トレランポールの選び方とは?今シーズン注目モデル5選&登山用ポールとの違い解説
Apr 16, 2026 / OTHER
Apr 16, 2026 Updated

2026年春期には多くのトレイルランニング(以下、トレラン)の大会が開催されるなか、春のビッグレースに向けて準備を進めているランナーも多いのではないでしょうか。
今回はスポーツMCの岡田拓海さんとともに、東京・立川のトレイルランニング専門店『Trippers(トリッパーズ)』店長の朝長拓也さんにトレランポールの選び方、今シーズン注目したいモデルを伺いました。
登山用ポールとトレランポールの違い&選び方

朝長さん曰く「トレランにおいてポールは、上半身の力を活用して推進力を得たり走行時のバランスを保持したりするための道具」とのこと。ロングレースを走るランナーにとって、完走に欠かせないギアとして挙げる方も少なくないといいます。
重い荷物を支えるための耐久性が求められる登山用ポールとは異なり、トレランポールは軽量で、走る際の取り回しの良さを重視した作りが特徴。「登山用ポールは路面状況に合わせて伸縮可能なタイプが主流ですが、トレラン用は110cmや115cmといった長さが固定されているものが多く、伸縮可能な部品を省くことで軽量化が図られている」と朝長さんは話します。

また地面への沈み込みを防ぐバスケットも、トレラン用は使い勝手の良さを追求し非常に小さいものや後付け仕様のものが多いとのこと。収納面で見ると三つ折りや四つ折りにできるタイプが多く展開されているといいます。
グリップの形状も用途によって異なり、登山用は上から握りやすい形が一般的である一方でトレラン用はブランドごとに特色があると朝長さん。ポールを展開するブランドの1つ『マウンテンキング』はどの角度からも握りやすいシンプルな形状、また『シナノ』はある程度成形された手に引っかかりのある形状が特徴だといいます。

自分に合うトレランポールのサイズ選びについて「最も分かりやすい目安は、ポールを突いた際の姿勢」だと解説する朝長さん。二の腕を下にまっすぐ下ろし、肘が直角になる長さを推奨しています。身長170cmの朝長さんの場合、全長115cmのモデルでほぼ直角になるといいます。
また「急勾配を想定して短めのサイズを希望するランナーも多いですが、ポールの基本的な使い方として体の後ろ側を突くことが推奨されるため、短すぎないポールの方がしっかりと推進力を得られる」とアドバイス。

加えて「ポールを購入する際は素材と価格が目安となる」と話します。価格幅は\20,000から\40,000以内の製品が中心で、アルミ素材はやや重量がありながらも耐久性に優れ比較的手頃な価格設定、カーボン素材は軽量でしなりが生まれやすくなるため走行時に疲れにくいものの少し高価という特性を持っているそう。
登山用と比較してトレラン用は耐久性がやや落ちやすいものの、軽さを重視するならば登山でトレランポールを使用する選択肢もあると朝長さん。足だけでなく上半身の力を使えることは、長時間に及ぶロングレースにおいて負担軽減につながると語ります。

岡田さんは「トレランを始めて8年目くらいのころ、100マイルレースへの挑戦を機にトレランポールを購入。UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)では、ポールがなければ足の疲労で走れなくなっていたかもしれない」と振り返り、ポールがあることでパフォーマンスの向上だけでなく競技自体の面白さが増すと語ります。

近年では『奥信濃100』や『OSJ KOUMI100』、『ハセツネ(日本山岳耐久レース)』など国内でもポールの使用が許可される大会が増えています。朝長さんは50kmの大会などでもポールを活用しているそうで「これからロングレース完走を目指すランナーや、ポールの使用が可能なレースに出場する方は、ぜひ一度手に取ってみてほしい」と提案します。
SINANO(シナノ)|トレランポール 13.6 NEO

