元保育士のトレーナー・尾藤朋美さん「サハラマラソンでの初出場初優勝狙う」

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フルマラソンやウルトラマラソン、トレイルランにスパルタンレースなど数々の大会で入賞経験を持ち、ランセッションなどのイベントを精力的に開催。ボディメイクのコンテストでも優勝した実績のあるフィットネストレーナー・尾藤朋美さん。現在目指すのは、『地球上で最も過酷なレース』とも称されるサハラマラソンでの優勝です。そんな“ノリにのっている”彼女のランライフと、それを支えるモチベーションとは? お話を伺いました。

チャンスがあったら、すぐにエントリー!

——ランニング歴は?キッカケなども教えてください

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ランニング歴は、まだ2年くらい。トレーナーになる前は保育士をしていて、特にトレーニングしていたワケでもなかったんです。高校・大学とチアリーディングをしていたので、筋力と体幹には自信があったくらい。そんなある日、トレーナーの友達に「トレーニング、やってみなよ」とすすめられ、やってみたらハマってしまいました。保育士という仕事もとても好きだったんですが、トレーナーを目指すなら早いほうがいい! ということで、一念発起。保育士を辞めて1年間トレーナーの勉強をし、1年後にトレーナーデビューしました。「トレーナーとして自分らしい“ウリ”があったらいいなあ」と、ランニングも本格開始。それが、約2年前のことでした。

——トレーナーデビューしてから、どんなランライフを送っていますか?

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トレーナーデビューをした翌月、早速フルマラソンに挑戦しました。私、オリエンタルラジオの藤森慎吾さんのファンなんです。彼が初めてのフルマラソンでサブ4という偉業を成し遂げたのに刺激されて、「私も初めてのフルマラソンでサブ4に挑戦してみたい!」と、早速エントリー。

——初めてのフルマラソン、どうでした?

サブ4は達成できたのですが、正直、めちゃくちゃ辛かった……。フルなんて長い距離を走ったことなかったから、腰を痛めてしまって。1週間くらい、寝込みました。

——それでも、次なる挑戦をしたのですね

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初めてフルマラソンを走った日の夜、オリエンタルラジオのトークライブに行ったんです。そこで、千葉のアクアラインマラソンに藤森さんがPR大使で出場するという話を聞いて。「フルマラソンは辛いから二度と走らない」と思った数時間後に、「また挑戦しよう!」とエントリーしてました(笑)。私、思い立ったら、すぐ行動するタイプなんです。サブ4という結果で少し自信もついたのもあってか、その2ヵ月後にはトレイルランのレースにも出場して、優勝することができました。ある程度の結果が残せたので「これは神様が“走れ”と言っているんだ」と思って(笑)。そこからですね、ランライフがどんどん広がっていきました。去年のフルマラソンでは、3時間7分という自己ベストが出せた。ランを始めて1年後に30分ほどタイムを更新できたので、自信につながりました。次に目指すは、フルマラソンのサブ3です!

有言実行、結果を残す。そのことで発信力を高めたい!

——やはり目標は “早く走ること” ですか?

それももちろん、あります。いまの大きな目標は、今年4月に開催されるサハラマラソン。以前、ヤハラリカさんにサハラでのレースの話を聞いて「めちゃ楽しそう!」と思い、即エントリー。そういう人は、なかなかいないみたいですけどね(笑)。話を聞いた翌日に、SNSで「サハラマラソンを走ります!」宣言をしました。完走はもちろん、私が目指すのは優勝!“サハラマラソンで優勝したランナー”なら、もっと発信力が高まるじゃないですか。この目標ができてからは、いままで以上に高みに挑戦するようになりました。

——サハラに向けて、どんなことをしていますか?

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サハラを走るなら、フルマラソンでヒーヒーいってる場合じゃない!と、よりキツい100キロのウルトラマラソンやトレイルランのレースに、積極的にエントリーしています。トレーニングでは『ASICS Sports Complex TOKYO BAY』に週3で通い、低酸素のトレーニングを取り入れたり。「一度、イメトレもしないと」と思っています。荷物を背負って3日間フルマラソンを走って、砂漠食を食べて、寝袋で寝る……といった、“砂漠ごっこ”(笑)。厳しいトレーニングも、楽しくやっています!

——朋美さんは、ボディメイクコンテストでの優勝経験もあるんですよね?

