創業者が“いちばん好き”と答えた一足。ミニマルな仕上がりのアルトラ『エスカランテ 5』レビュー

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アルトラのロードシューズを代表する定番シリーズ『ESCALANTE(エスカランテ)』に最新作が登場しました。

日々のジョグはもちろん、通勤や立ち仕事などの日常シーンでも活躍するソックスのような履き心地が魅力です。

こちらの記事では、今作の魅力を、シューズアドバイザーの藤原岳久さんに解説していただきました。

創業者が挙げたのは、トレイルではなくロードの一足

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先日、アルトラ創業者の一人であるブライアン・ベックステッド氏がRuntrip BASE YOYOGI PARKを訪れ、新作発表会に登壇しました。そこで、参加者から「いちばん好きなシューズは何か」と尋ねられたところ、ブライアン氏の答えは『エスカランテ』でした。

「アルトラというと『ローンピーク』や『オリンパス』のように、トレイルシューズをイメージする方が多いかもしれません。そのなかで、創業者がロードシューズを選んだのは印象的でした」と藤原さんは話します。

“地面を感じる”ことが安定につながる。ゼロドロップという発想

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アルトラの代名詞である“ゼロドロップ”設計は、創業前のある工夫から生まれました。

もう一人の創業者であるゴールデン・ハーパー氏が、ドロップ(ソールの高低差)のあるシューズをオーブンで焼いて改造したのが始まりだといいます。

「275°F(135°C)のオーブンに入れると、接着剤が溶けてくるそうです。そこでアウトソールとミッドソールを剥がして、ドロップのないソールを貼り直していたんです」と藤原さんは紹介します。

この発想は、そのままブランドのコンセプトになりました。

安定感の生み出し方にも、アルトラらしさが表れています。一般的なスタビリティシューズは、クッションやパーツによって足を安定させますが、本作のアプローチは正反対です。

「自分の足が地面についている感覚があることで、安定感を得る。それがこのシューズの考え方です」と藤原さん。

これ以上ミニマルにできない。24mmという絶妙な厚み

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本作の最大の特徴は、まるでソックスを履いているかのような足当たりです。アッパーには芯が入っておらず、ヒールカウンターもありません。中足部をサポートする硬いパーツは使われず、ニット素材のフィット感だけで足を包み込みます。

「前作から大きな変更点はありませんが、フィット感やアウトソールのラバーなどが改良されています。基本的にはいつもの『エスカランテ』です」と藤原さんは話します。

アッパーには、ストレッチ性を高めたエンジニアードニットを採用。シュータンにシェニール素材の裏地が加わり、柔らかな肌当たりに仕上げられています。

アウトソールは、前作のフットポッドごとの切り込みから、つま先部分まで長く貼り合わせる形にアップデート。ラバーの配置面積が広がり、前足部から着地する走りでも安定した踏み心地が得られます。

ミッドソールの厚さは前作同様24mmで、ミッドソール素材も変更はありません。

「これ以上、ミニマルな設計にはできないと思います。ミッドソールは20mm前後でもいいかなと思うのですが、この24mmという厚さがちょうどいいんです」と藤原さんは続けます。

歩く日にも、トレッドミルにも

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藤原さんがこの一足をもっとも多く履くのは、朝の徒歩移動だといいます。

「自宅から15分ほど歩くのですが、『エスカランテ 5』を履くことが多いです。地面や指先を感じられて、歩いているとちょっと走ってみたくなるんですよね」と藤原さんは話します。

もうひとつ相性がいい使い方が、トレッドミルです。かかとと前足部に高低差がないぶん、走行から筋トレまでジムでの動作全般と噛み合います。外でもう少し走りたいという方には、28mmの厚みを持つ『トーリン』シリーズが選択肢になります。

ランニングに取り入れるなら、まずは普段履きや短い距離のジョグから始めるのが安全です。週に1回だけこの一足に替えてみると、足裏の感覚やフォームを見直すきっかけになります。

近年のランニングシューズは、柔らかくドロップのあるモデルが主流です。そのなかであえてゼロドロップを取り入れ、地面を感じ、自分の力で動く。『エスカランテ 5』は、そんな選択肢を持たせてくれる一足です。

ジムでの練習に、朝の散歩に、そして走りの原点を確かめる日に、手持ちのラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。

詳細情報

アルトラ|エスカランテ 5

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・価格:¥23,100(税込)

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【プロフィール】

藤原岳久さん

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FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長、販売歴20年以上

・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993年)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

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