【ファッション×ランニング】フルマラソンを走るオシャレランナー・牧野英明さん流のランスタイルとは
Feb 22, 2021 / SHOES
Mar 19, 2021 Updated
「常に走れる服を着る、と決めています」そう語るのは、セレクトショップ・BEAMSで働く牧野英明さん。ファッション業界の第一線に身を置く一方で、ランニングインストラクターとしても活動。フルマラソンの記録を更新し続ける、いわゆる“シリアスランナー”としてランニングに向き合っています。
そんな彼が日常でまとうのは、『常に走れる服』 。トレーニングの日だけではなく、普段から『走る』を意識しています。業界で培った選択眼による洗練された牧野さん流のスタイリングセオリーとは? お話を伺いました。
人生の中心が「ラン>ファッション」に。それで、着る服も変わった
——ファッション畑に身を置きつつ、シリアスランナーとして走るようになった経緯は?
もともとランニングは趣味の延長、エクササイズでした。が、あるときノリで東京マラソンを走ったら、意外と記録が出せた。それからしばらくしてアパレル業界のランナーが集まるコミュニティーの存在を知り、参加するようになって。真剣に走りだしたら、ハマってしまいました。いまでは完全に “競技” として取り組んでいて、トレーニングの内容もかなり緻密に組んでいます。
——ランニングファッションのこだわりは?
「最新のポルシェが最良のポルシェだ」なんて言うじゃないですか。それって、スポーツやアウトドアのパフォーマンスブランドの考えにも通ずるというか。見た目ももちろんですが、 “機能美” により惹かれるようになりました。とはいえ、ファッションに携わっているからにはオシャレさも追求したい……それがいつしか、自分のスタイルになっていきました。
——走らない日のファッションも変わった?
普段の生活でも、走れるタイミングがあれば走りたい。だから “常に走れる服を着る” と決めています。家で過ごすパジャマでさえ、走れる服を着ています。なので、ワードローブも変わりましたね。洋服を選ぶ基準が「走れるか、走れないか」の二択に変わりました。ファッションの世界にいると “足す” ことが当たり前だったりするんですよ。だから “引く” ことのほうが、逆に映えたりして。「その格好で今日走ってきたの? 」と言われると「シメシメ」となります(笑)
いままでは人生の中心がファッションでしたが、いまはランニングが中心。だからといって、ファッションに興味がなくなった訳ではなく、ベクトルが変わっただけ。大事にするものの方向が変わったという感じですね。
牧野さん的セオリーは「ランニングシューズしか持たない」
——常に走れる服ということは、足元はいつもランニングシューズ?
僕は普段からランニングシューズしか履かないので、それ以外の靴は持っていないです。もちろんファッションの観点も忘れないようにしています。
——ランニングシューズといってもいろいろありますが、選ぶ基準は?
一定のパフォーマンスを発揮できる、かつ、カッコいいもの。ブランドにはこだわらず、「カッコよくて走れる靴ならなんでも履く」が信条です。
——最近のお気に入りシューズ、強いて一つ挙げるとしたら?
DESCENTEの『DELTA LD』。パフォーマンスを追求した機能美とカッコよさが共存していて、かなり自分的に “ズバリ” です。
——どんなところが、牧野さん的垂涎ポイント?
まずデザインや形が、バツグンにいいんです。好きですね。
機能面でいうと、ソールが厚すぎず足裏に心地のよい接地感を感じられるので、走っている感触がダイレクトに伝わってくるところです。それでいて接地時のブレもなく、安定感があります。蹴り出すときの瞬発力もバッチリなので、テンポアップなど足を鍛えるトレーニングのときに積極的に履きますね。
あと、このシューズはトライアスロン用として水はけがよく作られているので、通気性がいいのも嬉しい。足って冬でもじつは結構汗をかいているので。それこそ、夏は沢遊びみたいな水回りのレジャーにも相性が良いですね。汚れても洗ってすぐ乾くので、素足でも履けます。一泊でアウトドアに行くときに、これなら川遊びしてランニングして……と、一足で事足りてしまいます。
最近では特徴が顕著に出ているパフォーマンスシューズが多い中、このシューズは走りもシーンもカテゴライズしないところがいいです。ビジュアルがスマートなので、出張にいくときなどのビジネスシーンでも使えそう。レジャーも、ランも、ビジネスも全部いけます。いい意味で「クセがない」というのかな。全方位で使えますね。もちろん、走りに対しても十分すぎる機能が備わっている。普段から履きつつ、そのまま走れて、すべてに使えるシューズ。まさに、僕のスタイルに合っています。
ソールには排水口があって水はけもいい。スタイリッシュに見せつつ、かなりの機能派です。
——DELTA LDをベースにトレーニング用コーデを組むなら?
