アシックス『MAGIC SPEED 5(マジックスピード 5)』徹底レビュー!軽量性・反発力・接地感を兼ね備えたカーボンプレート搭載シューズ
Dec 11, 2025 / SHOES
Dec 11, 2025 Updated

アシックス『MAGIC SPEED 5(マジックスピード 5)』が登場しました。幅広い層のランナーから支持される同シリーズの最新作に、注目が集まっています。
今回はRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんとともにシューズを徹底解説。多くのブランドに携わり、20年以上にわたってシューズ販売の現場を見てきた藤原さんは、47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を記録したランナーです。
MAGIC SPEED 5の特長と進化ポイント

『MAGIC SPEED 5』はレースからトレーニングまで幅広く使えるカーボンプレート搭載モデル。ソールの厚みは最大約37.5mmに設定されており、前作と比較して片足あたり約49グラム(27.0cm)の軽量化を実現しています。
藤原さんは今作の第一印象について「MAGIC SPEEDシリーズは前作の時点で完成度は高かったが、今作ではさらに全面的に改良されている」とコメント。アシックスの進化を象徴するモデルといえるでしょう。
また重量についても「前作や前々作と比べてみても、その差を明確に感じる」とコメント。軽量化を実現した要因として挙げられるのは、ミッドソール上層部に採用された、反発弾性に優れた素材・FF LEAPです。軽量で反発性に優れたFF LEAPについて「素材の耐久性もあり、柔らかいからプレートとの相性もいい」と藤原さん。着地と同時に変形・圧縮し、素早く元に戻ることで弾むような推進力を生み出します。

またミッドソールの下層部に安定性に優れたFF BLAST PLUSを配置。藤原さんは「今までのMAGIC SPEEDは同じ素材を全面的に搭載していたが、今回はハーフアンドハーフの二層構造」と説明し、シリーズの構造的な変化を強調しています。
ミッドソールに大きなアップデートが加えられた今作の履き心地に対して、藤原さんは「特徴を一言でいうなら”接地感”」とコメント。ソールが前作よりも薄くなったことで接地感が増し、ランナーが地面をよりダイレクトに捉えやすくなっています。
快適性と実用性を高めたアッパー・アウトソール設計

ミッドソール部分が大きくアップデートされたなか、アッパーについても藤原さんは「非常にフィットする」と評価。
足全体を包み込むような一体感のある履き心地の背景には、通気性とフィット性を高めるエンジニアードメッシュの採用があります。部位によって織り方や通気孔の大きさを調整することで、必要な場所にしっかりフィットしながら、蒸れにくい快適な状態が持続します。
おすすめのランナー・使用シーンは?

藤原さんによると今作はリズムよく走りたいランナーに向いているとのこと。特にピッチ走法でテンポよく脚を回していくタイプのランナーとは相性が良く、推進力を得やすい構造になっているといいます。
ピッチ走法のランナーとの相性が良い理由として、前述した接地感の存在が挙げられるでしょう。加えてFF LEAPによる反発が組み合わさり、リズムよく走ることができると藤原さん。

対照的に高い反発性などを利用してストライドを伸ばしたいランナーにはアシックス『SONICBLAST』がおすすめと話し、履き分け方法についてコメントしています。

また今作はカーボンプレートを搭載したシューズが苦手なランナーにもおすすめであり「サブ3を目指す際にも使えるのでは」と藤原さん。またレースで厚底レーシングシューズを履くランナーや学生ランナーのスピードトレーニング用としてもおすすめとのこと。
推進力を得ながらテンポよく走りたいランナーにとって『MAGIC SPEED 5』は練習用としても、本番用としても活用しやすいモデルでしょう。
詳細情報
アシックス|MAGIC SPEED 5

・価格:19,800円(税込)
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【プロフィール】
藤原岳久さん

FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)




