスキを繋ぎました。

また、早稲田大学のキャプテン平和真選手が気迫のこもった走りを見せ、順位を4つ上げて総合2位で青山学院大学に次いでタスキリレー。他にも、関東学生連合の平賀喜裕選手(駿河台大)は、他の大学の選手に負けない走りを見せて、区間2位の力強い走りを見せました。中央学院大学のゴールデンルーキー横川巧選手は序盤に順位を大きく上げる走りを見せつけたものの、後半でペースを落として区間12位に終わっています。

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今年から距離が伸びた準エース区間:4区のハイライト

山に近づくにつれ、強い風がランナーへ吹きかかります。4区はコース変更があって今年からコースの距離が伸び、最後に2km山登りが増えた注目の区間になりました。

1位でタスキをもらった青山学院の森田歩希選手は首位を保つ安定の走りを披露。区間2位の走りで続く早稲田との差を1分29秒に広げて5区にタスキを繋ぎました。

1年、2年時に区間賞を取っている期待の駒澤大のエース中谷圭佑選手は、6kmでペースダウン。今年の怪我の影響からか力を発揮しきることができずに、そのまま苦しい走りが続き、区間18位という結果に終わってしまいました。

この区間を制したのは順天堂大学の栃木渡選手。順位を10位から6位に上げる好走をみせました。拓殖大学の宇田朋史選手は17位から7つ順位を上げてシード圏内の10位に入っています。早くもシード権獲得の戦いが激しくなってきていました。

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「山の神」不在も、明暗が別れた山登り:5区のハイライト

4区が長くなったために、今年から距離が短くなった5区、選手は走り始めるとすぐに登りが始まりました。山に入ると一気に気温が下がってきます。

首位の青山学院大学は、山の神と呼ばれた神野大地選手が卒業したものの、今年5区を任された貞永隆佑選手が首位を守りきり往路優勝を果たしました。一昨年からの往路三連覇を達成。明日の復路の結果と、総合三連覇の達成に注目が集まっています。

2位の早稲田大学の安井雄一選手も非常に良い走りを見せました。必死に首位の青山学院大学を追いかけ、56秒縮めて33秒差という僅差でゴール。総合優勝への望みを繋ぎました。

区間賞は駒澤大学の大塚祥平選手。スタート時点の3分7秒差をひっくり返し、9位から5位に順位を上げて往路を終えています。強豪の復活に期待が高まります。

東海大学のルーキー館澤亨次選手は序盤に大きく順位を上げるも、後半の山登りで失速して区間13位に終わりました。往路の5人中4人が1年生だった若いチームの東海大学、今後の活躍が楽しみです。

これで全ての区間で異なる大学が区間賞を獲得。まだまだどのチームも流れに乗れたとは言えない状況が続いています。また、シード権争いも白熱。1分16秒間の間に8位から14位までのチームが集中していて、どの大学が10位までのシード権を獲得するのか注目です。

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青山学院大学が往路三連覇を達成しましたが、早稲田大学も33秒の僅差でついていっています。このまま青山学院大学が総合優勝をするのか、早稲田が逆転優勝するのか、はたまた予想外のドラマが待っているのか。

混戦になっているシード権の行方にも注目です!

※2017年1月4日追記:復路のハイライトを作成しました

箱根駅伝の裏側にせまる座談会記事はこちら

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