【ナイキ】「アルファフライ 3」は発売と同時に即完売!?他ブランドに与えた大きな影響をシューズアドバイザーが解説

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各ブランドから次々と登場する次世代の厚底レーシングシューズ。そのフロントランナーであるナイキが今年1月に発表した最新作『アルファフライ 3』。早くもエリート選手はもちろん、各マラソン大会で多くのランナーが着用するモデルを、Runtripおなじみのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが解説します。

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。

「アルファフライ」シリーズの変遷

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(左から)スポーツMC・岡田拓海さん、シューズアドバイザー・藤原岳久さん

岡田:今回紹介するシューズは、ナイキの『アルファフライ 3』です。皆さん大注目のシューズですね。

藤原:この前の大阪マラソンや、東京マラソンでもすでに履いているランナーが多かったですね。

岡田:2019年に『アルファフライ ネクスト%』が登場して、そこから進化を遂げてきました。

藤原:『アルファフライ 2』に関しては、少し違和感を持つランナーもいたようですが、初代モデルは今でも履く選手が多いですよね。

岡田:それだけ初代モデルが速く走るために良いのでしょうね。

藤原:確かに今履いても速く走れるなって感じます。ただ、初代アルファフライ ネクスト%はAir Zoomユニットや構造に突貫工事な印象がありました。前足部と中足部が分かれていて、それが跳ねる感覚が気持ちよかったのはありますね。

岡田:そこからアルファフライ 2になって、より多くのランナーが履けるアプローチにはなりましたよね。

藤原:ヴェイパーフライとの違いがはっきりしはじめました。ヴェイパーフライは短い距離でも使えて、レーシングシューズとしてはスタンダードになっています。アルファフライ 2はロボットのようなパーツのギミックを感じるシューズでしたね。

岡田:そして、いよいよアルファフライ 3が登場となったわけですね。

シューズアドバイザーが“神シューズ”と絶賛する3代目モデル

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岡田:それではシューズの特徴を見ていきたいと思います。

藤原:これは、まさに“神シューズ”になりましたね。

岡田:こちらは大きく変わりましたよね。形状が大きく変わって、セパレートにしてないですね。

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藤原:そうですね。シンプルにヴェイパーフライを厚くしたようなシューズになりましたね。Air Zoomユニットがすごく効いている感じではないし、プレート感はあまりなく、全部がスムーズにいく印象です。

岡田:クッション感はいかがですか。

藤原:柔らかくなったという人もいますけど、初代と比べるとそこまででもなくて、シンプルにバウンドが返ってきますね。

岡田:今回はアトムニット 3.0を使ってますが、履き心地はどうですか。

藤原:足入れはすごくしやすくなりましたね。これまでのモデルは脱ぐのも大変なくらい履くときのきつかったんですが、今回はスムーズに足が入ります。

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岡田:今回の素材になって通気性も良くなったようですが、重量も27.0cmで202g、藤原さんが持っている25.0cmで約180gとさらに軽くなりましたよね。

藤原:これでフィット感も良く、かかともヒールカップは下の方が硬い形状で前作を継承しています。抜ける感じはないですね。

岡田:見た目ではなかなか分かりませんが、履くと全然違うんですね。

藤原:フィット感は間違いなく今までで1番良いですね。ボトムもセパレートではなくなったので、足裏のフィット感も良いと思います。

「ヴェイパーフライ 3」よりもロング向き!?

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岡田:実際の走り心地はどうでしょうか。

藤原:本当にスムーズに力が入れられてスピードに乗る感じがあります。接地から返ってくる時の厚さやクッション感が、長く続く感じの作りになっています。

岡田:『ヴェイパーフライ 3』との違いはどう感じますか。

藤原:ヴェイパーフライは接地がフィーリングを高めている感じで、短い距離から幅広く使えるシューズだと思います。一方でアルファフライ 3はよりロング向きのシューズだと思います。

岡田:そういう意味ではいろんなランナーに使ってもらえそうですね。

藤原:今までアルファフライを使ったことがないランナーでも、こちらは使いやすいかもしれませんね。フルマラソンだけではなくて、ショートディスタンスのレースにも出るという方はヴェイパーフライ 3の方が良さそうな気がしますね。

岡田:フルマラソンはアルファフライ 3がおすすめですか。

藤原:フルマラソンで3時間以内で走るランナーにとって、アルファフライ 3の恩恵を受けられると思います。やはりミッドソールがかなりたわんでバウンドするので、走法によってはタイミングが合わない人もいると思いますので。

岡田:ある程度のスピードも必要ということですか。

藤原:そうですね。ジョギングでも柔らかくて気持ちいい感覚があるかもしれませんが、エネルギーは前に行ってないと思います。

岡田:シューズをしっかり使いこなすためにも、それに適したスピードも大事ということですね。

藤原:まだフルマラソンでは使えないけど、このシューズを気に入っている人は短い距離で使うという考えも良いと思います。

岡田:レーシングシューズで選択肢があるというのは良いですね。

藤原:これはナイキが他社にも大きな影響を与えている部分でもあって、他のブランドでも汎用性のあるタイプとロングに向いているタイプという展開になってきていますよね。アルファフライはその先駆けになっていると思いますね。

***

ランニングシューズ界に常に影響をもたらしながら、進化を続けるナイキの最新レーシングシューズ『アルファフライ 3』。発売と同時に完売が続き、シューズアドバイザーも絶賛するモデルは、早くも2024年再注目のシューズとなる可能性がありそうです。

詳細情報

ナイキ|アルファフライ 3

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出典:nike.com

価格:¥39,655(税込)

NIKE.COM
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

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