サハラマラソンの出場を決めたころ、「サハラが終わったら、ボディメイクのコンテストに出てみたい」と、周りに話してたんです。そうしたら、関係する方からエントリーのお誘いを受けて。「はい、やります!」と(笑)。やりたいことは、なんでも“すぐ挑戦”がモットー。そのコンテストが飛騨高山ウルトラマラソンの1週間前だったのですが、迷わずエントリーしました。ランとボディメイクのトレーニングは、相反する部分も多い。でも『走るトレーナー』と自分で名乗っているので、“走りながらボディメイクする”と決めて。結果は、ボディメイクのコンテストで、優勝。100キロマラソンでは、総合6位。“マラソンとボディメイクは両立できる”という結果を残すことができました。「これこそ、私が発信できることだな」と思っています。

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“カッコイイ自分になりたい”、それが私のモチベーション

——とても充実したランライフですね。とはいえ、結果がすぐ出せるのもレアケースだったりするわけで。朋美さんに、挫折はないのですか?

イヤになったこと……。うーん、タイムを狙うって辛いし、正直しんどい。飛騨高山での100キロもフルマラソンしか経験していなかったから、坂道がしんどくて歩いてしまって。でも、そうすると抜かされるんですよね。それが“自分の弱さ”。弱さを克服しようと、その後に参加したチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンでは、「絶対に止まらないで走る」と決めました。坂道で雨が降ってきても、走り続けましたね。

私は、26歳でトレーナーを目指しているので、遅めのスタート。だから、人の2倍も3倍も頑張らないと、結果が残せないと思っています。でも、“大変”っていう感覚は、あまりないかな。それは、自分の目指したいビジョンがあるから。耳を傾けてもらえると、うれしいから。結果があると、発信力も上がる。「何歳になっても挑戦できるし、頑張れる」パワーを、身を持って発信し続けたいですね!

——サハラマラソンでの優勝、楽しみにしています!

サハラで結果が出せたら、間を空けずにボディメイクコンテストにも出る予定です。サハラの直後にコンテストで結果が出せたら、もっとカッコイイじゃないですか。マラソンをするにはエネルギーが必要で、ボディメイクのためとは違う体づくりをしないといけない。でも、私はどちらも両立したい。そうやって“自分にしかできないこと”を新しいコンテンツとして、発信していきたいです!

——朋美さん、ポジティブオーラがすごいです。その秘訣は?

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もともとポジティブな性格で、あまりネガティブな考えは浮かばないんです。「好き! 楽しい! やってみたい!」ということばっかり。その過程で辛いことがあったとしても「それを達成できたら、おもしろい」っていう感覚ですね。

——どうしたらそのモチベーション、つくれますか?

いつも私の頭にあるのは、「こういう自分でいたらカッコイイ」という“なりたい自分像”みたいなものです。例えば、フルマラソンでサブ3が達成できたら、カッコイイ。過酷なサハラマラソンで優勝したら、カッコイイ。ボディメイクで鍛えた体を手に入れたら、カッコイイ……。それが、私のモチベーション。これからも、やりたいと思ったことは、全部やります!

——ランニングを挫折しそうな人へ、アドバイスください! 

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“走る気分がアガるような、楽しい目的をつくる”ですかね。例えば、私は通勤ランで家からジムまで18.5キロほど荷物を背負って走っているのですが、ただ家のまわりをぐるぐる18.5キロ走るのだったら、続かないかも。ゴールが決まってるから走れる、ってあると思うんです。ランセッションでも、低糖質のアイス屋さんまで走るというゴールを設定したりして、楽しんで走れるような工夫をしています。楽しい目的をつくるの、いいですよ。そして、無理しないことも大事かなあ。

キラキラとしたポジティブオーラに包まれている朋美さんと話をしていると、自然と「自分にもできそう」という前向きな気持ちになってきました!

「頑張ったら、結果に繋がります。発信の場をもらえたり、人脈が広がったり。そして、私は素敵な人たちに囲まれています。だからこそ、もっと頑張りたいです」

 

尾藤朋美 /フィットネストレーナー
元保育士。チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン118km 総合優勝やSpartan Race ELITE 3位入賞の経験を持つ。フルマラソンの自己ベストは3:07:48。走れるトレーナーとして日々発信しているInstagram も人気を集める。

(文 松崎愛香/ 写真 Eliana

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