『CIELO X1 2.0』はHOKAらしいレーシングシューズ! ロッカー&クッションでランナーのスピードを後押し

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2025年2月に登場したホカの最新レーシングシューズ『CIELO X1 2.0』。「東京マラソンEXPO 2025』トライアルブースでも長蛇の列ができた注目のシューズを、Runtripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが解説します。

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

前作のフィードバックを元に大幅進化! アップデートポイントは?

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(左から)ラントリップ代表・大森、シューズアドバイザー・藤原岳久さん

大森:今回はホカから登場した新たなレーシングシューズ『CIELO X1 2.0』を紹介します。

藤原:前作から大幅にアップデートされていますね。ただ前作と同じく『ウィングプレート』が搭載されていて、このプレートが外に張り出すことで剛性を出している部分は変わりません。

大森:履いてみましたけれど、柔らかいですよね。

藤原:ミッドソールはかなりソフトです。前作よりも柔らかくなっていると感じます。

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大森:アッパーは大きく変わりましたね。

藤原:履き心地に関しては、前作はシューレースが硬かったなど、いろいろとフィードバックがあったと思います。そのため今作では前作の改善に注力されていますね。強度のあるナイロン系のアッパーで、フィット感も非常に良くなっています。

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大森:確かに前作に比べて、ピタッと収まる感じがあります。

藤原:ヒールカウンターは入っていませんが、しっかりフィットしてくれる形状になっていますね。

弾む走りを演出! ロングディスタンスで威力を発揮する一足

大森:ホカには『ROCKET X2』もあって、この2つがレーシングシューズになりますね。

藤原:そうですね。違いとしては前作も含めて、CIELO X1はホカが作ったレーシングシューズらしく、ロッカーが効いています。一方のROCKET X2はロッカーはあまり揺れない作りです。他社メーカーのスーパーシューズと同じようなフィーリングで、プレートがしっかり効く感じがあります。

大森:走りに違いはありますか。

藤原:ROCKET X 2がプレートを跳び箱のロイター板のように効かせて走るタイプだとしたら、CIELO X1 2.0は中足部あたりで接地することが求められるタイプでしょう。

大森:確かにそれは感じました。

藤原:中足部あたりから接地して、スーッと前へ抜けていくイメージですね。ミッドフット接地の練習用にもつかえ、フォアフット接地の人はクッションを得られるシューズだと思います。

大森:だからプレートのウィングが中足部あたりに配置されているんですか。

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藤原:その通りです。そこで剛性を高められるように調整されているんだと思います。前足部でプレートを効かせる走り方だと少し合わないかもしれません。

ルール上、計測する部分は39mm以下になっていますが、中足部は40mm以上あって、まさにマックスクッションレーシングモデルだと思います。

大森:接地するところにボリュームがあるんですね。

藤原:そうですね。だからこそ中足部付近で接地する方が、クッションの恩恵を受けることができて、より効果を発揮しますね。

大森:確かにこのシューズで走るとストライドが伸びますよね。

藤原:上からキレイに足を置いていく練習としてこのシューズを履くことで、どんなプレートシューズでも履けるようになるんじゃないかと思いますね。

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藤原:自分がバウンドに乗って、楽に走れる感覚を掴んでほしいですね。

大森:明確にシューズに走らされる感覚もありますよね。

藤原:それを自分でコントロールしていくことがポイントです。

大森:上に跳ねすぎないようにすることが大事かなと思いました。

藤原:そうですね。跳ね上げの強いシューズではありますが、接地ポイントをしっかりすると前傾姿勢のよいフォームになるかと思います。

大森:使い方としてはいかがでしょうか。

藤原:ROCKET X2はショートディスタンスからロングまで使えるシューズである一方、CIELO X1 2.0はロング向けのイメージかなと思います。

大森:フルマラソンとかに向いていそうですね。

藤原:あとはウルトラマラソンで記録を狙う人には良さそうな気がします。プレートを効かせて走るのが苦手な方にも良いんじゃないでしょうか。

大森:プレート感よりバウンドで走るのが好きな人には良いですよね。

藤原:そうですね。そのあたりもこのシューズを履くポイントかなと思います。「サブ3したいけれど、プレート感が強いのは苦手」という方には、ぜひ試して欲しいですね。

***

シューズの特性を生かすことで、長い距離で高い恩恵を受けることができそうなCIELO X1 2.0。藤原さんの解説から「自分の走り方に合っているかも」と思った方はぜひ試してみてほしい一足です。

詳細情報

ホカ|CIELO X1 2.0

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出典:hoka.com

価格:¥38,500(税込)

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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

FS☆RUNNINGオフィシャルサイト

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