青山学院完全優勝!!23年ぶりの全区間1位通過を振り返り。
Jan 02, 2016 / EVENT
Apr 26, 2019 Updated
今年も第92回箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競争)が開催されています。
1月2日は全10区間中の5区間となる「往路」が行われました。
昨年優勝校の青山学院は、神野大地が本調子ではないのではと心配されていたものの、安定の走りで全区間を1位で通過という「完全優勝」を成し遂げました。
早稲田大学に渡辺康幸氏が所属していた時以来、これは23年ぶりの快挙となっています。
※復路の様子はこちら
目次
全区間の行方を占う重要区間1区
「流れ」が重要な駅伝という競技では、1区の選手の出来がその先のチーム全体の成績に大きく影響します。
そんな1区では、スタートから中央学院の潰滝選手が区間新ペースでレースを展開。中央大の町澤選手が8km付近で仕掛け集団が崩れます。順天堂大・東海大・駒澤大などがここでこぼれました。
その後、15km付近で学生連合の山口選手が仕掛けて、レースを作っていた中央学院の潰滝選手が集団後方へ。そこから16km付近でいよいよ青山学院の久保田選手が切り替え、各校はこれに対応できず青山学院独走へ。明治大の横手選手は学生最速の意地で一人喰らい付くも最後は離されます。
青山学院は最後まで大きく崩れることなく襷リレー。優勝候補の駒澤大はキャプテン其田選手が先頭から大きく遅れ黄色信号。まさかの13位でフィニッシュとなりました。
順位
1位 | 青山学院 | 01:01:22 | 11位 | 日体大 | 01:02:54 |
2位 | 明治大 | 01:01:44 | 12位 | 順天堂大 | 01:03:01 |
3位 | 中央大 | 01:02:01 | 13位 | 駒澤大 | 01:03:12 |
4位 | 拓殖大 | 01:02:01 | 14位 | 城西大 | 01:03:13 |
5位 | 早稲田大 | 01:02:11 | 15位 | 神奈川大 | 01:03:26 |
6位 | 中央学院 | 01:02:12 | 16位 | 東海大 | 01:03:42 |
OP | 学生連合 | 01:02:15 | 17位 | 東京国際 | 01:03:53 |
7位 | 東洋大 | 01:02:15 | 18位 | 上武大 | 01:04:05 |
8位 | 帝京大 | 01:02:31 | 19位 | 大東大 | 01:04:11 |
9位 | 日本大 | 01:02:33 | 20位 | 法政大 | 01:05:20 |
10位 | 山梨学院 | 01:02:35 |
各校エースが激突!見所満載の2区
先頭の青山学院は終始冷静な走りを展開。しかし東洋大の服部(勇馬)選手が2年連続区間賞のさすがの走りで先頭との差を30秒近く詰め射程圏内に持って行きます。
山梨学院の留学生D・ニャイロ選手、帝京大ユニバーシアードの銅メダリストの高橋選手、順天堂大のスーパールーキー塩尻選手など各校の実力者も順当に順位を上げるものの、後続では東海大 春日選手・中央大 徳永選手・早稲田 高田選手など、追い上げを期待された選手がことごとく流れにのれない波乱。
駒澤大の工藤選手は苦しそうな表情ながらも粘りぬいて6位まで順位を上げ、「常勝軍団」のエースとしてさすがの走りを見せつけました。
順位
1位 | 青山学院 | 02:08:57 | 11位 | 日本大 | 02:11:55 |
2位 | 東洋大 | 02:09:19 | 12位 | 日体大 | 02:12:27 |
3位 | 山梨学院 | 02:09:55 | 13位 | 中央大 | 02:12:42 |
4位 | 明治大 | 02:10:17 | 14位 | 早稲田大 | 02:12:56 |
5位 | 帝京大 | 02:11:14 | 15位 | 神奈川大 | 02:13:46 |
6位 | 駒澤大 | 02:11:16 | 16位 | 東京国際 | 02:13:48 |
OP | 学生連合 | 02:11:21 | 17位 | 東海大 | 02:14:05 |
7位 | 拓殖大 | 02:11:29 | 18位 | 大東大 | 02:16:00 |
8位 | 順天堂大 | 02:11:30 | 19位 | 上部大 | 02:16:25 |
9位 | 中央学院 | 02:11:35 | 20位 | 法政大 | 02:18:04 |
10位 | 城西大 | 02:11:51 |
流れを確定づけるべく、各校の実力が出る3区
インカレ優勝者の服部(弾馬)選手を配置した東洋大、昨年区間賞の中谷選手を起用した駒澤大は、何としてもここで詰めたいところだが、青山学院 秋山選手が箱根駅伝初出場ながらも区間賞の素晴らしい走りで後続との差をさらに広げます。
駒澤大 中谷選手は前半猛追した反動からか後半で腹痛に見舞われる。しかし「大八木監督が檄を飛ばせば大丈夫」との解説通り、区間2位のさすがの走りを見せました。
ここまで善戦していた明治大は坂口選手が区間最下位のブレーキとなり大きく順位を下げてしまいます。山梨学院は上田監督の次男でもある上田選手が走り、区間7位の善戦で3位をキープしました。
順位
