【アディダス】LSDにおすすめ「ADISTAR」をシューズアドバイザーが徹底解説

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アディダスのランニングシューズと言えば『ADIZERO』シリーズが注目されていますが、昨年12月に長い距離のランニングに特化したシューズ『ADISTAR(アディスター)』が登場しました。今回はこちらのシューズをシューズアドバイザー 藤原岳久さんとレビューします。

藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間3428秒を出し、51歳になった現在も走るシューズアドバイザーです。

「ADISTAR」3つの特徴

軽量感と安定性を兼ね備えている

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(左から)Runtrip代表 大森、シューズアドバイザー 藤原岳久さん

大森:アディダスは『ADIZERO』シリーズが有名ですが、『ADISTAR』は全く異なるコンセプトのシューズですよね。ボリューミーな見た目となっています。

藤原:『ADISTAR』は名前の通り、スターになるべくして出てきたようなシューズなんです。

大森:シューズ名に『スター』が入っていて、すごい名前ですね。

藤原:全く違うシューズですが、以前にも『アディスター』というシューズはありました。アディダスにとってここぞという時に登場するシューズ名です。『ADISTAR』の大きな特徴はミッドソールがアディダスのシューズによく採用されている『BOOST』フォームではないこと。また、『4DFWD』のように3Dプリントのミッドソールでもなく、レーシングシューズの『LIGHTSTRIKE PRO』のように柔らかい素材でもありません。

ミッドソールに使用されているのはEVA素材。その理由は軽いからです。シューズ全体の重量は320g(メンズ27.0cm)ありますが、この厚さのミッドソールで『BOOST』フォームを使うとさらに重くなってしまいます。軽さを保つためにEVA素材が採用されたと考えられます。

大森:なるほど。重さは320gということですが、重量は気になりますか?

藤原:シューズの構造や履き心地によって重さはそこまで気になりません。

ロッカー構造による推進力

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ADISTAR

藤原:実際に走ってみると、着地時に前へコロンと転がるような履き心地。その理由は、ソールが紺色の部分の硬さと白い前足部の硬さが違うからです。

大森:かかとの紺色に塗られた部分が硬く作られているんですね。

藤原:はい、そうなんです。着地時は硬くて安定性が高いソールで接地し、足が地面から離れる直前は柔らかい部分に接地するため推進力を得られます。ソールに硬い印象を受ける方が多いと思いますが、履き続けると安定感が際立って快適に走れます。長い距離を走るための工夫が凝らされていて、長い距離のジョギングやウォーミングアップにはぴったりです。

サステナブル素材を利用したシューズ

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ADISTARに描かれた地球のロゴ

藤原:3つ目の特徴はアディダスが掲げる『エンド・プラスチック・ウェイスト』を意識したリサイクル素材が使用されていること。シューズにも地球のロゴが描かれています。

大森:シューズの製造にエコな素材が使われているんですね。

藤原:そして、価格も15,000(税込)とお手頃なんです。

大森:手が届きやすい価格も魅力ですね。

藤原:他のデイリートレーナーは1万円台後半のモデルも多いですから、リーズナブルだと思います。

LSDやフルマラソンに最適

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コンチネンタルラバーを使用したアウトソール

藤原:初めてのマラソン完走を目指しているランナーには、サポート力がしっかりしたシューズなのでとても合うと思います。

大森:完走が目的という方であれば、安定感があって最後までサポートしてもらえそうですね。

藤原:このシューズのサポート力は履いてみればわかります。マラソン以外でも、長い距離をゆっくりと走るLSDにおすすめです。シューズの幅も余裕を持たせた作りなので、相当幅広の方でなければ『ADISTAR』の感触は良いと思います。

大森:アッパーはどうでしょう。とてもしっかり作られている感じがありますね。

藤原:アッパーもしっかり作られていますね。さらに、アッパーの側面に付けられたアディダスの意匠は足の甲を包むための機能的な側面もあるんです。

大森:3本線のデザインが足の甲を抑えるように配されていますよね。

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藤原:シューズ内部について、シュータンとアッパーは分かれていますが、タンの両側がブーティー構造になっています。甲高の人にとっては全体がブーティー構造になっていると窮屈に感じますが、この形状だと問題なく履けます。

大森:なるほど。これは珍しい構造ですね。

藤原:アウトソールも全面にコンチネンタルラバーが使用されていますので、ものすごく耐久性が高いシューズ。長い距離を走りたい方には、ぜひおすすめしたいシューズです。

大森:耐久性が高くて価格もリーズナブルですから、コスパが良いですね! ぜひ長い距離のランニングに使ってみたい一足です。

アディダスの新作『ADISTAR』について、シューズアドバイザー 藤原さんのレビューをお届けしました。春を迎えて、長い距離のランニングへチャレンジしてみたいランナーはぜひ履いてみてはいかがでしょうか。

シューズ詳細情報

アディダス|ADISTAR

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出典: adidas.jp

価格:¥15,000(税込)

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安定性と推進力を兼ね備え、ロングランにおすすめの厚底シューズ
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藤原 岳久さん
F・Shokai 【藤原商会】代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
藤原商会オフィシャルサイト

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