シューズと同じDESCENTEのランニングウエアを合わせます。ブルゾンのベージュのようなカーキのような色味がランニングウエアにはあまりなく、映えるんです。ショルダーのラインがレトロ風でもありつつ、フロントジップが隠れるキレイめデザインがスポーティすぎないので、普段でも着れます。ディテールもミニマルにまとまっていて、シンプルなのもいい。
ボトムは、スポーティになりすぎない“タイツ以上、スウェット未満”の生地感とシルエットのものを。こちらもDESCENTE。このシルエットが絶妙で、腰まわりがピタっとしすぎないのにいい感じでフィットしてくれる。ランニング時に着るタイツってどうしても本気すぎる感じが出てしまいますが、これは違う。あたたかく冬ランにも向いているしスペックは 『本気』 ですが、ルックスは 『本気すぎない』感じで取り入れやすいです。
スタイリング的には、白の使い方も意識しました。ブルゾンが渋い色味なので、あえて間に白を挟んで抜けを出して、人とは違うスタイルに。
——DELTA LDをベースに普段着コーデを組むなら?
シューズのオレンジを拾って、同じオレンジのウィンドブレーカーを合わせました。ここで色をがっちり合わせてしまっているので、それ以外は色を合わせすぎないように。全身にブラックを合わせがちなところを、あえて外してダークブラウンのセットアップにしました。ダークブラウンにしたからこそ、狙いすぎていない感じにしています。
インナーのナイロンブルゾンは『A BATHING APE』のオールドモデル。僕が通ってきた90年代ファッションが盛り上がっていた当時のアイテムを取り入れるのも、好きですね。
——最後に、牧野さんにとってのランとは?
ハマるまでは、辛くて地味なものというイメージでした。ですがいまでは、自分の中で最も大きい存在。ランニングに出会って、大げさじゃなく人生が変わりましたね。と同時に、それまでの僕の軸は “ファッション” だった。だからこそ、自分のアイデンティティとして、「ファッションのあるランライフ」を謳歌したいですね。
どんなランスタイルにも寄り添うDESCENTE『DELTA LD』
過酷な環境でも走れる
トライアスロンシューズとして登場した前作の機能を継承しつつ、より快適により長く走れるような機能を追加。衝撃緩衝材、特殊プレート、EVAの組み合わせにより推進力を発揮するデサント独自のミッドソールシステム『DELTA SYSTEM』を搭載しています。しなやかな背骨をイメージして作られたというこの特殊プレートは、ランニング時の足の自然な屈折にも追随。さらにミッドソールは接地時のブレをサポートするため、踵部は安定性、前足部は反発性を考慮した内外非対称の設計に。アッパーやアウトソールの排水口で通水性も抜群なので、シューズ内の蒸れも軽減され快適に履けます。
走らない日も快適に歩ける
ランニング時だけでなく、歩行時の履きやすさも重視。シューズの縫製や段差を極力排除し、「いかに不快を出さないか」に焦点を置いて作られています。
汎用性の高いビジュアル
「出張にいくときに使えそう。これ一足あれば出張先でも走れて、ビジネスシーンでも履けますね」と牧野さんも語る、スマートなビジュアル。トレーニング時だけでなく、ジャケット&パンツなどのカジュアルなビジネスシーンにもしっくりきます。
牧野さんも愛用する、機能とデザインが両立したプロダクトDELTA LD。ファンランにもオススメです。
【商品詳細】
・カラー:ネイビー/レッド、ブラック/ソレイユ オレンジ、レッド/ホワイト
・サイズ:22.5-28.5cm ※ユニセックス
・価格:¥17,600(税別)
DESCENTE『DELTA LD』商品ページはこちら。
(文 松崎 愛香/ 写真 大越 光貴)