【寝不足ランナー必読】起床時間・走る時間・昼寝……パフォーマンスを変える”走る女性”のための睡眠ガイド

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(左から)Runtrip編集部 ハルカ、ウルトラランナー みゃこさん、パラマウントベッド 大槻朋子さん、スポーツMC ヤッホーカレンさん

睡眠に悩みを抱えるランナーや、慌ただしい毎日のなかで心と体が置き去りになりがちな女性ランナーに向けて、ウルトラランナーのみゃこさん、スポーツMCのヤッホーカレンさん、Runtrip編集部のハルカが「睡眠」をテーマにリアルな悩みを語り合う座談会を開催。睡眠改善インストラクターであるパラマウントベッドの大槻朋子さんを迎え、専門的な視点から“よりよく眠るためのヒント”を探っていきます。

シリーズ第1弾となる今回のトークテーマは『ランナーの睡眠悩み』『ランニングのタイミング』『睡眠とパフォーマンスの関係』。3人にとって走ることと同じくらい大切な「眠り」を見つめ直し、明日の1歩を軽くするためのヒントをお届けします。

寝不足に悩むランナーたちへ……専門家が勧める「起床時間の固定」

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みゃこさん、ヤッホーカレンさん、ハルカの3人は、いずれも平均睡眠時間が5〜6時間ほど。就寝・起床時間にバラつきがあり、日々の寝不足を実感していると話します。ヤッホーカレンさんは「朝ラン派なので睡眠時間が削られてしまう」と語り、ハルカも「夕方に走ることが多く、そのぶん夜遅くまで仕事をしてしまい寝不足になりがち」と、ランニングのタイミングと睡眠の難しさを感じています。

この悩みに対し大槻さんは、まず「起床時間を一定に保つこと」がポイントになるといいます。平日でも休日でも、起床時間が揃っているほど体内時計は整い、結果として睡眠リズムも安定しやすくなるためです。もちろん毎日同じ時間に起きるのは現実的に難しい場面もありますが、大槻さんは「たとえば朝4時に起きる日が定期的にあるなら、普段から4〜5時台に起きる生活にすると夜は自然と眠くなり、睡眠リズムが崩れた際も戻しやすい」と話します。

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一方で、早朝のランニングによる睡眠不足を感じているみゃこさんは「走る量が多いときは、気絶したように寝てしまうことがある」と自身の睡眠を振り返ります。これについて大槻さんは「布団に入って10分ほどで自然に眠れるのが理想。”気絶寝”が悪いわけではないが、多くは寝不足のサイン」とコメント。

また日本では成人は6時間以上の睡眠が推奨されており、とくに走行量の多いランナーは、より十分な睡眠が必要になるケースもあるといいます。だからこそ大槻さんは「しっかり眠って、しっかり走る」という基本を大切にするべきだと訴えました。

朝より夕方?専門家が語る“ランニングに適したタイミング”

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体にやさしく、睡眠にもプラスにはたらく時間帯はいつなのか。このテーマについて大槻さんはまず、「朝ランには独特のリスクがある」と指摘します。朝は体温が十分に上がっておらず、筋肉や関節も硬い状態。さらに食事をとらずに走ることで心血管系に負担がかかり、早朝高血圧のリスクが高まることもあるそうです。起床直後は水分が不足しやすいため、脱水状態で走ってしまう危険もあるといいます。そのため大槻さんは「朝に走る場合は、走る前に軽く何か食べるなど、負担を減らす工夫が大切」とアドバイスしました。

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大槻さんがすすめるのは“夕方”のランニングです。夕方は1日の中でもっとも体温が高く、筋肉の柔軟性が増す時間帯で、けがのリスクが低く、パフォーマンスも向上しやすいとされています。運動のパフォーマンスが上がりやすい時間帯も午後〜夕方にかけてといわれており、(運動の)“ゴールデンタイム”と呼ばれることもあるのだとか。

大槻さんは「夜ごはんのあとに走ると、交感神経が活発になり睡眠を妨げてしまう場合がある。だからこそ夕方に走ることは体にも睡眠にもやさしい選択肢になる」といいます。さらにランニングの観点だけでなく、睡眠という視点から“どのタイミングで走るか”を考えることが大切だと付け加えました。

昼寝のタイミングと、睡眠不足によるパフォーマンスへの影響

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大槻さんは“昼寝のタイミング”についても注意を促します。昼寝は午後3時ごろまでであれば問題ありませんが、それ以降になると夜の主睡眠の質が落ちやすくなるとのこと。遅い時間の昼寝が習慣化すると、結果として夜の睡眠時間が短くなり、慢性的な寝不足につながることもあるといいます。

では、睡眠不足は走りにどのような影響をもたらすのでしょうか。事前アンケートでは、3人とも「睡眠の質が走りの調子に大きく影響する」と回答。みゃこさんは「寝不足だと脚が重く、集中できないしタイムも出ない。走りたい気持ちも下がる」と話し、逆に「よく寝た日は自然と身体が軽い」と睡眠の大切さを実感しています。「睡眠がトレーニングの質を決める気がする」という声もあり、まさに睡眠とランニングは切り離せない関係にあるでしょう。

大槻さんも「睡眠が不足すると、心にも体にも影響が出る」と加え、睡眠時間を確保することがランニングのパフォーマンスにも大きく影響することを示しました。

回復・記憶・パフォーマンスを支える眠りのメカニズム

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大槻さんは「しっかり睡眠をとることで、強度の高い練習にも取り組みやすくなる」と話します。ランナーにとって睡眠は単なる休息ではなく、走力そのものを支える重要な要素だといいます。

その理由のひとつがノンレム睡眠にあります。ノンレム睡眠とは脳が休んでいる状態の睡眠のこと。睡眠時間の前半に表れやすい、深いノンレム睡眠の最中には成長ホルモンが分泌され、筋肉や骨の修復が行われます。これはランナーにとって非常に重要な働きで、睡眠不足が続くと疲労が抜けにくくなり、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。

一方でノンレム睡眠と対照的な比較的覚醒に近い状態の睡眠・レム睡眠にも見逃せない役割があります。レム睡眠中には、運動や楽器演奏のような「作業動作の記憶」が整理・定着されるとされ、トレーニングで得た動きの精度を高めるためにも不可欠です。大槻さんは「就寝後、前半に多いノンレム睡眠、後半に増えるレム睡眠のどちらも大切」と強調します。

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さらに睡眠の質を大きく左右するのが睡眠障害の有無です。睡眠時に呼吸のリズム等に乱れが生じてしまう無呼吸症候群のような障害があると、骨の形成や筋修復に悪影響が出る可能性があり、ランナーにとってけがやパフォーマンス低下にもつながってしまいます。特に更年期以降は無呼吸症候群に注意が必要。エストロゲンの分泌量の減少によって筋肉の状態が変わり、気道が狭くなりやすくなるため呼吸の乱れやいびきが出やすくなるとのこと。「いびきをかき始めたら、走ることよりまず“眠ること”を見直すサイン」と大槻さんはいいます。

睡眠障害が積み重なると、疲労感やパフォーマンスの低下につながることも……。だからこそ年齢を重ねるごとに“睡眠の質”を整えることが、ランニングのパフォーマンス維持の鍵になるといえそうです。

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