モアイが見守るイースター島の大会は、サブスリーランナーが“優勝”を本気で狙える?

「モアイが見守るイースター島の大会は、サブスリーランナーが“優勝”を本気で狙える?」の画像
世界は広し、目を見張るような絶景の中を走るマラソン大会が数多くあります。うっとり景色に見とれているうちにあっと言う間にゴール!? そんな世界の絶景のマラソン大会をご紹介します。

そのひとつが、チリのイースター島で行われるマラソン大会。イースター島といえばご存知、謎の巨大像モアイで知られる絶海の孤島です。周囲2000キロ四方にわたって有人島がないこの島で、いまもって誰がなんのために巨大なモアイ像を作ったのかは謎に包まれたまま。一生に一度は行ってみたいミステリアスな島だからこそ、マラソン大会に合わせて行くのが一石二鳥です。

フルマラソンのスタート地点は、ハンガロアという島で唯一の繁華街。とはいえ、ビルはなく、南の島ののどかな村といった雰囲気です。スタートするなりモアイ像が点在していて、さっそくテンションもアップ。

「モアイが見守るイースター島の大会は、サブスリーランナーが“優勝”を本気で狙える?」の画像

そもそもイースター島は周囲60キロ、人口6000人弱の小さな島。コース中にはモアイ像を除いて人工物はほとんどありません。目に触れるのは、椰子の木や草原や一面に咲き乱れる花など自然美に溢れたものばかり。ああいま自分は日本のほぼ裏側、南太平洋の絶海の孤島を走っているんだ……と感慨深くなること間違いなしです。

折り返し地点となるのは、アナケナビーチ。島で唯一の白砂のビーチで、椰子の木の立ち並ぶビーチの奥に、5体のモアイ像が鎮座した摩訶不思議な空間です。謎に包まれているわりに、そのルックスは愛嬌たっぷりのモアイ像からは、「おう、お疲れ!」なんてねぎらいの声が聞こえてきそうです。

ちなみにこのマラソン大会の優勝タイムは、2015年こそ2時間49分と3時間を切っていましたが、それより前はずっと3時間台。つまりサブスリーを達成しているランナーにとっては、優勝も夢ではないのです。「いやモアイ像に見守られて頑張っちゃったよ!」なんてお土産話ができたら、最高ではないでしょうか。

「モアイが見守るイースター島の大会は、サブスリーランナーが“優勝”を本気で狙える?」の画像
島いちばんの絶景スポット「アフ・トンガリキ」

そしてこのイースター島は、日本とは浅からぬ縁があったりもします。海をバックに15体のモアイ像が並ぶ島一番の絶景スポット「アフ・トンガリキ」は、日本の香川県にあるクレーン会社(株)タダノの援助によって復元されました。苦労してクレーンをこの島まで運び、もともと倒れていたモアイ像を起こし、最後にはクレーンまで寄贈するという一大プロジェクトです。1億8000万円もかけてその計画を実行したということもあり、日本人の島での評価は高く、親日的な人も多数。レース中、日本人だとわかると熱い声援を送ってもらえるかもしれません。

毎年6月に行われるイースター島のマラソン大会。イースター島の現地名が「ラパヌイ島」であることから「マラソン・ラパヌイ」と呼ばれるこの大会は、フルマラソンに加え、ハーフと10キロもあり。あわせてトライアスロンやマウンテンバイクのレースも行われ、連続で参加することも可能です。

マラソン・ラパヌイ公式サイト(英語、スペイン語)
http://www.maratonrapanui.cl/

日本からイースター島へ行くならタヒチなどを経由する必要があり、フライト時間はどうしても長くなります。それでも6月といえば航空券代は一年の中でも安く、狙い目の時期。モアイ像に見守られながら絶景の中を走る爽快感は、苦労しても行く価値がありそうです。

松岡 絵里が書いた新着記事
RUNTRIP STORE MORE
RANKING
「RUNTRIP」の新着記事

CATEGORY