猫背をやめて『勝ちライン』へ! 元陸上選手が助言する姿勢
Jan 28, 2020 / HOW TO
Feb 19, 2020 Updated
速く走るためにランニングに打ち込んだり、筋力アップに励んだりすることも大切ですが、猫背改善も重要なポイントです。パソコンを使ったデスクワークやスマホの普及で、猫背人口は増加中。スマホでSNSやゲームをしているとき、背中が丸まり、頭が下に落ちている自覚はありませんか?
猫背の状態で走った場合、呼吸が浅く、疲れやすくなるのが特徴です。肩が上がる、頭や顎が前に出る、骨盤が後傾するという傾向もみられます。このような姿勢は、効率的なランニングフォームとはいえません。
陸上競技の選手を引退したのち、あらゆる種目のコーチを務めた里大輔さんは、自著『RUN FAST! 「走り方」の本質』(東洋館出版社)で猫背改善を呼びかけています。スピードアップをテーマとした同書では、走るときの正しい上半身の姿勢を『勝ちライン』と呼び、押さえたいポイントとして『へそとみぞおちの距離を離す』ことを挙げています。
「勝ちラインは、へそとみぞおちの距離を示しており、勝ちラインになると、その距離がしっかり保たれています。へそとみぞおちの距離が短くなるような姿勢ではないということが重要です」『RUN FAST! 「走り方」の本質』より
体を曲げた猫背の状態で走ってしまうと、腰が反って腰痛の原因になったり、お尻の筋肉をうまく使えずタイムが伸び悩んだりする恐れがあります。健康のために走るランナーにとっても、レース参加を目指すランナーにとっても、猫背は改善したい悪癖です。
「走る距離にかかわらず、一歩を正しくコントロールすることが重要なのです。」
短距離だけでなく長距離選手のコーチングもしていた里さんは自著でこう綴っています。
猫背は癖として体にしみついているので、普段の生活から意識して改善を試みることが大切です。「へそとみぞおちの距離が短くなっていないか」を意識しながら、背中もタイムも伸ばしていきましょう。
書籍情報
『RUN FAST! 「走り方」の本質』、里大輔著、東洋館出版社