サッカニー『ENDORPHIN SPEED 5』徹底レビュー！前作との違い・特徴を詳しく紹介

サッカニーの人気シリーズ『ENDORPHIN SPEED』が5代目へと進化。幅広い層のランナーから支持される人気モデルの最新作を、今回もRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが徹底解説します。

そんな今作をRuntripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんの解説を交えながら紹介します。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

レーシングシューズに近しい走り心地

ENDORPHIN SPEED 5のミッドソールには高反発素材『PWRRUN PB』を採用。前作と同じ素材名ですが、藤原さん曰く細やかな調整が施され、よりレーシングシューズに近しい走り心地へと進化しています。

藤原さんは「軽くてポンポンと弾む。たしかな接地感があって、前作とは印象が大きく変化しました」と評価。デイリートレーナー寄りの1足であった前作と比較して、反発性の高い走り心地を実現していると話します。加えて前作よりも接地面積が広がり、反発性とともに安定性も担保しています。

プレート構造が大きく進化！ソフトな接地感が特徴

今作の大きなアップデートポイントはミッドソール内部に搭載されたプレート素材の構造。「前作は左右にウイングレット（羽状の）プレートが配置されており、安定性の高いシューズでした。ただ今作は片方のウイングレットを取り除くことで、接地時のソフトさを重視している」と藤原さん。シューズのコンセプトが大きく変化したアップデートと言えるでしょう。

加えてアッパーも前作から大きく変化。かかと部分は細身ですっきりとしたフィット感を提供する一方、前足部は広めのラストを採用することで足幅が気になる方にも対応。トゥボックスも広がっており、指先の自由度が高い構造となっています。

おすすめのランナー・トレーニングシーンは？

本シューズで実際にランニングを行った藤原さんは「前作は3:30~4:00/kmくらいのペース走で使用していましたが、今作はもっと速いペースでも使えます。スピードの出力を高めるインターバル走にも対応できる万能性がありますね」とコメントしています。

また「高反発デイリートレーナー『KINVARA 16』に反発弾性の高いミッドソール素材が搭載されたような1足。非常に使い勝手の良いシューズになりました。ペース走から速いペースのトレーニングまで幅広く対応できます」と分析。

加えて「サブ3.5やサブ4を目指すランナーがフルマラソンで使用するレース用シューズとしてもおすすめ」と話すなど、トレーニングからレースまで、幅広いシーンでの活用が可能である点を評価しています。

前作から大きくアップデートされ、よりレーシングシューズに近しい、軽快な走りを求めるランナーに最適な1足へと進化した『ENDORPHIN SPEED 5』。大一番でのレース用シューズとして、さまざまなトレーニングをこなすための練習用として、心強い相棒となってくれることでしょう。

詳細情報

Saucony｜ENDORPHIN SPEED 5

・価格：¥29,700（税込）

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【プロフィール】

藤原岳久さん

FS☆RUNNING（旧藤原商会）代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長，販売歴20年以上

・ハーフマラソン：1時間9分52秒（1993）
・フルマラソン：2時間34分28秒（2018年別府大分毎日マラソン）