フルマラソン「30kmの壁」をどう乗り越える?サブ3達成者3人に聞く練習法とレース中の対処法
Sep 30, 2026 / HOW TO
Sep 30, 2026 Updated

フルマラソンで多くのランナーを悩ませる「30kmの壁」。Runtrip公式Instagramでランニングに関する質問を募ったところ、「30km付近になると脚が止まってしまう。どうしたらいい?」という声が数多く寄せられました。
そこで今回は、フルマラソンでサブ3を達成しているRuntripメンバー3人に、それぞれが経験した「30kmの壁」と、その乗り越え方や練習法を聞きました。
フルマラソン自己ベスト:2時間56分43秒!ウルトラランナー・みゃこさん

100kmを超える長距離レースに数多く出場しているみゃこさんでも、初めて挑んだフルマラソンでは26km付近で壁に直面したそう。その後、レース経験を重ねるにつれて苦しくなる地点は徐々に後ろへ移り、今では35km付近で壁を感じ始めるようになったといいます。
レース中、きつさを感じた時にみゃこさんが実践していることは2つ。1つはランニングフォームを確認すること。苦しくなった時に現れる自身の癖を思い出し、顎を引く、肩を下げる、肩甲骨を使う、腹圧を入れる、といったように体の上から順番にフォームを直していくことで、呼吸が少し楽になることもあるそうです。
もう1つは沿道の応援に声で応えたり、「これまでたくさん練習してきたから大丈夫」などと口にすること。言葉を発すると自然に息を吐け、次の息を吸いやすくなるため、浅くなった呼吸を整えるきっかけになるといいます。

レース後半に脚が止まらないようにするための練習として、みゃこさんはLSD(ゆっくりと長い距離を走るトレーニング)を提案。長時間走ることで、脚が疲れた状態をあらかじめ経験しておくとよいのではといいます。
また、すでに長距離走に慣れているみゃこさんは、腹圧を保ちながら走る練習を取り入れたことで、疲労が蓄積しても体幹を安定させやすくなり、壁を感じる地点を先延ばしできたと振り返ります。
30km以降を乗り切るためには、残りの距離を1度に考えないことも大切だと話すみゃこさん。まずは目先の2km、そこまで到達したら次は3kmと細かく区切りながら前へ進むことで、気持ちの負担を抑えやすくなるとアドバイスします。
フルマラソン自己ベスト:2時間45分26秒!お笑い芸人「モシモシ」いけさん

2022年の東京マラソンで初めてフルマラソンに挑んだいけさんも、当時は27〜28km付近で壁に直面したそう。現在もレース終盤に苦しい局面は訪れるものの、レースでの反省を練習に生かし、経験を重ねた結果、壁が立ちはだかる地点は39km付近まで先へ延びたといいます。
その変化の背景としていけさんが挙げるのが、今も試行錯誤を重ねている最中だという「時間」を基準にした練習メニュー。たとえば「30kmを走ろう」と距離を基準にすると、4:00/kmのペースでは練習時間は120分。本番で目標とする完走タイムに比べ、体を動かし続ける時間が短くなります。そこで現在は、ペースやスピードにこだわりすぎず、目標タイムに近い時間まで動き続ける練習を取り入れているといいます。

レース本番では、苦しい局面でもフォームを崩さずに走り続けられるよう、ペース配分を重視しているそう。それでもフォームが乱れた時は、いったんペースを少し落として力を温存すると、1〜2km走るうちに、自然と元のペースに近づいていく感覚があると話します。
いけさん曰く「30kmの壁」を越えるためには、マラソンに謙虚な姿勢で向き合うことが大切とのこと。周囲のランナーに流されず、事前に設定したペースを守るようアドバイスします。
フルマラソン自己ベスト:2時間52分05秒!スポーツMC・岡田拓海さん

2015年のつくばマラソンで初めてフルマラソンに挑んだ岡田さんも、当時は「30kmの壁」を実感したそう。経験を重ねた現在も壁を感じるレースもあれば、感じないレースもあると話します。
その克服には、距離耐性が必要だと話す岡田さん。いけさんと同じく「時間」を基準にした練習メニューに取り組んでいるといい、なかでもトレイルランニングは、自然と長時間にわたって体を動かし続けるトレーニングになると述べます。

レース中にきつくなった時は「フルマラソンが苦しいことは最初から分かっていた。自らエントリーしたのだから、苦しさも楽しまなければ」と自分に言い聞かせるそう。さらに、レース中の苦しさや失敗も、ゴール後には「酒のつまみ」になると考えることで気持ちを切り替え、最後まで走り切ると話します。
レース本番では目標タイムを意識しつつも、壁を感じる地点をできるだけ先へ延ばすため、30km付近までは楽に走れる感覚を目安にするようアドバイスする岡田さん。フルマラソンは、その苦しさを乗り越えるからこそおもしろいと語り、「30kmの壁」に立ち向かうランナーへ「一生懸命練習しましょう!」とエールを送ります。

今シーズン、フルマラソンに挑むランナーの皆さんにとって、みゃこさん・いけさん・岡田さんそれぞれの練習法やペース配分、苦しい場面での立て直し方が「30kmの壁」を越えるためのヒントになればうれしいです。
3人に話を聞いたRuntrip編集部のミホも、2026年の湘南国際マラソンでのサブ4達成を目指してトレーニング中です。一緒に頑張っていきましょう。
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