足を鍛えたいランナーにアルトラ『TORIN 9』がおすすめ?大幅進化した定番モデルをレビュー
Aug 18, 2026 / SHOES
Aug 18, 2026 Updated

クッション性や反発性に優れた厚底シューズが増える近年。一方で、地面を捉える手応えや、自分の脚力で走る感覚を大切にしたいランナーもいるのではないでしょうか。
そんな方に注目してほしいのが、アルトラの最新ロードランニングシューズ『TORIN 9(トーリン 9)』です。
今回は本作の特徴や前作からの変更点、おすすめの履き分けについて、シューズアドバイザー・藤原岳久さんが解説します。
アルトラを代表する定番デイリートレーナー

『TORIN』シリーズは、日々のジョギングからウルトラマラソンまで幅広く対応する、アルトラの中心的なロードモデルです。
アルトラの特徴は、かかとと前足部の高低差をなくした0mmドロップと、足本来の形に沿ってゆとりのあるつま先部分を設計した『FootShape』にあります。
「アルトラは、裸足で立っているときに近い姿勢から動き始めることを大切にしています。シューズの傾斜に頼るのではなく、自分で動作を起こしてみようという提案です」と藤原さんは解説します。
アルトラには4mmドロップのモデルや、より薄い『ESCALANTE』シリーズもあります。そのなかでも本作は、0mmドロップの接地感とデイリートレーナーらしいクッション性を両立した一足です。
厚さ30mmから28mmへ。あえて薄くしたことが注目のポイント

『TORIN 9』でまず注目したい進化点は、ミッドソールの厚みが30mmから28mmへと2mm薄くなったことです。
これにより地面との距離が近くなり、柔軟性と接地感が向上。厚底シューズのように強い推進力を得るというよりも、足裏で着地位置を把握しながら、自分の力で前へ進む感覚を得やすい設計です。
「地面に近いけれど、クッション性もしっかりあります。接地感を覚えるという意味でも、0mmドロップを初めて試す方にバランスの良いシューズだと思います」と藤原さんは話します。
より薄いシューズで地面の感覚を得たい方には『ESCALANTE』シリーズ、クッション性を確保しながら0mmドロップを試したい方には『TORIN 9』がおすすめです。
新素材『P35X』がクッション性と安定感を両立

ミッドソールには、新開発の『P35X』を採用しています。
やわらかいフォームと硬めのフォームを組み合わせた2層構造で、しなやかな接地感と反発性を備えながら、着地時のぶれを抑える安定感も両立しています。
ソールは前作より薄くなりながらも、クッション性を大きく損なわず、足裏の感覚を得やすいことがポイントです。
「薄いベアフットシューズほどダイレクトではありませんが、一般的なデイリートレーナーよりも自分の動きを感じられます。クッション性とナチュラルな走りの中間にある、ちょうど良い存在です」と藤原さんは説明します。
アウトソールは本作向けに開発された『Vibram® XS DURA』

もうひとつの大きな変更点が、アウトソールです。今作は、藤原さんが「このシューズのために開発された」と語る、『Vibram® XS DURA』を採用しています。
高い耐久性を備えつつ、グリップ力は前作から8.5%向上。ロードでの安心感を支えます。
ここ数年、ビブラム社はシューズメーカーからの依頼に応じてラバーを開発するケースが増えています。トレイル向けの『Vibram® Megagrip』が広く知られていますが、ロード用のモデルに専用のアウトソールが搭載されることは、今作への力の入れようを示しているといえます。
『Standard FootShape』とワイドモデルを展開

アルトラの『FootShape』には、『SLIM』『STANDARD』『ORIGINAL』など、フィット感の異なる足型が用意されています。
本作は『STANDARD』を採用し、足指を広げるスペースを設けながら、中足部は適度にホールドする設計。かつてのアルトラにあった「全体的に幅が広い」という印象とは異なり、フィット感とのバランスを取りやすくなっています。
「もし、アルトラを履いてみて、タイトに感じた方は、『TORIN 9』のワイドモデルを選ぶと良いでしょう。前足部だけでなく中足部にもゆとりが必要な方は履き比べてみてください」と藤原さんはアドバイスします。
ランニング初心者から上級者の履き分け用まで

本作は、初めてランニングシューズを選ぶ方から、普段とは異なる走り心地を取り入れたい上級者まで幅広く使えるモデルです。
「近年のシューズは厚みがあり、履くだけで弾むモデルが増えています。それも走る楽しさの1つですが、自分で地面を捉えて推進力を生み出す感覚も大切です。『TORIN 9』は、その感覚を確かめやすいシューズです」と藤原さん。
また、ドロップのあるシューズと組み合わせるのもおすすめです。アシックス『GT-2000』やブルックス『Ghost』など、安定性やガイド感のあるデイリートレーナーと履き分ければ、走りの幅がさらに広がります。
ウォーキングにも使いやすく、走り始める前に0mmドロップの感覚へ慣れるための一足としても活用できます。
ベアフットシューズやアルトラに興味を持っている方は、ぜひこの機会に履いてみてはいかがでしょうか。
詳細情報
アルトラ|TORIN 9

・価格:¥25,300(税込)
・ドロップ:0mm
・厚さ:28mm
【動画からご覧の方はこちら】
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【プロフィール】
藤原岳久さん

FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 / JAFTスポーツシューフィッター
元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
・ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)





