『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』完走!サバイバルレースを乗り切った2人がレースで使用したおすすめアイテムを一挙紹介
Aug 28, 2025 / OTHER
Aug 28, 2025 Updated
6月21日に石川県加賀市で行なわれた、全長100kmにも及ぶコースを走破する『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』。日本初となる『Ultra Trail Mont Blanc(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)』シリーズとして開催された本レースは、当日の気温が35度を超え、完走率も4割を切るサバイバルレースとなりました。

その過酷なレースに、トレイルランニング専門店「Trippers(トリッパーズ)」店長の朝長拓也さん、スポーツMCの岡田拓海さんが出走。

朝長さんは19時間3分21秒で57位(1164人中)という好成績を収め、岡田さんも24時間53分57秒で見事完走を果たしました。
今回はそんな2人がレースを振り返りながら、完走を果たした要因やレース当日を支えたアイテムを一気に紹介します。これからロングトレイルレースを目指すランナーは必見の内容です。
サバイバルレースで2人を完走に導いたアイテムとは?
『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』の舞台は石川県加賀市にある山中温泉。山中温泉の中心地「山中座」をAM7:00にスタートし、再びこの場所でフィニッシュする総距離100㎞、累積標高6,100m、制限時間は26時間のレース。シングルトラックや渓流、林道等など、バラエティに富んだコースに加え、当日は最高気温が37度まで上昇する厳しい条件となりました。

「半年以上前からこのレースをターゲットに、上位5%を目標にしてトレーニングをしてきた」という朝長さん。その足元を支えたのは、LA SPORTIVAがウルトラトレイル向けに開発した『PRODIGIO PRO』。『XFlow Speed™』ミッドソールが反発性・衝撃吸収性を備えており、軽量性にも優れているシューズです。
朝長さんはレースを振り返りながら「練習で履いて気に入っていたので使用しました。安定感がすごくあるわけではないが、軽さと推進力を感じます。フィット感も良くて、砂利も入りづらいので気持ちよく走れました」と振り返ります。

一方、岡田さんが着用したシューズはHOKAの『MAFATE X』。こちらもロングレースを快適に走るためのモデルで、PEBAフォームを採用した厚底クッショニングとカーボンプレートによって、抜群の安定感と推進力を両立させる1足。故障明けでのレースとなった岡田さんにとっては、最高のパートナーとなったようです。
「柔らかさがありつつ、プラットフォームが広いためとても安定感があるシューズです。フィット感も良く、最後まで足のトラブルはありませんでした」(岡田さん)

続いて、シューズと同様にトレイルに欠かせないザック。朝長さんが選んだのは2024年にアメリカ・カリフォルニア州で誕生したブランド・TANTRUMSの『クレスト 6』。シンプルなデザインながら、収納力、安定性、通気性がバランス良いモデルです。朝長さんも「必要最低限の機能を搭載したザック。前側の左ポケットにジェル類、右に固形物、肩のポケットにミネラル系の補給食と分けて入れることで、レース中に迷うことがなかった」と言います。
加えて朝長さんは『クレスト 6』にサロモンのポールケースを装着するなど、独自のアレンジをしていることもポイントです。

岡田さんは2024年に出場したUTMBでも使用したRabの『ヴェイル 12L』を今回もチョイス。前面、背面ともに収納力が高く、朝長さんも「ポケットが大きくて、さまざまなものが入る収納力」と語るアイテム。
岡田さんは「フィット感が好きで、背負っていて安心。特に背面上部にあるポケットが出し入れしやすくてお気に入り」と愛用の理由を明かしています。
実際に着用・携帯した「ウェア」「補給アイテム」

