【ホカ】最新シューズ「CARBON X 3」をレビュー。履き心地やおすすめシーンは?

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(左から)Runtrip代表 大森、シューズアドバイザー 藤原岳久さん

ホカから3月1日に登場したばかりの『CARBON X 3(カーボン X 3)』。カーボンプレートを搭載し、多くのランナーが注目する『CARBON X』シリーズの最新作です。

本記事では、こちらのシューズをRuntripお馴染みのシューズアドバイザー 藤原岳久さんとレビューしていきます。藤原さんはブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わって20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出した、走るシューズアドバイザーです。

「CARBON X 3」の魅力と前作の比較

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大森:今日ご紹介いただくシューズはホカCARBON X 3』です。3月1日に登場したばかりの新作ですね。

藤原:注目のシューズですよね。すごく好みのデザインで、アッパーのツートンカラーがかっこいいんですよ。

大森:かっこいいですね!

藤原:このシューズのアップデートを待ちに待っていたんですよ。履いて走ってみて感じたことは、前作『CARBON X 2から大幅に進化していますね。反発弾性が高い厚底レーシングシューズほどではありませんが、前作からミッドソールが変わったことで推進力を強く感じられるようになりました。

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(左から)CARBON X 3、CARBON X 2、CARBON X

藤原:初代『CARBON X』は100kmの世界記録に挑戦したイベント『PROJECT CARBON X』で使用され、50マイルの世界記録(通過タイム)を出したことで話題になったシューズです。『CARBON X』シリーズはシューズ名からもわかる通りカーボンプレートがミッドソールに搭載されていて、『CARBON X』はソールのカラーが変わる部分に配されていました。ところが、少し硬く感じる履き心地だったため『CARBON X 2』ではアウトソールとミッドソールの間に変更されます。

大森:カーボンプレートの位置を変えることで、履き心地を調整したんですね。

藤原:ホカのレーシングシューズには『PROFLY™』というフォームが使用されていて、クッション性の高い柔らかさが特徴です。しかし、カーボンプレートがソールに入ると、どうしても硬い印象になってしまうんですよね。

大森:フォームの柔らかさよりも、カーボンプレートの硬さを感じてしまうんですね。

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CARBON X 3

藤原:『CARBON X 3』は従来と同じような接地感を保ちながら、『PROFLY™X』というフォームへ改良され、反発性を感じる履き心地になりました。海外のレビューを見るとEVA素材だけでなく、跳ねるような感触をもたらす素材を合成して作られているようです。実際に走ってみると、接地時に良い反発が返ってくるような気がします。

大森:やはり、前作とは違いますか?

藤原:接地した時の跳ねる感覚は『CARBON X 3』の方が断然感じられます。このシューズを履いて3回トレーニングしましたが、全てのトレーニングで着地時に脚が曲がらずまっすぐな状態を保っている。つまり、よりシューズの反発を受けられる状態を作れているんです。

大森:なるほど。

藤原:冒頭で厚底レーシングシューズではないと説明しましたが、シューズによる助力は限りなくそれに近いです。全力で5kmを走るというシューズではありませんが、マラソンのレースペースで走るとシューズの恩恵を受けられると思います。

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藤原:このシューズは長い距離での使用に適しています。たとえば、フルマラソンでサブ4(4時間切り)〜サブ3.5(3時間半切り)を目指すランナーにおすすめですね。ウルトラマラソンを走るランナーも良いと思います。『CARBON X』や『CARBON X 2』を履いていた方にもぜひ履いてもらいたいですね。

大森:たしかに『CARBON X』シリーズをこれまで履いてきた方には、このアップデートを実感していただきたいですね。

ニットアッパーへ変更。気になる履き心地は?

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藤原:アッパーの進化はカラーリングがかっこよくなっただけではありません。

大森:どういった点が進化しているのでしょうか。

藤原:『CARBON X 2』のアッパーはエンジニアードメッシュという1枚の生地で部分ごとに編み方を変えたメッシュ素材が採用されていました。しっかりと足が包まれるようなフィット感があり、少し細いと感じるほどでした。

大森:足幅が広い方にとっては、少し窮屈に感じるほどかもしれないですね。

藤原:そうなんです。今作『CARBON X 3』では素材がエンジニアードニットアッパーに変更され、締めたい部分は締まり、伸びてほしい部分は伸びるように作られています。

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大森:アッパーを伸ばしてみるとかなり伸びますね。

藤原:はい。前足部にも余裕がある作りで『CARBON X 3』は足幅の広い方でもフィットします。

大森:多くのランナーが履ける作りになりましたね! サイズ感はどうでしょうか?

藤原:サイズ感は縦に長い作りなので、サイズを選ぶ時に少し気を付けてもらいたいです。『CARBON X 3』はアッパーが伸びる分、いつも履いているサイズよりも小さいサイズへ変えた方が良いかもしれません。

大森:ワンサイズ小さくする方が良いですか?

藤原:僕はメンズの25.0cmを履いていてメンズでは一番小さいサイズなので、レディースの25.0cmの方がフィットするかもしれないと感じています。購入する時には、スポーツショップで小さいサイズを含めて試し履きすることをおすすめします。前作より前足部の両脇や足首周りに余裕があるので、前足部のフィット感を確認しながらサイズを選ぶと良いでしょう。

大森:ぜひ、実際に履いてご自身にフィットするサイズを選んでいただきたいですね。

テンポアップしたいシーンに最適

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大森:藤原さんは『CARBON X 3』をどのようなシーンで使っていますか。

藤原:マラソンペースで距離走をする時に履くと快適に走れます。¥27,500(税込)と高価格ではありますが、「マラソンのレース本番で使いたい」「ウルトラマラソンで使いたい」というニーズがある方にはとても良いシューズだと思います。

大森:マラソンに向けてシューズを探している方にはぜひ選んでいただきたいシューズですね!

藤原:もし『CARBON X 2』が安くなっていても、『CARBON X 3』をおすすめします。『CARBON X 3』は走るたびに高い反発力と推進力を感じますから。

大森:『CARBON X 3』が気になるランナーには、ぜひ一度足を通していただきたいですね! 藤原さん、今回も解説していただきありがとうございました!

藤原:ありがとうございました。

サブ3.5〜サブ4を目指すランナーのマラソン本番用としておすすめの『CARBON X 3』。記録更新を後押しする一足として、足を通してみてはいかがでしょうか。

シューズ詳細情報

ホカ|CARBON X 3

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価格:¥27,500(税込)

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カーボンプレートを搭載し、反発性の高いランニングシューズ。今作はエンジニアードニットアッパーへアップデート
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カーボンプレートを搭載し、反発性の高いランニングシューズ。今作はエンジニアードニットアッパーへアップデート

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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長、販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト

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