ミャンマーの資生堂!? 日焼けから肌を守る「タナカ」とは
Jul 04, 2018 / BEAUTY
May 01, 2019 Updated
こんにちは! スポーツビューティアドバイザーの橋本ワコです。最新ウェアのスタイリングやUVケア、スポーツメイクアップをご紹介。
先日、仕事でミャンマーに行ってきました。ミャンマーといえば、アウン・サン・スー・チーさんが有名。女性が一生懸命働く国でもあるそうです。そして、実は、日焼けから肌を守ることを昔から行ってきた国でもあるのです!日焼け止めマニアの私、以前から気になってきた「タナカ」なるものを取材してきました!
ミャンマー人の肌を守ってきた「タナカ」とは?
ミャンマーは地域により気候の特徴が大きく異なりますが、おおよそが亜熱帯。雨季と乾季に分かれているのですが、雨季でも日が照ると、蒸し暑く、日差しの強さも強烈。ゆえに、ミャンマー人のお肌は年中、紫外線にさらされているのです。そんなミャンマーの人々に欠かせないのが「タナカ」なるもの!
この頬の上に載っている薄い黄色をしたものが「タナカ」です。
タナカの塗り方はそれぞれで、顔全面に塗るパターンも、頬だけのパターンも。そして、赤ちゃんからお年寄り、女性は勿論、男性も、この「タナカ」で強い日差しからお肌を守っているのです。
皆、可愛いお顔をしているのに、タナカのせいでその可愛らしさがちゃんと確認できないのが残念!日焼け止めというイメージで私は捉えていたのですが、いわゆるお化粧に近い感覚のようです。
・日焼けから肌を守る
・毛穴を綺麗に保つ
・美白効果
・蚊から肌を守る
などの効果が期待できるそうで、ミャンマー人には欠かせないものとなっています。
「タナカ」は水で落とせるから肌に優しい!何からできているの?
「タナカ」の原料は、なんと!「タナカ」という木です。
この臼の上で木のタナカを水で擦っていくと、ドロドロっとしたものが出来上がるのですが、それを肌に乗せれば完成!
簡易バージョンもあって、こちらは軽石のような触り心地のタナカ。少量の水をかけて手のひらで伸ばすと、タナカが出来上がります。
顔につけたタナカは、水で簡単に落とせます。そのため、肌にも優しく、子供でも使いやすいのです。
「タナカ」の歴史は2000年前から!実際に効果はあるの?
なんと、「タナカ」の歴史は2000年も前にさかのぼるとされ、肌を守る、化粧するということ以外にも薬として使われてきたそうです。
そんなに長い歴史のある「タナカ」ですが、実際のところ、その効果がきちんと研究されていないとのこと。でも、これだけミャンマー人が愛してやまない化粧品、きっとミャンマー人にしかわからない効果があるのかもしれません。
私の見解としては、肌に「タナカ」を乗せることで紫外線から物理的に肌を守ることになっているはずですし、すーっとした清涼感もあるので暑い気候にはピッタリ!だと思います。さらに、男性も「タナカ」をつけるのですが、強い日差しに肌が負けないように、肌を守ろうとするその姿勢は素晴らしいことですね!男性も美意識が高いのかもしれません。
ヤンゴンのスーパーで「タナカ」を見つけましたが、こちらは、ペースト状で水も必要としないので、超高速でタナカを塗ることができる便利なアイテム。本当に、生活に欠かせないものなんですね。
他国からみると、とても不思議な習慣ですが、肌を守ろうとする意識がとても素晴らしいと思います。最近は日焼け止めや他の化粧品も輸入されるようになり、ヤンゴンのおしゃれなカフェなどで働く若者は、タナカを塗っていなかったのですが、それでもまだまだ、ミャンマーの人々に根強い人気があります。
ミャンマーでは、ヤンゴン国際マラソンがありますが、きっと現地の人々は「タナカ」をつけて走っているはずです!もし、ヤンゴン国際マラソンに行かれる方がいらっしゃるようなら、是非、「タナカ」の様子を教えてくださいね!
皆さまも、紫外線対策ばっちりで、楽しさ無限大のラントリップを!