【アディダス】最新作「ADIZERO SL 2」が登場!より軽く、より反発が高まった注目の一足をシューズアドバイザーが解説
Jun 01, 2024 / SHOES
Aug 28, 2024 Updated
多くのランナーから支持を受けるアディダスのランニングシューズ『ADIZERO SL』シリーズ。そのモデルが大幅なアップデートを遂げ、最新作『ADIZERO SL 2』がついに登場しました。反発性や安定感など、バランスに優れた前作と比較し、今作はどのような進化を遂げたのかーー。今回もRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説します。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
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反発弾性の高い素材をフルレングスで搭載
大森:今回ご紹介するのはアディダスのADIZERO SL 2。ついに人気モデルのADIZERO SLシリーズがアップデートしました。
大森:前作では軽量性の高い素材『LIGHTSTRIKE(ライトストライク)』をシューズ全面に採用しつつ、前足部に反発弾性の高い素材『LIGHTSTRIKE PRO(ライトストライク プロ)』を搭載することで蹴り出し時の反発性を高めたシューズでした。安定感やフィット感の良さなど、幅広いランナーに好評だった一足だったかと思います。
大森:そんななか最新作ではミッドソールに新たな素材『LIGHTSTRIKE 2.0』を採用。今作では上層と下層に分かれる構造になりました。さらにその間には、LIGHTSTRIKE PROをフルレングスで採用。そのためクッション性や反発性が前作とは異なるものとなっているかと思います。
藤原:前作はつま先からシューズの反発を感じることができましたが、今作はどこで接地しても地面から押し返す力を感じることができるようになりました。LIGHTSTRIKE PROがフルレングスで搭載されているため履いた瞬間から感触がぜんぜん違います。
大森:さらに前作はシューズの重量が240gでしたが、今作は232gとなり軽量性も高まりました。ドロップ(シューズ前後の高低差)も前作が8.5mmだったことに対し、今作では10mmとなり、より前へ重心移動のしやすい一足となっています。
藤原:前作よりもスピードを出して走るレーシング仕様となっているかと思います。もちろんデイリートレーナー(普段のジョギング用)としてもおすすめの一足です。
アッパーも軽量で通気性の良いメッシュ生地になっており、フィット感もかなり良いです。多くのレーシングシューズで使われている、まるで靴下のような薄いアッパーになっています。
どんなトレーニングでも使える! 守備範囲の広い一足
大森:このシューズで実際に走ってみたのですが、デイリートレーナー用のシューズと思って走りつつ、後半では4:15/ kmくらいまでペースが上がっていて驚きました。
藤原:反発性が高いシューズなので、気分が乗らないとき、身体があたたまっていない朝のランニングで履くと、自分のコンディションを高めてくれるシューズだと思います。デイリートレーナーでありつつ、レース用のシューズとして使える方も多いでしょう。
大森:レース用としてぴったりな人もいれば、少しスピードを上げるテンポアップ系のトレーニング用シューズとしてもおすすめ、当然デイリートレーナーとしても使えるーー。非常に守備範囲の広い一足だと思います。
ADIZEROシリーズの他モデルと比較すると?
藤原:アディゼロシリーズと比較すると『ADIZERO JAPAN』(以下、ジャパン)シリーズはかつてフルマラソン世界記録を出したシリーズということもあり、たしかな接地感が魅力のシューズです。
『ADIZERO BOSTON』(以下、ボストン)シリーズはジャパンシリーズよりもクッション性に優れています。これらのシューズはレースシーンで活用できる一足でしょう。ジャパンシリーズの上にレーシングシューズ『ADIZERO TAKUMI SEN』、ボストンシリーズの上に厚底レーシングシューズ『ADIZERO ADIOS PRO』シリーズがあると思います。
藤原:近年ジャパン・ボストンシリーズの性能が上がってきており、レーシングシューズの性能に近づきつつあります。そんななか以前までジャパン・ボストンシリーズが担っていたデイリートレーナー層のシューズとして、今作が位置づけられると言えるでしょう。
そのほか学生時代に部活動に励んだ経験があるなど、体力に自信がある方であれば今作はランニングをはじめる一足目のシューズとしてもおすすめですね。
大森:既にアディダスのシューズをたくさん持っている方も、他のシューズとは異なるポジションの一足として参考になればと思います。価格は税込14,300円と、かなりお求めやすいシューズかと思います。
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普段のジョギングにも、レース用の一足としても重宝する、非常に万能なシューズ・ADIZERO SL 2。どんなシーンでもぴったりとハマる今作は、ランニングライフをより豊かにしてくれる一足となるでしょう。
詳細情報
アディダス|ADIZERO SL 2
・価格:¥14,300(税込)
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)