1位 | 青山学院 | 03:11:12 | 12位 | 明治大 | 03:17:45 |
2位 | 東洋大 | 03:12:56 | 13位 | 日本大 | 03:17:58 |
3位 | 山梨学院 | 03:14:08 | 14位 | 東海大 | 03:18:16 |
4位 | 駒澤大 | 03:14:09 | OP | 学生連合 | 03:18:37 |
5位 | 中央学院 | 03:15:32 | 15位 | 中央大 | 03:18:41 |
6位 | 帝京大 | 03:16:20 | 16位 | 神奈川大 | 03:19:09 |
7位 | 拓殖大 | 03:16:24 | 17位 | 東京国際 | 03:19:14 |
8位 | 城西大 | 03:16:34 | 18位 | 大東大 | 03:21:40 |
9位 | 日体大 | 03:16:56 | 19位 | 上武大 | 03:23:12 |
10位 | 順天堂大 | 03:16:59 | 20位 | 法政大 | 03:24:14 |
11位 | 早稲田大 | 03:17:07 |
唯一の20km以下。スピード区間4区
箱根駅伝10区間中最短の4区は、各校スピードランナーが勢ぞろいします。
昨年4区区間賞の青山学院 田村選手が2年連続の区間賞を獲得しました。この区間でもさらに後続を引き離し往路完全優勝へ大手。
追いかける東洋大、山梨学院大はそれぞれ区間6位、区間5位と粘るものの、青山学院大との差を縮めることはできませんでした。
駒澤大 高本選手は区間9位と誤算。後続では順天堂大が区間3位、早稲田大が区間4位でともに4つ順位を上げています。
この時点でトップを走る青山学院は2位の東洋大に2分30秒ほどのアドバンテージを持って、いよいよ「山の神」神野大地へ襷を繋ぎました。
順位
1位 | 青山学院 | 04:06:38 | 12位 | 明治大 | 04:13:55 |
2位 | 東洋大 | 04:09:06 | 13位 | 東海大 | 04:13:58 |
3位 | 山梨学院 | 04:10:12 | OP | 学生連合 | 04:15:06 |
4位 | 駒澤大 | 04:1037 | 14位 | 日本大 | 04:16:04 |
5位 | 中央学院 | 04:12:48 | 15位 | 東京国際 | 04:16:05 |
6位 | 順天堂大 | 04:12:52 | 16位 | 中央大 | 04:17:02 |
7位 | 早稲田大 | 04:13:01 | 17位 | 神奈川大 | 04:17:30 |
8位 | 日体大 | 04:13:15 | 18位 | 大東大 | 04:20:07 |
9位 | 城西大 | 04:13:22 | 19位 | 上武大 | 04:21:48 |
10位 | 拓殖大 | 04:13:33 | 20位 | 法政大 | 04:21:56 |
11位 | 帝京大 | 04:13:36 |
最大の”山場”。天下の険に挑む孤独な5区
心配されていた青山学院 神野選手にも大きな乱れはなく、区間2位となる79分台の危なげない走りを見せます。
後続では東海大で3年連続の山のぼりを任される宮上選手が序盤で猛追を見せ、13位から8位までチームを押し上げます。しかし、その後ろからそれを上回るペースで日大の留学生キトニー選手が快走。区間賞となる78分台の走りで14位から6位まで順位を上げました。留学生が山登りで区間賞を獲得するのは初めてのことです。
順位
1位 | 青山学院 | 05:25:55 | 12位 | 東京国際 | 05:38:06 |
2位 | 東洋大 | 05:28:59 | 13位 | 日体大 | 05:38:12 |
3位 | 駒澤大 | 05:31:15 | 14位 | 中央学院 | 05:38:19 |
4位 | 山梨学院 | 05:33:24 | OP | 学生連合 | 05:39:01 |
5位 | 早稲田大 | 05:34:17 | 15位 | 神奈川大 | 05:40:36 |
6位 | 日本大 | 05:34:28 | 16位 | 中央大 | 05:41:08 |
7位 | 順天堂大 | 05:35:39 | 17位 | 明治大 | 05:43:22 |
8位 | 東海大 | 05:35:45 | 18位 | 上武大 | 05:44:37 |
9位 | 帝京大 | 05:36:36 | 19位 | 法政大 | 05:45:54 |
10位 | 拓殖大 | 05:37:42 | 20位 | 大東大 | 05:48:48 |
11位 | 城西大 | 05:37:42 |
まとめ
終わってみれば青山学院の圧勝といったところです。
狙うべき所でチーム全員が調子をあわる、という当たり前のようでとても難しいことをやりきったところに、チームとしての強さが伺えます。
とはいえ往路での繰り上げスタートもなく、後続との差も3分ほどで、昨年程の迫力はないと言っていいでしょう。他校は、このくらいの差で終わらせられたことはむしろ上出来、と考えているかもしれません。
明日の序盤、6区7区の流れ次第でまだまだ展開は読めません。
また、7位から15位までが5分差となっていて、シード争い超熾烈。東京国際が初出場で初シード権の獲得となるかも見所です。