アディダス『ADIZERO EVO SL』は“サブ3ランナー”のレース用にも良い!? 『EVO 1』からインスピレーションを受けた話題作の実力

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2024年11月にアディダスより発売された『ADIZERO EVO SL』。デザイン性も相まって発売直後から大きな注目を集めています。そんな話題作をRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説します。

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

『EVO 1』からインスパイアされたワークアウト向けシューズ

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(左から)ラントリップ・大森、シューズアドバイザー・藤原岳久さん

大森:今回ご紹介するのはアディダス・ADIZERO EVO SLです。非常にかっこいいですね。

藤原:このデザインからわかるように厚底レーシングシューズ『ADIZERO ADIOS PRO EVO 1(以下、EVO 1)』からインスパイアされたシューズです。

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ADIZERO ADIOS PRO EVO 1

藤原:ミッドソールには『ADIZERO ADIOS PRO(以下、ADIOS PRO)』シリーズでも使用されていた反発弾性の高い素材『LIGHTSTRIKE PRO』を採用しています。接地時の衝撃をしっかりと吸収し、ポンッと跳ね返してくれる素材ですね。

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藤原:構造としてADIOS PRO 3と同様に前足部の小指側のソールラバーがなくされた仕様。足がどんどんと回転していくため、シューズによる助力を大きく感じられます。足が前へ、前へと行ってしまう、といった感じでしょうか。テンポを上げて走るためのシューズと言えるでしょう。

またアッパーはシンプルな二重のメッシュ生地を採用しています。EVO 1は非常に薄いビニールのような素材であり、靴下の色が空けてしまうような生地でした。一方の本作はしっかりとしたアッパーになっており、ヒールカウンターも厚めにつくられています。そのためワークアウト用としてつくられていることが伺えますね。

ただ『SUPERNOVA』シリーズといったデイリートレーナーと比べると軽量化の図られた素材となっています。一方でアウトソールの前足部には耐久性に優れた『Continentalラバー』を採用している点も魅力的です。

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大森:アシックス『SUPERBLAST』シリーズやナイキ『ペガサス プラス』といったシューズに近いイメージでしょうか。

藤原:そうですね。各ブランドの高反発素材を使った、トレーニング用のトレーナーシューズといった位置づけの一足でしょう。

大森:いわゆる「スーパートレーナー」と呼ばれるようなシューズなのですね。

長い距離を走るトレーニングにもおすすめの一足

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藤原:本作の名称には「SL」が入っています。ここから連想されるのはデイリートレーナー『ADIZERO SL』シリーズですね。こちらはジョギングというよりもテンポアップ用の一足として非常に優秀なシューズです。

ただ本作はADIZERO SLシリーズよりも広い範囲のトレーニングをこなすことができると感じます。とくにヒールカウンターのつくりがADIZERO SLシリーズよりも強固なので、ゆっくりとしたジョギングで着用しても接地時のブレが少ないですね。そのため長い距離を走るトレーニングにもおすすめの一足です。レースでADIOS PROやEVO 1を着用する人のトレーニング用として非常に機能するシューズだと思います。

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藤原:またアディダスの3本ラインが映えるシンプルなデザインがとても魅力的です。似たデザインであるEVO 1は定価で8万円程するので、なかなか手が届かない人も多いでしょう。そんななか本作は税込19,800円なので比較的手が届きやすいかと思います。競技場で今作を履いていたらとても目立ちました。

大森:非常に目を引くデザインですよね。

藤原:LIGHTSTRIKE PROを採用しつつ、厚底レーシングシューズとは異なりカーボン製のプレート素材を採用していないので非常に扱いやすいです。LIGHTSTRIKE PROの反発を感じつつも自分の足で走っている感覚があり、やはりリズムよく走りたいときや長い距離を走る際にはぴったりのシューズだと感じます。

大森:トレーニングだけでなく、フルマラソンのレース用として着用するのはいかがでしょうか?

藤原:十分に使用できると思います。サブ3を目指している方で厚底レーシングシューズだと後半に失速してしまう人、カーボンプレートの搭載されたシューズだとふくらはぎが張ってしまう人には本作がおすすめですね。十分にサブ3をサポートできる性能は持っていると思います。

大森:シューズの重量も224gであり、非常に軽量ですよね。

藤原:ある程度の走力があるランナーには売れるシューズとなることでしょう。

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機能性はもちろん、そのデザインにも注目集まるADIZERO EVO SL。ランナーの集まるところではとくに目を引く一足となることでしょう。

詳細情報

アディダス|ADIZERO EVO SL

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出展:shop.adidas.jp

価格:¥19,800(税込)

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ワークアウトにおすすめのスーパートレーナー
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

FS☆RUNNINGオフィシャルサイト

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