【On】最新シューズ「Cloudmonster」の履き心地とは?シューズアドバイザーも絶賛の一足
Apr 16, 2022 / SHOES
Apr 18, 2022 Updated
春になり新作シューズが続々登場しています。今回はそのなかから、注目のモデルOn『Cloudmonster』をRuntripお馴染みのシューズアドバイザー 藤原岳久さんとレビューしていきます。藤原さんはブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わって20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出した、走るシューズアドバイザーです。
『Cloudmonster』はRuntrip Storeでも購入できますので、履いてみたいと思った方はぜひ手に入れてみてくださいね!
藤原さんも太鼓判を押す一足
大森:今回レビューしていくシューズはOn『Cloudmonster』です。藤原さんはこちらのシューズを履いてみていかがでしたか?
藤原:このシューズを履くといろいろな悩みや考え事を忘れて走れます。「走っていて良かった」と思えるシューズなんですよ。ここ5、6年でベストオブベストのシューズだと思います。
大森:本当ですか。
藤原:クッション性と反発性が高くて、とても履きやすいシューズですね。
大森:そうですよね、わかります。
シューズの特徴は
藤原:On独自のソールであるゴムホースを輪切りにしたような形のソール『CloudTec®️』は元々アウトソール部分に空洞が開いていました。個々のパーツが分離しているイメージで、よくOnのシューズは走っていると『CloudTec®️』の間に石が挟まるんです。
大森:足音でわかりますね(笑)
藤原:石が挟まるほど、従来のシューズでは『CloudTec®️』の1つ1つが分離した形状でした。『Cloudmonster』では、その分離していたイメージが覆されました。全体で着地している感触があります。空洞の部分が段違いになってミッドソール部分に入っていますよね。また、足が当たる部分に『スピードボード』というプレートが入っていて、それがシューズの屈曲をコントロールしている。だから、全体で着地しているような感覚になるのです。
大森:なるほど。
藤原:『スピードボード』はシューズにより硬度が変えられて、通常は硬さを感じさせます。『Cloudmonster』のCloudTec®︎とスピードボードは良い組み合わせになっていて、硬さを感じさせないソールに仕上げられています。
大森:これまでは分離しているように感じた部分が、一つの素材になっているかのような感触なんですね。
藤原:そうですね。このシューズはデザインが機能美として表現されたシューズなんですよ。ミッドソールとスピードボードが一体になり、デザイン性だけでなく機能性も確保されています。
大森:それは納得感があります。
藤原:まさに、雲の上に乗っている感触。接地した時のソフトな感触を感じつつ、これまでのOnのシューズならではのバウンド感もあります。それが1個1個のCloudTec®️ではなく、ソール全体で跳ね返ってくる感じです。どんなランナーでも履いてみてほしいと思うほどおすすめしたいです。
大森:大絶賛ですね! (笑)
藤原:はい(笑)アッパーについても解説しますね。たとえば、シューレースがシンプルです。Onといえば『スターレーシング』と言い、紐の前方が複雑な通し方になっています。「解いてしまったらどうしよう」と思うこともありますが、『Cloudmonster』はシンプルな形状。
藤原:アッパー全体はフィット感に全く違和感がなく非常にいいです。前足部のボリュームも適度で、足幅が少し細いランナーから標準的なランナーまで問題なく履けると思います。サイズ感も非常にいいです。既に最高傑作と言ってもいいんじゃないかと思うほどです。
大森:藤原さんから『最高傑作』と出るのはすごいですね!
藤原:アッパーについてもう一つ素晴らしいと思ったのが、雨で濡れてもすぐに乾きました。このエンジニアードメッシュのアッパーはシンプルで乾きが早いですね。また、リサイクル素材が採用されていて環境にも優しいんです。
大森:その辺りも抜かりがないですね。
藤原:そうですね。サステナブルなブランドとして、一歩先を行っている感じがしますね。
大森:また、接地感としてはかかとで着地するとクッション性を感じますよね。ボリューミーな見た目なので、ジョギングが合うと思いつつ、走ってみるととてもスピードを出せますよね。
藤原:そうですね。私もこのあいだジョギングをしたときに5分ペースを切って4分40秒ペースで走れました。このバウンドが気持ちいいんですよね。
大森:悩みも飛んでしまうほどですね(笑)
藤原:これは悩みを忘れてしまいますね。デザインも良くて、Onらしいデザインですね。
大森:Onのロゴも『O』の部分だけが描かれたデザインになっていますね。
おすすめの使用シーン
大森:おすすめの使用シーンはどんなところになりますか。
藤原:最初にこのシューズを履いたのが3時間LSDなんですよ。長時間走ってみても特に違和感はありませんでした。ジョギングやLSD、ウォーミングアップなどで使えますね。マラソンサブ4を目指しているランナーにもおすすめですが、基本的には速く走るためのシューズという位置付けではないですね。
大森:そうかもしれないですね。
藤原:唯一、難点があるとすればアウトソールの真ん中にラバーが入っていないので少し摩耗していますが、そこまで気になるわけではありません。こんなにケチがつけられないシューズは珍しい。素晴らしいです。
大森:あえて他ブランドのシューズと比べるとどの辺りでしょうか。たとえば、アシックスの『NOVABLAST』と近いですか?
藤原:『厚底』という部分では近いですが、なかなかどれと一緒とは言いにくい独特な感じがします。構造的にはホカ『CLIFTON』、ニューバランス『FRESH FORM 1080』、アシックス『GLIDERIDE』と同じようなロッカー形状のシューズですけどね。
大森:この履き心地、デザインからも今後『Cloudmonster』はOnの主力シューズになっていくんだろうという期待感がありますよね。
藤原:そうですね。Onのデイリートレーナーはこれにしたいですね。
大森:価格も2万円以下ですから、コスパを含めてとても良いシューズだと思います。気になった方はぜひチェックしていただきたいですね。
藤原:そうですね!
大森:藤原さん、今回もありがとうございました!
On最新シューズ『Cloudmonster』のレビューをお届けしました。シューズアドバイザー・藤原さんも絶賛するこちらのシューズは、Runtrip Storeでも販売中。
その履き心地を体感してみたい方は購入してみてはいかがでしょうか。
On|Cloudmonster
・価格:¥18,480(税込)
・サイズ展開:25.0-31.0cm(メンズ)/22.0-27.0cm(ウィメンズ)
■メンズ
■ウィメンズ
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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長、販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト