「2万人のスタートを背負う」北海道マラソン2026・レースディレクターが語る、大会の魅力と舞台裏

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(左から)北海道マラソン事務局・高野遼さん、スポーツMC・岡田拓海さん

真夏の札幌を駆け抜ける北海道マラソン。都市型マラソンの中でも日本屈指の人気を誇る大会であり、2026年大会では応募開始から3週間かからず一般エントリー枠は定員に達しました。そんな本大会の号砲が鳴る8月30日を控えるなか、スポーツMC・岡田拓海さんとともに、レースディレクターを務める北海道マラソン事務局・高野遼さんに大会の魅力、運営の舞台裏を聞きました。

高野さんは北海道新聞社の社員として、北海道マラソンの運営に携わるレースディレクターです。予算管理からエリート選手の招聘、参加者の満足度向上を目的とした企画立案まで、大会全体の指揮を執る人物です。

「ランナーの皆さんの声を励みにしながら、その声を形にしていく」

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北海道マラソンの準備は、大会の約1年前からスタートします。「大会が終わった時にリアルな反省点が見えてくるので、毎年そこから1年をかけて、来年の大会へ向けて積み木のように準備を積み上げていきます」「ランナーの皆さんの声を励みにしながら、その声を形にしていく」と高野さん。前年の大会が終わった瞬間から、翌年への改善が動き出します。

コース整備においても、その徹底ぶりは際立ちます。雪解け後には高野さん自身が42.195km全コースを歩きながら、路面の状態を写真に収めて資料化。「はまなす車いすマラソン」との合同開催ということもあり、特にハーフ地点までのコース状態には細心の注意を払っています。

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準備を重ねたなかで迎える当日。本大会のコースは22エリア・180ブロックに細分化して管理されます。1ブロック約150mごとにマニュアルが整備され、コーンの配置から給水テーブルの設置、担当者まですべてが明記。各エリアからは「1エリア完了」「2エリア完了」といった準備完了の報告が順に上がってきます。

「公道を使った一発勝負の大会なので、交通規制には最も緊張感が走りますね」(高野さん)

大会を支えるスタッフは、ボランティア約4,000人、警備員約1,000人、救護関係者約500人。そのほかの運営スタッフを含め、総勢7,000人を超えます。高野さん自身は朝3時の札幌市北3条広場「アカプラ」の車止め撤去から立ち会いを開始し、交通規制の開始、スタート、そしてフィニッシュまで指揮を執り続けます。

キプチョゲ選手と同じフィニッシュラインへ。北海道マラソンの魅力

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北海道マラソンの大きな魅力のひとつが、そのロケーションです。スタート・フィニッシュがともに大通公園となっており、都心部で完結する大会レイアウトは国内でも珍しい存在。北海道以外から参加する約1万人のランナーにとっても、ホテルからスタート地点へのアクセスや、フィニッシュ後の移動のしやすさは大きな利点です。

「スタートとフィニッシュが同じで都心部、という大会は国内ではなかなかないと思います」(高野さん)

さらに「東京2020 夏季オリンピック」のコースを一部継承している点も見逃せません。同大会で優勝を果たしたキプチョゲ選手(ケニア)がゴールを駆け抜けたフィニッシュラインと同じラインを、北海道マラソンで体感することができます。

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そのほかにも、すすきののど真ん中を駆け抜けるコース、新川通の往復約13km、沿道の高校生による演奏などーー、コース全体にドラマが詰まっています。

給水所の新設、雪玉の配布……進化し続ける暑熱対策

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真夏のフルマラソンとして知られる北海道マラソンにとって、暑熱対策は最重要テーマです。2023年大会では朝から30℃に近い気温と後半は雷雨に見舞われる過酷な条件となり、その経験が翌年以降の大幅な対策強化につながりました。

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象徴的な取り組みが、2.2kmポイントへの給水所新設です。それまでは5.4km地点が最初の給水所でしたが、2万人のランナーが整列してからスタートするまでの時間を加味すると、1時間近く水が飲めない状態になってしまう。そこで精鋭のボランティアスタッフを集めつつ、片側だけでなく両脇に配置することで補給のし易さを考慮した給水所を設けました。

「エリート競技者の方々も新設された給水所がよかったと言ってくださいました。エリート・一般ランナーを問わず、給水はとても大切だと改めて感じています」(高野さん)

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給水のほかにも北海道・沼田町が冬に貯蔵した雪で作った雪玉の配布、ミストシャワーや放水ポイントの設置なども実施。紙コップの使用数は110万個を超えるといいます。

参加するランナーへ、事前に準備してほしい3つのこと

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高野さんは参加者へのアドバイスとして、特に3点を強調します。

1つ目は「暑熱順化」。大会前から少し暑い時間帯に走り、体を夏の気候に慣らしておくことが重要です。次に「給水所での立ち回り」。先頭のテーブルに集中せず、奥まで進んで落ち着いて水分補給することで、混雑を避けてスムーズに給水できます。そして「ランナー自身の暑熱対策グッズの準備」。サングラスや白いキャップ、冷感ポンチョなどを事前に用意しておくことが推奨されています。

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「我々も暑熱対策を全力でやりますが、ランナーの皆さんにも暑熱対策を行っていただき、よりよい大会を一緒に作っていきたい」(高野さん)

また大会前日の生ものやアルコールを控えた体調管理も欠かせません。本大会の大きな魅力である北海道の食とお酒は、フィニッシュ後のお楽しみにとっておきましょう。

「ランナーに負けないくらい全力で運営をします」

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本大会はマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズとしてエリート競技者が多数出場するレース。とくに2026年大会は例年以上にハイレベルなエリート選手が集うといいます。

「2012年から北海道マラソンに関わってきましたが、人数もレベルも今までとは違うため緊張感とワクワク感がとまりません」(高野さん)

トップアスリートたちと同じコースを走れるのも、市民マラソンとしての北海道マラソンの醍醐味。沿道から応援するだけでも、一流アスリートの走りを間近に感じられる貴重な体験となるはずです。走り終えた後は、小樽や美瑛などへ足を伸ばすラントリップも、ぜひ計画してみてください。

「2万人ほどのランナーのスタートを背負える。スタートした瞬間はこみあげるものがありますね」

「大会当日は関わる人にとって特別な日にしたい。ランナーの皆さんに負けないくらい全力で運営をします」(高野さん)

ランナーの笑顔のために、高野さんをはじめとする運営チームが全力でサポートする北海道マラソン。当日、多くのランナーの笑顔を目にできることを願うばかりです。

詳細情報

北海道マラソン2026

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