アシックス『YOGIRI SPEED』と『MAGIC SPEED 5』の違いとは?サブ4以内を目指すランナーのための選び方

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フルマラソンで記録更新を目指すとき、悩ましいのがレース用シューズ選びです。とくにアシックスには、同じ素材を使いながら走り心地の異なるモデルが複数あり、どれを選べばよいか迷うランナーもいるのではないでしょうか。

今回取り上げるのは、サブ4以内を目指すランナーが気になる2足、『YOGIRI SPEED(ヨギリスピード)』と『MAGIC SPEED 5(マジックスピード 5)』です。

2足の違いと選び方を、ランニングコーチ・シューズコンサルタントとして活動する筆者・大野颯が、実際に履き比べて解説します。

同じ素材の2層構造。違いは厚さと軽さ

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2足はどちらも、ミッドソールの上層部に『FF LEAP』、下層部に『FF BLAST PLUS』を配置した2層構造で、内部にはカーボンプレートを搭載しています。『FF LEAP』は、アシックスのトップレーシングモデル『META SPEED』シリーズにも使われる素材です。

使っている素材は同じでも、厚みや重さ、形状の違いによって、走り心地と得意なシーンははっきりと分かれます。

比較項目 YOGIRI SPEED MAGIC SPEED 5
重量(27.0cm・片足) 約227g 約196g
スタックハイト(前足部/かかと) 34.5/39.5mm 30.5/37.5mm
ドロップ 5mm 7mm
ミッドソール FF LEAP/FF BLAST PLUS FF LEAP/FF BLAST PLUS
プレート カーボン製 カーボン製
公式チャートのレース用途 フルマラソン 5km〜ハーフ・フルマラソン

柔らかい『YOGIRI SPEED』、接地感の高い『MAGIC SPEED 5』

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2足で大きく異なるのがソールの厚みで、『YOGIRI SPEED』のスタックハイトは前足部34.5mm、かかと39.5mm。『MAGIC SPEED 5』は前足部30.5mm、かかと37.5mmで、とくに前足部に4mmの差があります。

実際に『YOGIRI SPEED』で走ると、まず前足部の厚みと反発力が伝わってきます。足当たりは柔らかめですが、カーボンプレートと下層の素材が足元を安定させるため、ぐらつきにくいです。

この柔らかさこそ、前作からの大きな進化でもあります。前作『S4+ YOGIRI』はやや硬めで、より安定感を重視した走り心地でした。本作では上層に『FF LEAP』を採用したことで、その硬さが解消されており、「ボヨンッ!」と弾む楽しいライド感を得られます。

一方の『MAGIC SPEED 5』は、地面に近いぶん接地感が高く、足当たりはやや硬めです。この硬さは特性のひとつ。走り方や目的に合わせて選ぶことが大切です。

転がすように進む『YOGIRI SPEED』、地面を押して進む『MAGIC SPEED 5』

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厚みと柔らかさの違いは、そのまま走り方の違いにつながります。『YOGIRI SPEED』は、つま先が反り上がり、ロッカーが効いているため、転がすように前へ進むタイプのシューズです。厚く柔らかいソールが着地の衝撃を受け止め、反発とともに重心を前へと運んでくれます。脚の力で強く地面を蹴らなくても推進力が得られるため、長い距離でも出力を安定して保ちやすいことが特徴です。アシックス公式サイトで「安定性がSUB4達成をアシストする」と説明されているのも、この点にあたります。

実際に走ってみたところ、前足部に体重が乗ったタイミングで素材の柔らかさを一番感じ、その後にロッカーによる前への強い推進力と反発力を得られます。履きこなすポイントは、中足部から前足部への重心移動をいかにスムーズにできるか、だと感じました。

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対して『MAGIC SPEED 5』は、上から踏みつけるように地面をグッと押して進むタイプです。ソールが薄めで接地感が高いため、地面を捉えた感覚がダイレクトに伝わります。足元がぶれにくく、自分の意図どおりにペースを上げ下げしやすい、コントロール性の高さが持ち味です。

自分の足で安定性を作りやすいので、厚底シューズだと足元がぐらつくと感じる方におすすめです。

どちらも前作よりタイトなレーシング仕様に

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フィット感は、2足とも前作に比べるとややタイトになり、レース向きの作りになっています。筆者は普段26.5cmを履いていますが、どちらも同サイズだとやや窮屈に感じました。

前作をゆったりとしたサイズ感で履いていた方は、購入前に試し履きをして、サイズを確認するのがおすすめです。

対象タイムと使い方の違い

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構造が似ている2足ですが、想定するランナー像は異なります。『YOGIRI SPEED』はフルマラソン用のレーシングシューズとして、サブ3からサブ4のランナーが対象です。

『MAGIC SPEED 5』は、レースでは5kmからハーフ、フルまで幅広い距離に対応し、サブ3.5からサブ4前後のランナーが対象。さらに、サブ3を上回るランナーにとってはスピードトレーニング用のシューズという位置づけも与えられています。

つまり『YOGIRI SPEED』はフルマラソンを走り切るための1足、『MAGIC SPEED 5』はレースからトレーニングまで幅広く使える1足という違いがあります。

自身が求める走り心地でシューズを選び分ける

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2足の選び方をシンプルに表現すれば、走りやすさやコントロールのしやすさを重視するなら『MAGIC SPEED 5』、反発やクッション性を重視するなら『YOGIRI SPEED』と表せるでしょう。

『YOGIRI SPEED』は転がすように前へ進み、柔らかいソールで脚への負担を抑えながら、フルマラソンの後半まで出力を保ちたいサブ3〜サブ4のランナーに適しています。

一方の『MAGIC SPEED 5』は、地面を押して進む感覚と軽さを活かし、5kmからフルまでの幅広いレースやトレーニングでも使いたいサブ3.5〜サブ4のランナーに適しています。価格が抑えられている点も魅力です。

同じ素材を使いながら走り心地をここまで作り分けられるのは、アシックスならではのものづくりといえるでしょう。自分の走り方と求める感覚に合わせて、ぜひ履き比べてみてはいかがでしょうか。

詳細情報

アシックス|YOGIRI SPEED

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・価格:¥24,200(税込)
・重量:約227g(27.0cm・片足)
・スタックハイト:前足部34.5mm/かかと39.5mm
・ドロップ:5mm

詳しくはこちら

アシックス|MAGIC SPEED 5

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・価格:¥19,800(税込)
・重量:約196g(27.0cm・片足)
・スタックハイト:前足部30.5mm/かかと37.5mm
・ドロップ:7mm

詳しくはこちら

(文:大野颯)

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