【目標タイム別】ランニングシューズは何足必要?サブ4・サブ3.5・サブ3の履き分けを解説
Aug 14, 2026 / SHOES
Aug 14, 2026 Updated

お気に入りのランニングシューズを手に入れると、ジョグからレースまで使い通したくなる方も少なくないのでは?複数のシューズを持っている方も、気づけば似たタイプのシューズが靴箱に並んでいるケースもあるはずです。
今回は、ランニングコーチ・シューズコンサルタントの大野颯さんをゲストに迎え、日本一走るアナウンサー・長谷川朋加さんが聞き手として、目標タイム別の履き分けについて聞きました。サブ4、サブ3.5、サブ3を目指すランナーは、どのようなシューズを揃えればよいか解説いただきます。
シューズの履き分けは、料理に合わせて道具を選ぶことと同じ

ランニングシューズは、ジョギングに適したモデル、スピードを出しやすいモデル、レースに特化したモデルなど、さまざまな種類があります。
大野さんは、シューズの履き分けを食事に使う道具に例えます。
「皆さんも食事をする際は、料理に応じて箸やフォーク、スプーンを使い分けますよね。ランニングシューズも同じです。ジョグにはジョグ用、スピードを出したい時にはテンポアップ用、レースにはレース用と、目的に合ったシューズを使うことが大切です」
箸だけでも食事はできますが、汁物を口に運ぶならスプーンやレンゲのほうが適しています。ランニングも同様に、一足ですべてをこなすことはできても、練習の目的に合ったシューズを使うことで、それぞれのメニューに取り組みやすくなります。
また、ランニングシューズは消耗品であり、使い続けることで劣化します。レース用のシューズを普段のジョグでも履き続けると、本番を迎える頃には本来の性能を発揮しにくくなっている可能性があります。レース用を良い状態で保つことも、履き分ける理由のひとつです。
ここでは、サブ4・サブ3.5・サブ3の目標タイム別に、揃えておきたいシューズの組み合わせを紹介します。
目標タイム別ランニングシューズの履き分け方
サブ4は「デイリートレーナー+レーシングシューズ」の2足
サブ4を目指すランナーに大野さんが勧めるのは、最低2足です。
1足目は、普段のトレーニングで使うデイリートレーナー。サブ4を目指す段階では練習の中心がジョギングになるため、その一足が土台になります。具体例として、大野さんはプーマ『ヴェロシティ ニトロ 5』やHOKA『CLIFTON』シリーズを挙げます。

2足目は、レースで使うシューズです。ここは走力や好みによって変わります。
より推進力を得たい方はカーボンプレート搭載シューズ、硬いプレートに不慣れな方はノンプレートのスーパートレーナーなどが選択肢になります。
レース後半に大きくペースダウンする方は、反発の強いシューズに頼りすぎていないかを見直す必要があります。その場合は、安定感を重視したシューズも候補になります。一方、最後まで大きく失速しないものの目標ペースへ届かない方は、反発性や推進力のあるシューズを試すことで、全体のペースを引き上げやすくなる可能性があります。
この2足を揃えた上で、余裕があれば、タイプの異なるデイリートレーナーをもう1足加えるのが理想だといいます。安定感を重視したモデルと、軽さや弾む感覚を楽しめるモデルを使い分ければ、日々の状態やメニューに合わせて選べます。
サブ3.5は「テンポアップシューズ」を加えた3足
サブ3.5を目指す場合は、デイリートレーナーとレーシングシューズに加えて、テンポアップシューズを取り入れてほしいと大野さんは話します。
テンポアップシューズは、デイリートレーナーよりも軽量でスピードを出しやすく、レーシングシューズよりも日々の練習に取り入れやすいモデルが中心です。HOKA『CLIFTON PRO』のようなノンプレートのスーパートレーナーも選択肢になります。

「サブ3.5のレベルになると、ある程度速いスピードを維持する力が必要になります。インターバル走などのスピード練習が欠かせません」と大野さんは説明します。
選ぶ際の基準は、自身の課題に合わせること。テンポアップシューズにも、長距離に向いたタイプと、俊敏な動きを引き出しやすい設計のタイプがあります。
「レースで後半に失速してしまう方は、速いペースのロング走を積む必要があるので、それに向いたテンポアップシューズを選ぶべきです。逆にスピードが足りない方はインターバル走が必要になるので、より薄くて接地感覚のあるシューズを選ぶとよいと思います」と大野さんは解説します。
サブ3は基本の3足に「課題を補う一足」を追加
サブ3を目指す段階になると、練習量も増え、自分の課題が明確に見えてきます。
「走り込んでいくなかで、スピードが足りないのか、ロング走が苦手なのか、登りが苦手なのかといった課題が分かってきます。その課題を克服するシューズを、ぜひプラスアルファで取り入れてほしいです」と大野さんは話します。
原則はサブ3.5と同じで、デイリートレーナー・テンポアップシューズ・レーシングシューズの3足が基本。そこに4足目として、自分の課題に応じた一足を加えます。
スピードが課題なら、より軽量で接地感のあるシューズ。練習量が増えるなかで安定感を求めるなら、足元を支えやすいモデルが候補です。ランニングフォームを見直したい場合は、足本来の動きを感じやすいアルトラ『エスカランテ』シリーズなどのベアフットシューズを補助的に取り入れる考え方もあります。

この段階では、単に高性能なシューズを増やすのではなく、課題を克服するためにどのような一足が必要なのかを考えましょう。
大切なのは足数ではなく「役割の違い」

シューズを何足も持っていても、実は似たモデルばかりというケースは少なくないと大野さんは指摘します。
「ソールの厚みやドロップの高低、安定感のあるシューズとニュートラルなシューズというように、ぜひバリエーションを持たせてほしいと思います」と大野さんは話します。
手持ちのシューズを並べてみて、同じような性格の一足に偏っていないか。そんな視点で見直してみると、次に選ぶべき一足が見えてきます。
とはいえ、自分にどのシューズが合っているのかを判断するのは簡単ではありません。大野さんは、シューズコンサルのイベントも定期的に開催しています。1人あたり1時間ほどかけて、姿勢や足の着き方、足のサイズ、ランニングフォームまで確認したうえで、向いているシューズを提案する内容です。
「たとえば重心移動が苦手な方には、その動きを助けてくれるシューズが向いています。それなのに、相性のよくないシューズを履いている方もいらっしゃいます」と大野さん。イベントの告知は、RuntripやRuntrip BASE YOYOGI PARKのInstagramで行われています。気になる方はチェックしてみてください。
普段履いているシューズを見直して、目的に合った組み合わせを揃える。それが、目標タイム達成への近道になります。
【動画からご覧の方はこちら】
あわせて読みたい





