夏のジョグは秋冬マラソンの土台。目的で選ぶジョギングシューズ3選+α
Jul 30, 2026 / SHOES
Jul 30, 2026 Updated

秋冬のフルマラソンに向けて夏場のトレーニングは大切ですが、酷暑のなかでどう走ればよいか悩むランナーも多いでしょう。
今回は、ランニングコーチ・シューズコンサルタントの大野颯さんをゲストに迎え、日本一走るアナウンサー・長谷川朋加さんが聞き手として夏のジョグの考え方、シューズについて聞きました。
大野さんはフルマラソンを2時間20分45秒で走り、Runtrip Storeや太陽スポーツでシューズ選びをサポートするスペシャリストです。
秋冬のレースに向けて、夏は走りの“土台”をつくる

多くのランナーが本命レースを迎える11月から逆算すると、9月〜10月はロング走やスピード練習といった質の高いトレーニングを積む時期になります。真夏もできる限り練習量を確保したいですが、負荷の高いトレーニングは難しいもの。そこで、「7月〜8月はジョグで土台をつくる期間」と大野さんは位置づけます。
「フルマラソンで自己ベストを達成するには、体の燃費を良くすることとエンジン(心肺機能)を強化することが大切です」と大野さんは話します。車に例えるなら、スピード練習はエンジンの回転数を上げるトレーニングで、ジョギングは燃費を高めるトレーニングです。
タイムを短縮するためにエンジンの回転数を上げることは必要ですが、長い距離を走り続けるための燃費改善も必要になります。
「燃費が悪いまま本番を迎えたくないですよね。夏場にジョギングで燃費を良くしておけば、涼しくなってからより質の高い練習ができます」
暑い夏のジョグは「時間帯」と「使い分け」で乗り切る
しかし、暑いなかでジョグを継続するのはかんたんではありません。大野さんが挙げる対策は、走る時間帯を考慮すること。早朝や夜など気温が低下する時間を選ぶと、ジョギングの質が高くなります。
そのうえで大野さんが大切にしているのが、ジョグの「使い分け」です。ひと口にジョグといっても幅は広く、きつくならない程度にゆっくり長く走るのと、速いペースで走るのとでは、目的も効果も異なります。
毎日全力で頑張るのではなく、メリハリをつけることが継続のコツ。
「時間のある週末はゆっくり長く走り、平日の時間がない日は短い時間で少し速めのジョグにするといった、バランスを取るのがおすすめです」と大野さん。自身も月300kmほどを走りながら、日によってペースを使い分けているといいます。
目的で選ぶ、大野さんおすすめのジョギングシューズ
夏のランニングは、ジョグの時間帯やペースを変えるだけでなくシーンに合わせてシューズを選ぶことも大切です。ここからは、大野さんがジョグ用に選んだおすすめシューズを3選+αとして紹介します。
選び方のポイントは、「もっとクッション性が欲しいのか」「もっとスピードを出したいのか」という目的に照らし合わせること。
バランスで選ぶなら『CLIFTON 11』

クッション性の高さが人気を集めてきたシリーズですが、以前のマシュマロのような柔らかさから、直近のモデルは安定感が増しています。11代目の今作はとくに、安定感・クッション性・軽さのバランスに優れた一足です。
「まず困ったら、この一足を選べば大きな失敗はしません」と大野さんは話します。これから走り始める人の最初の一足としてもおすすめで、履いたうえで物足りなさを感じたら、ほかのシューズと比べてみるとよいでしょう。シューズ選びの“真ん中”に置きたいモデルです。
・価格:¥19,800(税込)
・ドロップ:8mm
・重量:約282g(28.0cm片足)
反発を楽しみたいランナーへ『NOVABLAST 6』

『CLIFTON 11』よりもクッション性や反発性を求める方には、アシックス『NOVABLAST 6』をおすすめします。
ミッドソールには『FF BLAST MAX』を採用し、前足部に反発素材『FF TURBO SQUARED』を搭載。トランポリンから着想を得たソール形状が、弾むような走り心地を生み出します。
「ジョグは単調になりやすく、走るのがつらいと感じる日もあります。そんなときに『NOVABLAST 6』を履くと、弾む感覚が走る楽しさにつながります」と大野さんは話します。
クッションと反発の両方を味わいながら、ジョグを楽しく続けたいランナーにおすすめです。
・価格:¥17,600(税込)
・ドロップ:8mm
・重量:約253g(27.0cm片足)
軽快にスピードを出したい人へ『VELOCITY NITRO 5』

地面を捉える感覚と軽快さを求める方には、プーマ『VELOCITY NITRO 5』がおすすめです。
ミッドソールには、軽量性と反発性を備えた『NITRO FOAM』を採用。前足部の厚みが抑えられているため接地感を得やすく、足をテンポよく運びやすいことが特徴です。
「もう少し地面を感じながら、レスポンスよく走りたい方に合います。速めのジョグを軽快に走りたいときにおすすめですね」と大野さんは解説します。
やや細めの傾向があるため、女性ランナーにも合わせやすい一足。ジョグ用のシューズに迷っている方は、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
・価格:¥16,500(税込)
・ドロップ:8mm
・重量:約240g(27.0cm片足)
【番外編】足本来の動きを引き出す『Glycerin FLEX』

最後は、大野さん自身がいま最もハマっているというブルックスの『Glycerin FLEX』を紹介します。
名前の通り、驚くほどねじれるのが最大の特徴です。アウトソールにS字状の大きな溝を設けた『FlexZone』構造により、高い柔軟性を実現しています。
「足には片方だけで28本、両足で56本もの骨があり、本来はとても細かく立体的に動きます。多くのシューズはその動きを抑えることで安定させますが、このシューズは足本来の動きをそのまま引き出してくれる。走っていると、足はこんなに動くのかと一歩一歩感じます」と大野さんは魅力を語ります。
ただし、上級者向けのため最初の一足というよりも走り慣れたランナーが2足目に加えることで、ジョグのバリエーションが広がる一足でしょう。「もっとジョグを楽しみたい、面白いシューズを試したいという人にこそ試してほしい」と大野さんは話します。
・価格:¥27,500(税込)
・ドロップ:6mm
・重量:約250g(27.0cm・片足)
履き分けて、夏のジョグをもっと楽しく

今回紹介したシューズはどれもランナーの足をサポートしてくれるモデルです。クッション性、反発、軽さ、足の動きなど、求める機能からシューズを選べば、夏のジョグがさらに充実するでしょう。
「シューズを履き分けることで、毎回のジョグに変化が生まれます。暑さに負けそうなときも、シューズを変えて気分を切り替えながら楽しんでほしいですね」と大野さんは話します。
無理なく継続できる走り方と目的に合ったシューズを見つけ、秋冬のレースに向けた土台をつくっていきましょう。
【動画からご覧の方はこちら】
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