【アシックス】新作「GT-2000 12」は機能性・価格ともに初心者におすすめな定番ランニングシューズ
Nov 17, 2023 / SHOES
Jun 25, 2024 Updated
毎週末、各地でマラソン大会が開催されるランニングシーズンを迎えた今日この頃。初めてのマラソン大会に向けた勝負シューズや、日頃のトレーニングシューズを探している方も多いのではないでしょうか。そんななか、アシックスから多くのランナーに古くから愛され続けているデイリートレーナーモデル『GT-2000』シリーズの最新作が登場しました。
その気になるアップデートポイントについて、今回もRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
新機能「3D GUIDANCE SYSTEM」を採用！
大森：いよいよGT-2000シリーズの最新作『GT-2000 12』が発売されました。
藤原：今作はだいぶ変わりましたよ。
大森：見た感じも結構大幅にアップデートされていそうですね。
藤原：このカテゴリーは柔らかくてバウンド感があるデイリートレーナーが増えてきて、スタビリティーモデル（安定性重視のランニングシューズ）はトレンドにやや置いていかれている感じがありますが、非常に良いシューズですよ。
大森：いぶし銀な感じがありますよね。
藤原：前作はLITE TRUSSというパーツが内側の硬度を少し硬くしていましたが、2層構造のミッドソールが今はトレンドではないんですよね。そこで、今回は3D GUIDANCE SYSTEMを搭載しています。3Dということで内側が盛り上がっている意匠になっていて、デザインでサポートするようになっています。
ちなみに、3D GUIDANCE SYSTEMとは、走行距離とともに変化するランナーの動きを研究し開発されたアシックスの複合的な機能構造の名称。かかと部外側に適切な傾斜をつけて、ヒールコンタクト（かかとからの接地）をよりスムーズにします。また、ミッドソールを内側のかかと部から中部にかけて広がりをもたせた立体形状にすることで、走行時の過度な倒れ込みを抑制します。
大森：素材の硬度ではなくて、構造で変えているんですね。
藤原：基本的にはワンピースになっています。
大森：非常に安定感は高そうですよね。
藤原：そうですね。特徴としてはプラットフォームが広くなりました。靴底の接地面積を広げることで、安定した足運びをサポートしているんです。
藤原：ドロップは8mmドロップと変わらず、接地が良くて内側が盛り上がっていながらガイドしていく感じになっています。
大森：スタビリティー系のデイリートレーナーはどうしても推進力やバウンドする感触を感じられないことが多いですよね。しかし、こちらのGT-2000 12は推進力にも優れているんですね。
「GEL-KAYANO 30」「GEL-CUMULUS 25」との比較・選び方
大森：アシックスのスタビリティーモデルとしては、やはり『GEL-KAYANO 30』との違いが気になります。
藤原：このシューズもGEL-KAYANO 30と同じく衝撃緩衝機能『PureGEL』を採用していて、GELがヒール内部に入る構造になってクッション性を感じます。
大森：前作に搭載していたタイプと比較するとPureGELは65%柔らかく、10%軽くなっているんですよね。
藤原：そうなんですよね。シューズ全体も持ってみると、軽く感じるような気がします。
大森：270gなんですけど、もっと軽く感じますね。ちなみに、GEL-KAYANO 30は4D GUIDANCE SYSTEMを採用していますよね。
藤原：そうですね。GEL-KAYANO 30の4D GUIDANCE SYSTEMにはミッドソールの内側にフォームパーツが配されています。その点が違いだと思われますが、3D GUIDANCE SYSTEMでも十分なサポート機能が備わっていると思います。
大森：フィット感はどうですか。
藤原：KAYANOのほうが履き心地はゆったりしているかなと思います。GT-2000は全体的にすっきりした足型へ変化した印象ですね。ヒールクリップはこれまでのアシックスのイメージから一新したスタイリッシュな形状ですけど、フィット感は今回も素晴らしいですね。
大森：どんなランナーにおすすめですか。
藤原：価格が税込15,400円とお手頃ですから、初心者ランナーや1足目のシューズとして試してほしいモデルだと思います。またアシックスには、ニュートラルタイプで同じ価格帯の『GEL-CUMULUS 25』もあるので、例えば外側の筋肉が張りやすいランナーとかは、そちらも選択肢としてあります。
大森：タイプによって選べるシューズが幅広くあるのがアシックスならではですね。
藤原：年代によって足型は違いますけど、20、30代の方や足幅が広いシューズが苦手なランナーはGT-2000が合うと思います。もちろん幅が広いランナーはEXTRA WIDEもあるのでそちらを選んでもらえれば良いと思います。
＊＊＊
デイリートレーナーとして十分な機能を備えつつ、コストパフォーマンスも高い『GT-2000 12』はフィット感に欠かせないウィズも選べるのも大きな魅力。藤原さんのレビューを参考に、この秋冬のランニングにGT-2000 12を取り入れてみてはいかがでしょうか。
詳細情報
アシックス｜GT-2000 12
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING（旧藤原商会）代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長，販売歴20年以上
ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）
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