【アディダス】82,500円の超ド級シューズ!規格外の厚さと軽さを誇る『アディゼロ プライム X EVO』
May 10, 2026 / SHOES
May 10, 2026 Updated

ランニングシューズの常識を覆すスペックで「100km6時間切り」という偉業を支え、ランナーの間で話題を呼んでいるモデルがこの春登場しました。今回は、アディダスから登場した機能も見た目も規格外の一足『ADIZERO PRIME X EVO』をレビュー。
この革新的なシューズには一体どんなテクノロジーが詰まっているのか。Runtripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが、その全貌を解説します。
100km、6時間切りのために生まれた「ノンプレート構造」

『アディゼロ プライム X EVO』は、アディダスが手がけた「100kmを6時間以内で走る」というプロジェクトのために開発されたシューズです。
このプロジェクトでは選手が5時間59分台という驚異的な記録で100kmを走破。その記録達成を支えたシューズが、本モデルのベースとなっています。
驚愕のスペック!厚さ50mmでわずか146g

最大の特徴は、世界陸連の公認レース規定(40mm)を軽々と超える、50mm(かかと部分)のスタックハイト。しかし、手に取ってみるとその重量はわずか146g!
アディダスの超軽量レーシングシューズ『ADIZERO ADIOS PRO EVO 2(片足138g)』に迫る軽さを実現しています。
さらに驚くべき点は、これだけの厚みがありながら「カーボンプレートが内蔵されていない」ことです。
「プレートは安定感とレバーのように押し出す役割を果たしますが、『アディゼロ プライム X EVO』はミッドソール素材自体の柔らかさを最大限に生かす設計になっています」と藤原さんは解説します。

なお、カーボンプレートの代わりに採用されているのが『ENERGYRIM(エナジーリム)』と呼ばれるリム状の構造。プレートのような押し出す役割ではなく、あくまで安定性を補助するためのものです。
実際に履いた藤原さんは「非常に気持ちがいい。プレートがないので柔らかく、リムが入っているので意外と安定します」と語ります。一方、規格外の厚さによりコーナリングは不安定とのこと。「コーナーはめちゃくちゃ怖い」と言います。
圧倒的な軽さと薄さを誇るアッパー

アッパーは、薄手でありながら、実際には一定の剛性があるとのこと。「『ADIZERO ADIOS PRO EVO 1』もそうですが、フィット感がタイトで、アッパーに足をくっつけるイメージ」と藤原さんは表現します。
アウトソールには『コンチネンタルラバー』を採用。
比較対象として「ナイキの初代ヴェイパーフライは100km程度で消耗してしまいましたが」と引き合いに出しつつ、「このシューズはコンチネンタルラバーが搭載されているので、耐久性も非常に優れています」と藤原さんは評価します。

このスーパーシューズを市民ランナーが使うとしたら?

実際に走った感触として、「上から丁寧に足を置くと自然とスピードが出る」と藤原さん。100km6時間切りのプロジェクトにおける記録ペースは3分35秒/km前後ですが、藤原さんが履いたところ3分20秒/kmのペースが自然に出てしまったといいます。
ただし、「瞬間的なスピードへの反応は小さく、3分30秒/kmでずっと走り続ける機能に特化したシューズ」と藤原さんは言います。急なペースアップよりも、一定のペースを長く維持することに向いています。

また、このシューズはスーパートレーナーやデイリートレーナーに技術を落とし込んだ“壮大な実験機”という側面を持つ一足。最新のテクノロジーを体感したい方にとって、大きな価値を持つ一足でしょう。
詳細情報
アディダス|アディゼロ プライム X EVO

・価格:¥82,500(税込)
・ドロップ:8mm
・重量:約146g(27.0cm)
【動画からご覧の方はこちら】
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【プロフィール】
藤原岳久さん

FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)





