日本唯一のUTMBワールドシリーズ。55カ国のランナーが駆け抜けた『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』を振り返る
Jun 30, 2026 / COLUMN
Jun 30, 2026 Updated

6月18日(木)から21日(日)にかけて、石川県加賀市山中温泉にてUTMBワールドシリーズ公式戦となる『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』が開催された。日本唯一のUTMBワールドシリーズとなる本大会は、55カ国からトレイルランナーが集い1,300年の歴史を持つ山中温泉を発着点として駆け抜けた。
Runtrip編集部は本大会を取材。開催に合わせて来日した、UTMBプレミアムパートナーHOKAの創業者のひとりである、Nicolas Mermoud(ニコラス・マーモッド)氏へのインタビューを交えながら大会の模様をお伝えする。
HOKA最新トレランシューズを体感できるEXPOブースも

6月18日(木)から20日(土)まで、各国から訪れたランナーを出迎える加賀温泉駅前施設ではEXPOが開催され、大会スポンサーなどによるブースが立ち並んだ。その中でも目を惹くのは、自然を感じさせる木造によるHOKAブースだ。

最新トレイルシューズ『SPEEDGOAT 7(スピードゴート 7)』のキービジュアルが大きく掲出され、注目を集めるブース前。中に入ると『SPEEDGOAT 7』が数多く並び、軽量性とクッション性、耐久性を兼ね備えた“王道トレイルシューズ”とも言うべき本作を世界中から訪れたランナーが体感できるようになっている。

また、ブースの片隅には足湯が用意され、レースに参加するランナーや応援に来た人々の足を癒したいという想いが込められている。
今回、大会MCを務めたカレンさんは足湯を体験し、「とてもリラックスできます」と表情を緩ませた。

SPEEDGOAT 7は「日本のテクニカルなトレイルで活躍する」シューズ

つづいて、大会へ参加するために来日したNicolas Mermoud氏に本大会の印象や『SPEEDGOAT 7』の特徴についてインタビューを敢行した。
−−世界各地で開催されているUTMBシリーズですが、日本のトレイルランニング文化が特徴的だと感じる点は?
Nicolas氏:
「(UTMBが開催されるフランス)シャモニーのように、3か国を横断したり、氷河や雪山といった険しい環境と異なる点が特徴的だと感じます。特に今回の大会も湿度が高く、トレイルの路面もテクニカルなコースが多いように感じます。
また、日本のトレイルランニングは2010年ごろから急速に成長して、昨今は多様なランナーが大会に参加していると思います。男性だけでなく、多くの女性も参加するようになりました」
−−SPEEDGOATシリーズについて、初代から今作までの流れの中で最も大きな進化を遂げたポイントは?

Nicolas氏:
「初代SPEEDGOATは少し薄さや硬さを感じるシューズでした。そのため、SPEEDGOATの系譜は2作目の『SPEEDGOAT 2』から始まっていると捉えています。『SPEEDGOAT 7』は原点である『SPEEDGOAT 2』に回帰した印象を受け、柔らかいクッション性や安定性をもたらしてくれます。
また、履いた瞬間に軽量性を感じることができ、軽快な足取りで走ることができるでしょう。グリップ力も進化しており、湿度が高くテクニカルな路面が多いこのレースでは非常に活躍します。スピードのある選手でも15〜18時間走り続ける100kmのレースでは、最後まで快適な履き心地をもたらしてくれるはずです」
−−軽量性と機能性はトレードオフになりやすいですが、SPEEDGOAT 7はその課題をどう解決していますか?
Nicolas氏:
「その両方を備えていることが、HOKAの“魔法”です。この10年でランニングシューズは大きな進化を遂げましたが、これはHOKAのシューズがきっかけではないかと感じています。私たちが妥協せずに開発してきた過去があるからこそ、どの要素も犠牲にすることのないシューズづくりを実現しました」
−−日本のランナーにHOKAのシューズのどのような魅力を感じてほしいですか。

Nicolas氏:
「HOKAはこれまでランニングにおいて革命を起こすきっかけとなったブランドだと感じています。ぜひ、HOKAのシューズが持つ快適な履き心地を体験してもらいたいです」
−−HOKAのシューズをどんなランナーに履いてほしいですか?
Nicolas氏:
「ぜひ、速くて若いランナーに履いてほしいです。そういう方々がこれからの未来を担っていくアスリートであり、ランナーですから。パフォーマンスを追求するだけでなく、楽しみながら速く走るランナーが選ぶブランド、シューズでありたいです」

55カ国から集結したランナーが加賀温泉郷を駆け抜ける

レースが開催される6月20日(土)を迎え、スタート時間の順に20km、100km、50km(翌21日スタート)の3種目が開催された。大会を完走したランナーはフランス・シャモニーで開催される『UTMB World Series Finals』の出場抽選に必要な「Running Stones」を獲得できる(種目によって獲得個数が異なる)。
メイン種目となる100kmは気候面への配慮により今大会から夜にスタート時間が変更された。距離は約97.4km、累積標高は約5,122m、制限時間は27時間となっている。山中温泉の中心地をスタートし、急勾配の登山道、渓流沿いの穏やかなシングルトラック、美しい稜線の小道など、加賀の山岳エリアを存分に味わえるコースだ。



この日は雨の中のレースとなり、ランナーたちは過酷な環境の中で走ることとなった。レース前半は日が暮れた暗闇の中を走り、ボランティアによるエイドでのサポートやコースの誘導も見られた。また、各エイドステーションではUTMB基準の補給に加え、加賀の地元名産品も提供された。


温泉街のメインストリート「ゆげ街道」を抜け、山中温泉の中心部にある山中座周辺でフィニッシュを迎える。山岳エリアを走り抜けた先に、温泉街の中心部でフィニッシュする本大会らしいスタイルだ。



レースではSPEEDGOAT 7を着用したランナーの姿も見られた。レース後に着用していたランナーに話を伺うと「雨の中滑りやすく、何度も滑りそうなトレイルがあったが、このシューズのグリップ力のおかげで滑ることなく安心して走り続けられた」と悪条件を物ともせずに走り切れたことを明かし、「おかげで300人抜きました」と完走に向けて力強いパートナーになったようだ。
また、「スタイリッシュでソックスと合わせても馴染むカラーリングが気に入っている」とデザイン性の高さを評価した。

100kmで男子3位の成績を収めたHOKAアスリート三浦裕一選手にレース後インタビューすると「中盤から徐々に順位を上げていく戦略で走り、予定通りの走りができた」と語り、「途中トラブルもあったが、『UTMB World Series Finals』の出場権を獲得できる3位以内に入れてよかった」とレースを振り返った。
フィニッシュ地点ではその後も続々と完走するランナーの姿が見られ、ランナー同士や応援に来ていた人たちと完走した喜びを滲ませた。また、フランス・シャモニーで開催される『UTMB World Series Finals』への参加を目標にする、世界中から集まった多くのランナーが加賀温泉郷の文化や伝統に触れ、楽しんでいた。

世界中からランナーが集い、盛り上がりを見せた『Kaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB』。ロングレースにチャレンジしたいトレイルランナーは、来年HOKAのトレイルシューズとともに走ってみてはいかがだろうか。
ご紹介したトレイルシューズ
HOKA|SPEEDGOAT 7

・価格:¥23,100(税込)
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