【ノースフェイス】『Summit VECTIV Pro 3』と『VECTIV Enduris 4』を徹底比較! 両モデルの特徴をトレラン専門店店長がレビュー

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トレイルランニング(以下、トレラン)も活況になってくる春。今回はスポーツMC・岡田拓海さんとトレイルランニング専門店『Trippers(トリッパーズ)』店長の朝長拓也さんが、いつもの撮影現場であるTrippresから飛び出して、THE NORTH FACEの新作トレランシューズを実走レビューします。

ご自身も数々のトレイルランレースを走る朝長さんは、この春注目の2モデルをどう評価したのでしょうか。それぞれの特徴と比較も必見です。

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(左から)スポーツMC・岡田拓海さん、Trippers店長・朝長拓也さん

カーボンプレート搭載のハイエンドモデル

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岡田:今回は朝長さんとロケにやってきました。THE NORTH FACEのトレランシューズ『Summit VECTIV Pro 3 』と『VECTIV Enduris 4』の2モデルを紹介したいと思います。実際に走ってその性能を確かめてきましたので、各シューズのレビューをしながら2モデルを比較していきたいと思います。

まずは『Summit VECTIV Pro 3』から。

朝長:こちらはTHE NORTH FACEのハイエンドモデルになりますが、特徴としてまず軽い。そしてカーボンプレートを搭載しているので、とても推進力があります。

岡田:見た目からスピードが出そうな感じがありますよね。

朝長:ミッドソールの厚みはヒールが39mmで、フォアが33mmとなっています。前作より7mm厚くなっており、ミッドソールの中に2層のカーボンプレートを搭載しています。

岡田:全体的に厚くなっており、ソールが5層に分けられるということですね。

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朝長:下からアウトソール、ミッドソール、カーボンプレート、反発性に優れた『DREAMフォーム』、安定性を高めるプレートという順番に組み合わせています。

岡田:気になるのがソールユニットの構造ですね。一番上に搭載された安定感を高めるプレートも気になります。

朝長:こちらはカーボンとTPUのミックス素材で、外側まで張り出す形状で安定感を高めています。

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岡田:ミッドソール全体をガッチリつかんでいるような作りですね。

朝長:前足部もかなり広く、トップエリート選手に多いフォアフットでの着地時には安定性を感じられるでしょう。

岡田:ラグに関してはいかがですか。

朝長:3.5mmのラグが設けられています。他のシューズと比べ数値は低めではありますが、グリップの物足りなさはなかったですね。配置パターンが前作から見直されているのも良い部分です。

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岡田:価格が税込33,000円ということで、まさにハイエンドモデルな価格という感じですね。走った感想はいかがですか。

朝長:反発性がすごくあるのですが変に沈み込むわけではなく、ロッカー形状によってスムーズに前に進む推進力も高いと思います。前作は弾んで進む感じでしたが、今作は沈み込みを抑えつつも前に進んでいけるので使いやすくなったと思います。

岡田:シュータンや履き口は割と薄いですが、フィット感はとても高く感じます。

朝長:そうですね。内側にしっかりパッドをつけていますし、通気性の良いメッシュアッパーを採用しています。生地があまり伸びず、ホールド感があるので快適な履き心地です。

高い万能性を持ち、あらゆるシーンで使える一足

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岡田:続いて『VECTIV Enduris 4』をレビューしていきます。

朝長:Summit VECTIV Pro 3に比べてシンプルな構造です。ミッドソールは1層で、上部にプレートが入っています。カーボン製ではないので推進力は程よく抑えられており、DREAMフォームの程よい柔らかさと反発を感じられるシューズだと思います。

岡田:フォーク形状の『3D TPUプレート』が搭載され、プレートが安定性や反発感を出してくれるのですね。ミッドソールの厚みはSummit VECTIV Pro 3より薄くなっていますか。

朝長:こちらは35mmとなっており、少し薄くなっています。ただカーボン製のプレートが搭載されていない分、こちらの方が柔らかさは感じますね。

岡田:こちらはラグが4mmになっています。

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朝長:より地面を噛んでくれる感じがありますね。

岡田:全体的にわりと誰でも使いやすいシューズだと感じました。トレランのエントリーモデルとしてもいけそうですよね。

朝長:とても履きやすいですね。シンプルにバランスが良くて、多くの人におすすめできるモデルだと思います。

岡田:2足をレビューしてきましたが、各ターゲット層や履き分けなどポイントはありますか。

朝長:VECTIV Enduris 4は初心者から100マイルレース用としても幅広く使えると思います。一方、Summit VECTIV Pro 3はトップエリート選手は100マイルでも履けますし、まだ走力に自信がない方はショートやミドルのレースで履いてみるのもアリだと思います。

岡田:確かにSummit VECTIV Pro 3はレースで履きたくなりますね。スピードに乗った時の安定感や持続性は高いと思いました。

朝長:VECTIV Enduris 4は汎用性が高くあらゆる場面で使えるのが良さだと思います。

岡田:実際に履いたとき足になじむ感覚を覚えました。ロングレースで履いてみたいと感じましたね。

朝長:かかと周りのホールド感も強くて、長い時間でも安心して走れるシューズだと思います。

岡田:それぞれの特徴があるので、ぜひ試してみて自分に合ったシューズを選んでもらえればと思います。朝長さん、ありがとうございました。

***

安定感を保ちながら、高い推進力のあるSummit VECTIV Pro 3、一足持っておいて損をしない万能型のVECTIV Enduris 4。タイプの異なる2モデルが気になった方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

詳細情報

1.THE NORTH FACE|Summit VECTIV Pro 3

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・価格:¥33,000(税込)

商品ページはこちら

2.THE NORTH FACE|VECTIV Enduris 4

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・価格:¥24,200(税込)

商品ページはこちら

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朝長 拓也さん

トレイルランニング専門店 Trippers 代表/ JAFTスポーツシューフィッター
2012年にトレイルランニングに目覚め、2017年にTrippersを立ち上げる。
※前職はアパレル企業で服の型紙を作るパタンナー
2018年トレニックワールド彩の国100mile 完走
2020年 KOUMI100 完走

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