国内ブランドの『シナノ』は実力のあるランナーも多く愛用しているそうで、朝長さんは「アルミ製で耐久性に優れた安心感のあるモデル」と評価します。ポールの中間部分には手に持って走る際に便利なラバーチューブを装備。ストラップの長さ調整が可能であるほか、グリップもしっかりと力を込めやすい形状に設計されているといいます。
重量は120cm(1本あたり)約161g。朝長さん曰く「市場にはさらに軽量なモデルもあるものの、十分軽い部類に入る」とのこと。価格は\22,000(税込)で「まず最初の一本を手に入れてみようと考えているランナーにおすすめしている」と話します。
MOUNTAINKING(マウンテンキング)|トレイルブレイズ《ブラック・ブルー》

イギリスのブランド『マウンテンキング』はブランド全体として軽量性を追求しているのが特徴だと朝長さん。重量は120cm(1本あたり)約145gで「アルミ製でありながら、ポールの径を細くすることでカーボン素材に匹敵するほどの軽さを実現している」と解説します。
同モデルについて岡田さんは「グリップから先端にいたるまで、とてもシンプルなデザイン」と印象をコメント。価格は\24,200(税込)です。
Black Diamond(ブラックダイヤモンド)|ディスタンスカーボンZ デザートスカイ

カーボン素材を採用している『ディスタンスカーボンZ デザートスカイ』。本作について朝長さんは「グリップ下のシャフトを伸ばすだけで折りたたんだ状態からのセットアップができるというワンタッチ仕様が特徴」と話し、利便性の高さから個人的に好きなポールだと語ります。
120cm(1本あたり)約140gで価格は\32,340(税込)。カーボン素材のモデルは概ね\30,000を超える価格帯になると朝長さんは付け加えます。
LEKI(レキ)|ウルトラトレイルエフエックス.ワンスーパーライト

スキー競技を嗜む方には馴染みがあるブランドであろう『レキ』の『ウルトラトレイルエフエックス.ワンスーパーライト』は、120cm(1本あたり)約137g、価格は\33,550(税込)です。
「本体に固定されたストラップに手首を通す一般的なタイプとは異なり、本作はストラップを取り外すことが可能で、グローブのように手に装着できる」と特徴を説明する朝長さん。勾配の変化に応じてポールを持ち替える際、一般的なタイプだとストラップがねじれたり走行中の調整が煩わしくなることがある一方で、本作はポールを使うか否か、場面に応じたスムーズな切り替えが可能だと説明します。
MOUNTAINKING(マウンテンキング)|SKYRUNNER EDGE(スカイ ランナー エッジ)

『スカイ ランナー エッジ』も『マウンテンキング』のポールと同じくグローブタイプのストラップを採用したモデル。120cm(1本あたり)の重量は約138gで価格は\37,400(税込)と『Trippers』で取り扱うラインナップの中でも最高値のモデルだと朝長さんは紹介します。
『レキ』の『ウルトラトレイルエフエックス.ワンスーパーライト』は着脱システムがボタン操作による固定式であるのに対し、本作は「上方へ力が加わると外れる仕組み」と解説。
ポールが岩に挟まるなどして強い負荷がかかった際、他のストラップタイプでは手が抜けずにポールが折れたりランナーが転倒したりするリスクがあると朝長さん。一方で、本作は「即座に手元が解放される」と安全性の高さに言及し今シーズン注目のモデルと期待を寄せます。

「ストラップの仕様の違いや素材によって価格が変わってくる点は、これからトレランポールを使ってみたいと考えているランナーにとって選び方の参考になるはず」と岡田さん。朝長さんはポールの使い方を習得するうえで、トレイルランナーの小川壮太さんが解説する『シナノ』公式YouTube動画が非常に分かりやすいと紹介します。
2026年シーズン、さらなる飛躍を目指すロングレースに向けて自身のスタイルに合った一本を手に取りトレランの世界へ踏み出しましょう。
【動画からご覧の方はこちら】
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