猛暑のレースとなった今回は、ウェアリングも重要な要素となった様子。そこで朝長さんが着用したのはTETON BROS.の『ELV1000 NON SLEEVE』でした。
こちらはストレッチ性と通気性に優れるポリエステル素材に、超撥水加工『Dry Action』を施しているため肌から汗を逃しやすい点が特徴。こちらをインナーなしで着用した朝長さんは「汗をかいても重くならないし、水分を含まず体にまったく張り付かないので、非常に快適でした」と絶賛するアイテムです。
- 朝長さん着用※出典:trippers-wtrc.shop
- 岡田さん着用※出典:hoka.com
また今回2人が揃って着用したのがランニングハット。朝長さんはOutdoor Researchの『スイフトバケットハット』を使用。「暑いときはキャップよりも頭部全体を防げるハットアイテムが重宝します。真上から日光が照り付けても、頭を日光からしっかりと守れます」と語ります。
岡田さんが選んだのはHOKAの『ADVENTURE HAT』。普段からレースではハットを着用するという岡田さんは、「スタイル的にもハットは格好良い」とおすすめ。ちなみに前半は後頭部から首を守るシェードがついたHOKAの『SUN RUN HAT』を使用するなど、レースの中で組み合わせもしている様子。こちらも「日焼けをしないだけでも疲労感が全然変わる」とおすすめしています。
そして2人が揃って「今回のレースを大きく左右した」と語るのが補給アイテム。水分に関しては「予定では1.5Lの水分を持てる準備をしていましたが、前日にそれだと足りないとアドバイスももらって、急遽500mlのボトルを4本常備しました」と朝長さん。岡田さんも「あれだけ暑いと、飲料ボトルを持ち過ぎということはなかったですね」と振り返ります。
エネルギー、ミネラルの補給にもかなり気を配った2人。朝長さんは「水だけではなく塩分補給は非常に大事にして、1時間に0.5ℊの塩分を摂るようにしていました」と振り返ります。
具体的にはMEDALISTの『塩ジェル』やMag-onの『エナジージェル Ume Flavor』など、ジェルなどで効率よく塩分を摂取。さらにナトリウムを中心としたカリウム・マグネシウムなど、独自イオン(電解質)バランスが濃縮されたALIVALの『濃縮イオン均衡液 』を携帯。「直接たべるとかなりしょっぱいですけど、飲み物に薄めながら摂取できます。自分で塩分濃度を変えられるのが便利だった」と振り返ります。
一方の岡田さんは「まず水に溶かして飲める粉末をしっかり持っていった」と語ります。用意したのは『「アミノバイタル®️BCAAチャージ」ウォーター』と『「アミノバイタル®️クエン酸チャージ」ウォーター』。レースを振り返り「この2つは水に入れてかなり飲みましたね」といいます。
エネルギー補給は『「アミノバイタル®️アミノショット®️」パーフェクトエネルギー®️」をメインに、1時間に1本を心がけて摂取。「やはりエイドにあるものだけでは、補給が不足する可能性があることを想定しないといけない」と振り返ります。
このほかロングレースでトラブルの起きやすい内臓を守ってくれるシスチン、グルタミンが配合されている『アミノバイタル®️プロ』や、水分の吸収効率を考えた低浸透圧・電解質濃度のME/NU『HUMANEED』も使用して、丸1日を超えるレースを乗り切った岡田さん。「自分でエネルギーやミネラルなどを補給できることが必須だった。エイドにあるものでなんとかできない。。自分で持っていくことが大事だったと改めて思った」と振り返ります。
これには「なんとなくではなく、決めたものを摂り続けるのは大事だと思いましたね」と朝長さん。1時間に200kcalを摂取することを考えて補給プランを進めていたとのことです。
「補給の計画はレース前に考えないと、レース後に計画が良かったのか・悪かったかといった検証ができない。事前に計画をしっかりと準備ことが大切だと思います」(朝長さん)
距離はもちろん、想定以上の猛暑というなかでも、2人がしっかりと準備をしてきたからこそ、完走という結果につながったことが伝わってきます。まだまだ暑さが続く今日この頃、これからロングレースに臨む方はぜひ参考にしてみてください。
詳細情報
LA SPORTIVA|PRODIGIO PRO
・価格:¥31,900(税込)
商品ページはこちら
HOKA|MAFATE X
・価格:¥33,000(税込)
TANTRUMS|クレスト 6
・価格:¥27,500(税込)
Rab|ヴェイル 12L
・価格:¥27,500(税込)
TETON BROS.|ELV1000 NON SLEEVE
・価格:¥8,250(税込)
Outdoor Research|スイフトバケットハット
・価格:¥7,370(税込)
商品ページはこちら
HOKA|ADVENTURE HAT
・価格:¥5,830(税込)
商品ページはこちら
MEDALIST|塩ジェル

・価格:¥162(税込)
商品ページはこちら
Mag-on|エナジージェル Ume Flavor

・価格:¥324(税込)
商品ページはこちら
ALIVAL アライバル|濃縮イオン均衡液 60ml プッシュ式

・価格:¥2,592(税込)
商品ページはこちら
「アミノバイタル®️BCAAチャージ」ウォーター

「アミノバイタル®️クエン酸チャージ」ウォーター

「アミノバイタル®️アミノショット®️」パーフェクトエネルギー®️

「アミノバイタル®️プロ」

ME/NU|HUMANEED(経口補水液)4本

・価格:¥669(税込)
商品ページはこちら
▼レビューは動画でも配信中
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朝長 拓也さん
トレイルランニング専門店 Trippers 代表/ JAFTスポーツシューフィッター
2012年にトレイルランニングに目覚め、2017年にTrippersを立ち上げる。
※前職はアパレル企業で服の型紙を作るパタンナー
2018年トレニックワールド彩の国100mile 完走
2020年 KOUMI100 完走
2022年 ONTAKE100mile完走
2023年 信越五岳トレイルランニングレース100mile完走
2025年 KAGA SPA TRAIL ENDURANCE 100完走