閉園後の新宿御苑に約5000人が集結!! 東京スポーツカルチャーの現在地を見た
Oct 24, 2018 / EVENT
Apr 26, 2019 Updated
一夜限りの特別なスポーツ体験。
普段からランニングを取り組んでいるスポーツ好きの皆さんにとって、ちょっと無視しにくいキャッチコピーではないでしょうか。それが、普段は入れない閉園時間後の東京・新宿御苑で開催されるとなれば、なおさら。
都心に残された広大な土地を、アスリートでジャックしようというのが、10月13日に開催されたイベント「Nike oresents 新宿御苑 AFTER DARK(主催:新宿御苑・OPEN PARK プロジェクト委員会、協賛:ナイキジャパン)」。新宿御苑といえば、旧皇帝庭園として長い歴史があり、普段、閉園後は立ち入ることができない神聖な場所。そんな閉園後の新宿御苑に約2kmのランニングコースを用意し、また、トレーニング、ダンス、ヨガも楽しんでしまおうという企画なのです。
しかも、これを無料で開催し、先着2000名にはNikeのオリジナルTシャツを配布。当日は、我こそはというランニング好き、スポーツ好きが夜の新宿御苑に集結しました。
特別なタトゥーステッカーを貼って、“この日限り”をしっかり楽しむ参加者。「夜の新宿御苑って空気が澄んでる」「音楽フェスと何も変わらない」といった声も聞こえてきました。
ランニングがスタートすると、リズミカルなBGMをバックに、視覚でも楽しめる工夫が。まるで時空をワープしているかのような巨大LEDフレームのトンネルをくぐり抜け、四方八方から放たれた光線がランナーを追い越します。
森の中に浮かび上がるネオンライトや、細い1本のレーザービームなど、様々な光の演出がされ、約2kmのコースですが走ってみるとあっという間。これを21周すればフルマラソン。なんだか自己ベストが出せる予感……。
普段入ることのできない閉園後の新宿御苑というだけで気分は高揚気味なのに、それを煽るかのようにイベントは盛り上がっていきます。
同イベントの司会はタレントのハリー杉山さん。そして、水泳の萩野公介選手やバスケットボールの五十嵐圭選手、男子サッカーの李忠成選手、女子サッカーの永里優季選手、タレントの安田美沙子さんらがイベントに参加。
トレーニング、ダンス、ヨガは、夜の新宿とは対照的な広い芝生スペースを使って行われ、こちらでも幻想的な光と音楽に包まれ、異空間を体験。
ゲストらは実際にイベントにも加わり、参加者と盛り上がっている姿が印象的でした。
元々はスポーツ好きの参加者の皆さんですから、体を動かすことには寛容。そして、こういった暗闇の中で行うダンスは、照れや恥ずかしさを払拭し、自由に踊るにはもってこい。見知らぬ隣の人ともハイタッチ。この日、1番の盛り上がりを見せていたのは、ランニングではなく、ダンスだったのかもしれません。
ゲストの安田美沙子さんらが参加したのがヨガ。新宿御苑の芝生の上で、皆が一斉に同じポーズをとっている姿はどこか神秘的。都会の喧騒の中、心を落ち着かせ、自己対話をする参加者。
時には先生のありえないポーズに驚きの声が上がることも。
こうして開催された「Nike presents 新宿御苑 AFTER DARK」ですが、参加者は約5000人と、この東京でスポーツカルチャーが根付きつつあることを再確認できるようなイベントとなりました。
一方で、イベント開始前に入場ゲートに並んだところ、参加者に対しての誘導スタッフ・誘導灯が少なく、困惑する部分も。このあたりは主催者側の今後の改善点。イベント運営のフォーマットがかたまっていくことで、さらに東京のスポーツカルチャーが醸成されていくのではと考えています。何よりも、この規模のイベントを参加費無料でやってしまうことに驚きを感じつつ、主催者側もまたスポーツカルチャー醸成について真剣に考えていることが実感できました。次回開催が楽しみなイベントの一つと言えるでしょう。