【メンタル】パフォーマンスが落ちにくい?カフェインとランニングをスポーツ精神科医が解説

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カフェイン摂取について、日頃から意識しているランナーは少なくないかもしれません。

今回のテーマは、カフェイン摂取について。スポーツを真剣に取り組む方のメンタルケアを行うスポーツ精神科医・岡本浩之先生が解説してくれました。岡本先生は、これまで120人以上のアスリートの治療を担当するなど、メンタルケアの最前線にいながら、自身も2時間48分でフルマラソンを走るランナー精神科医です。

前回は、『貧血がメンタルに及ぼす影響』について伺いました。

カフェインはブレーキを効きにくくする

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カフェインには興奮を抑えるアデノシン受容体をブロックする作用があり、「ブレーキが効きにくくなる」と岡本先生。運動する1時間前にカフェインを摂取すると良いと言われていて、パフォーマンスが落ちにくいという研究データがあるそう。レース前のカフェイン摂取は理にかなっていると言えますね。

ですが、カフェインによってメンタルに不調をきたす人もいるのです。不安感の強まり、イライラ、落ち着かない、不眠など……。普段、カフェインを摂取し慣れていないと、1日約200mgで精神的な不調を及ぼすという報告があるそう。市販のエナジードリンクを調べてみると、カフェインを140mg含有しているものもあり、2本以上飲むと過剰摂取になる可能性があります。カフェインには離脱症状があり、また、同じ量を飲んでいても段々効果を感じにくくなり、耐性ができます。

体質によって個人差がありますが、『1回量200mg、1日量300mg』が健康的なカフェイン摂取量の目安。日頃の摂取を少し減らして、レース前に飲むとカフェインの効果が出やすくなるそう。自身にとっての適切な摂取量を意識して、メンタルの状態にも気をつけながら、上手にカフェインを取り入れましょう。

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岡本浩之先生

精神科院長。スポーツ精神科医としてアスリートのメンタルケアや運動講座開催、講演、執筆、動画配信を行う、フルマラソンを2時間48分で走る市民ランナー。
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