見るのは7項目だけ。ランニングウォッチで確認したいデータとは?
Sep 04, 2026 / HOW TO
Sep 04, 2026 Updated

ランニングのペースや走行距離から心拍数、コンディションまで幅広く記録できるGPSランニングウォッチは昨今多くのランナーが使用するアイテムです。
一方で、表示される項目が多く「何を見ればいいのかわからない」「記録するだけで活用できていない」という方もいるのではないでしょうか。
実は、ランニングウォッチのデータは、すべてを細かく確認する必要はありません。今回は、ランニングウォッチで押さえておきたいデータと活用方法について、スポーツMCの岡田拓海さんが、シューズコンサルタントの大野颯さんに聞きました。
すべてのデータを見る必要はない

大野さんがまず強調するのは、見る項目を絞ることの大切さです。
「僕も実際に全部を見るのは大変です。全部は見ておらず、見る項目を絞っています」と大野さんは話します。
では、どのように絞ればよいのでしょうか。大野さんのおすすめは、タイミング別に見る数字を決める方法です。走る前、走っている最中、走った後。この3つで、見るべき項目と目的が変わります。
大野さんが見ているランニングウォッチのデータ7項目
走る前|安静時心拍数と睡眠スコアで、その日の強度を決める

走る前に見てほしい項目は2つ。安静時心拍数と睡眠スコアです。目的は、その日の練習強度を決めることにあります。
「今のコンディションを知らずに、決めたメニューをこなすのは危険だと思っています。調子が悪いのに強度の高い練習をすると、けがのリスクがあります」と大野さんは説明します。

安静時心拍数は、絶対的な数値ではなく、普段と比べて高いか低いかを見ます。
「普段より5以上高いと、疲れているかもしれないと考えます」と大野さんは判断の目安について説明。たとえば10kmを1km5分で走ろうと決めていた日でも、安静心拍数が高ければ、5分30秒に落とすという判断ができます。
睡眠スコアも同じ考え方です。いつもより低ければコンディションが整っていないと考え、ペースを落としたり距離を短くしたりします。

ランニング中|心拍数とペースで軌道修正する

走っている最中に見てほしいのは、心拍数とペースの2つです。目的は、軌道修正することにあります。走る前に強度を決めていても、いつもよりきついと感じる日もあれば、逆に思いのほか体が動く日もあります。
「実際に走ってみないと分からないので、走りながら心拍数とペースを見て軌道修正してほしいです」と大野さんは話します。
たとえば10kmを1km5分で走っているとき、いつもは140程度の心拍数が150を超えていたとします。そんなときは疲れているサインかもしれません。大野さんは、さらに判断の方法について次のように話します。
「心拍数を把握することで、いつもの練習と比べて高ければペースを下げる、調子がよければ少し上げる、という判断ができます」
ポイントは、ペースと心拍数をセットで見ることです。このペースのときは心拍数がどのくらいかを日頃から確認しておくと、次第に自分の基準値を把握できます。

あわせて確認したいのが、心拍ゾーンです。その日の練習の目的と、実際のゾーンが合っているかを見ます。
たとえばEペース、いわゆるジョギングであれば、ガーミンなど5ゾーン設定の機種の場合はゾーン2から3に入っているのが理想です。ゾーン1では負荷が弱すぎますし、ゾーン4や5に入っていれば、強度が高いためまったく別の練習になってしまいます。
インターバル走も同様です。きついと感じていても、実際には心拍数が上がっていないというケースもあります。練習の目的とデータが合っているかを、走りながら確認することが大切です。
走った後|ピッチ・ストライド・上下動で答え合わせをする

走った後に見てほしいのは、ピッチ、ストライド、上下動の3つです。
【用語について】
- ピッチ:1分間あたりの歩数
- ストライド:1歩踏み出すときの歩幅
- 上下動:走行中に体が上下にどれだけ動くかという動きの幅を示す指標
目的は、答え合わせをすることにあります。
「走った感覚と実際のデータ、つまり主観と客観が合っているかどうかを確認します」と大野さんは説明します。
なかでもピッチとストライドは重要です。ランニングの速度は、基本的にピッチ数×ストライドで決まります。つまり、どちらかを伸ばさなければ、パフォーマンスも上がっていきません。考え方について大野さんは次のように解説。
「まずは自分のピッチとストライドを確認してほしいですね。ピッチ型かもしれないし、ストライド型かもしれない。そこから課題は何かを見つけ出してほしいです」
上下動のデータは、高いと接地時間が長く身体が沈んでいる可能性があり、たとえると深い片足スクワットをしている状態です。これでは、長距離を走ることが難しいため大事な指標としてチェックしましょう。
このペースならこの数値、という平均値を把握しておくことで、傾向と課題が見えてきます。
大切なのは「主観」と「客観」を照らし合わせること

ランニングウォッチのデータは、表示された数値だけで練習内容を決めるためのものではありません。「楽に走れた」「いつもより脚が重かった」といった自身の感覚と、心拍数やピッチなどの客観的なデータを照らし合わせることが大切です。
「毎回のトレーニング後に主観と客観を照らし合わせていくことで、自分のコンディションや走り方が少しずつわかってきます」と大野さんは話します。
体調に明らかな異変がある場合は、ウォッチの数値だけで判断せず、運動を中止することも必要です。
大野さんが愛用する『COROS PACE Pro』

大野さんがランニングデータの確認に使用しているモデルが、COROS(カロス)の『PACE Pro』です。
1.3インチのAMOLEDディスプレイを搭載し、走行中でもデータを確認しやすいことが特徴。ナイロンバンド装着時には約37gと軽量です。
全システムGPSモードで最大38時間、日常使用では最大20日間稼働。地図や音楽機能も備え、ロードランニングからトレイルランニングまで幅広く活用できます。
「時計をつけるのが苦手なので、軽さを重視しています。COROSアプリも情報が視覚的に整理されていて、心拍ゾーンなどを把握しやすいですね」と大野さんは話します。
【COROS『PACE Pro』】
・価格:¥49,940(税込)
・重量:約49g(シリコンバンド装着時)/約37g(ナイロンバンド装着時)
・ディスプレイ:1.3インチAMOLED
・GPS稼働時間:最大38時間(全システムGPSモード)
まずは自分の平均値を知ることから

ランニングウォッチを使いこなすために、すべてのデータを確認する必要はありません。
走る前は安静時心拍数と睡眠スコア、走っている最中は心拍数とペース、走った後はピッチ、ストライド、上下動。まずはこの7項目を確認し、自分の普段の数値を把握することから始めましょう。
数字は、決めたメニューに自分を縛るためのものではなく、その日の状態に合わせて練習を調整するための材料です。ランニングウォッチのデータを活用し、無理なく継続できるトレーニングにつなげてみてはいかがでしょうか。
【動画からご覧の方はこちら】
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