軽量ランニングシューズ5選! 「軽さ」を求めるメリット・選ぶポイントをシューズアドバイザーが解説
Jul 12, 2024 / SHOES
Jul 12, 2024 Updated
ランニングシューズを買う時のポイントは人それぞれ。そのなかには「軽さ」を求めるランナーも多いと思います。今回は各ブランドからラインナップされている軽量なランニングシューズを紹介。Runtripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが、軽量ランニングシューズのメリット、選ぶときのポイントなどを徹底解説します。
藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わった期間は20年以上。47歳でマラソン自己ベスト2時間34分28秒を出し、現在も走るシューズアドバイザーです。
シューズに軽さを求めるポイント
大森:今回は新しい切り口として「軽量ランニングシューズ」特集です。ランニングシューズは軽ければ軽いほど良いという訳ではないですが、軽量なシューズを探している人も多いと思います。
藤原:「軽い」ということも機能の1つであり、シューズの軽量性が足の回転を促してくれることが研究で報告されています。しかし軽さだけで探すのはネガティブですね。
大森:目的や機能を理解することは大事ですよね。
藤原:軽くするには機能を取らないといけませんからね。軽いということはミニマルな状態ですから、用途によってはランナーやランニングシーンに合わないこともあると思います。
大森:例えば筋力のない方や、走り慣れていないビギナーの方にとっては、軽さより機能がついていた方が良いこともあるでしょう。
藤原:初心者だけではなく、日々トレーニングに励んでいる方でも、長い距離やゆっくり走るときに軽さだけを求めるのはナンセンスですね。一方でジョギングからテンポを上げて、心拍数を上げるようなトレーニングで効果を出したいと思った時には、足を速く動かせる軽量シューズの使用が有効になると思います。
大森:ジョギングで使用する場合にはデイリートレーナーとして紹介しているモデルがおすすめだと思いますが、それよりも高い強度のトレーニングだと軽さも重要な指標になってきますよね。
藤原:まさにその通りだと思います。
大森:今回はレーシングでもなく、デイリートレーナーでもない、テンポアップする時におすすめの軽量シューズを紹介していきます。
確かな接地感覚を味わえる3足
大森:まず紹介するのはアディダス『ADIZERO JAPAN 8』(215g)、ニューバランス『FuelCell REBEL v4』(213g)、ブルックス『Hyperion』(215g)です。この3足は接地した感覚が強いタイプですね。
藤原:そうですね。デイリートレーナーと比べると屈曲の剛性が弱めで、自分の足で動きやすくなっています。ガイド性の高いシューズとは対照的に、自分でしっかり動かしたい作りになっています。
大森:自分で走る感覚が得られますよね。
藤原:特にFuelCell REVEL v4はミッドソールに反発弾性の高い素材『PEBAX』を配合して製造しており、反発性などの性能は厚底レーシングシューズに寄っていますね。ただ跳ねすぎないつくりにもなっていると思います。
大森:個人的にはHyperionは好きな一足です。
藤原:これも自分の足を使っている感覚がすごくありますね。
ジョギングにも対応するオールマイティな2足
大森:アシックス『EVORIDE SPEED 2』(230g)、アンダーアーマー『ベロシティ 3』(250g)の2足は前述した3足よりもクッション性があり、長い距離を走りたいときに向いていると思います。
藤原:ジョギングでも使いやすいのはこの2足ですね。とくにEVORIDE SPEED 2は屈曲の剛性も高く、しっかりとしたガイド感もあります。
大森:使い勝手が良さそうですね。
藤原:何か1つに特化していないオールラウンダーなシューズですね。
デイリートレーナーとの組み合わせに最適
大森:軽量なシューズを持つことでランニングの幅も広がりそうですね。
藤原:そうですね。ただ、1つのことに長けたシューズではないので、デイリートレーナーと一緒に使うとそれぞれのシューズが効果をより発揮すると思います。
大森:他のスポーツをやっている人にとっては、ランニングだけでなく日々のトレーニング用としても向いていると思います。
藤原:野球選手、サッカー選手も軽量なシューズを好んで、動き作りといったトレーニングに使っていますよね。
大森:もう一足シューズを買うという場合にも買いやすい価格帯が多いところも魅力的です。
藤原:ジョギングするならデイリートレーナーですが、トレーニングの幅を広げるためのもう一足が欲しいといったタイミングで、ぜひ選んでほしいと思います。
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安易に軽さを求めるだけではデメリットもありますが、しっかり目的や用途を考えればレベルアップやランニングの幅が広がりそうな軽量ランニングシューズ。より一層ランニングを楽しむために、ぜひ選んでみてはいかがでしょうか。
詳細情報
1.アディダス|ADIZERO JAPAN 8
・価格:¥16,500(税込)
2.ニューバランス|FuelCell REBEL v4
・価格:¥16,500(税込)
3.ブルックス|Hyperion
・価格:¥20,900(税込)
4.アシックス|EVORIDE SPEED 2
・価格:¥14,300(税込)
5.アンダーアーマー|ベロシティ 3
・価格:¥15,400(税込)
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藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)