走る身体は体幹づくりから。参考にしたい1冊『速くなる体幹トレーニングBCT』
May 05, 2016 / HOW TO
Apr 26, 2019 Updated
ランニングに限らず、体づくりにおいて注目されている“体幹トレーニング”。書店のスポーツコーナーに足を運んでみると、関連書籍がズラリと並んでいるでしょう。私はスポーツジムに通っていますが、そちらでも『コア』や『体幹』を中心に鍛えるレッスンがいくつも行われています。
今回ご紹介するのは、超人気を集めたムック本『速くなる体幹トレーニング』の書籍版。より読みやすく、追加要素も加えられた『速くなる体幹トレーニングBCT』です。ランニングにおける体幹トレーニングの重要性を提唱した書籍としては、まさに先駆けと言える1冊でしょう。
写真を用いて分かりやすくトレーニングを解説
体幹トレーニングには種類がたくさんあり、本著では“速く走る”ことを目的としたものが取り上げられています。しかし中には、次のような声が少なくありません。
「本を読んでも、何をどうすれば良いのかイメージできない」
「本があり過ぎて、どれを参考にすれば良いのか分からない」など
例えば『つま先を地面に着けて、頭の先までがまっすぐになるように…』などと説明されたところで、頭にはクエスチョンマークが浮かんでしまうでしょう。なんとなくの理解で適当に行っても、体幹トレーニングの効果は実感できません。
本著では各トレーニングについて、『写真+コメント』によって解説されています。体の使い方や向き、あるいは意識などまで細かく書かれているので、読みながら同じように実践することが可能です。同じトレーニングでも見る角度を変えた写真が掲載されており、より頭の中でイメージしやすいように感じます。反復し、その度に読み返して自分の動きと比べれば、正しい動きが身につけやすいでしょう。
<動的なトレーニングまで網羅>
体幹トレーニングと聞くと、じっと体制を維持するような静的トレーニングをイメージする方は多いはず。しかし実際にランニングする際には、“体幹を使って走る”ことが求められます。本著には動的なトレーニングも同様に分かりやすく取り上げられているので、より実践的な内容と言えるでしょう。
オススメの活用方法
私は本著について、ムック本の頃から参考にしてきました。しかしどれだけ優れたノウハウ本も、活用できるかどうかは自分次第。最後に少し、私なりに本著の活用方法を2つご紹介します。
<使っている筋肉を意識する>
体幹トレーニングでは、トレーニングによって使われるべき筋肉が異なります。どの部位が使われているかを確認すると共に、「ここを使う」と意識して取り組んでみてください。フォームが崩れていると余計な部位の筋肉に頼ってしまい、本来のトレーニング効果が得られません。どうしてもフォーム維持できない場合は、その部位の筋力が不足している可能性も。それならば、強化ポイントとして重点的に鍛えてみるのも良いでしょう。
<自分の動きを確認する>
正しいフォーム・動きで実践しないと、体幹トレーニングは思ったような効果が得られません。むしろ筋力が偏って鍛えられるなど、デメリットが生まれることも。そこで、自分の動きを客観的に確認し、それを書籍の写真と比較してみるのがオススメです。具体的には、次のような方法が挙げられます。
- 鏡の前でトレーニングする
- カメラでトレーニング動画を撮影する
- トレーナーなど他の人に見てもらう など
本著はトレーニングの見本ともなるものです。自分自身の動きを確認・改善し、その見本と同じような正しいフォームで実践できるよう取り組んでみてください。
記録向上や怪我予防、あるいは代謝アップなど、体幹を鍛えることにはさまざまな効果があるとされています。何か課題を抱えているランナーならば、その脱却のキッカケになるかもしれません。これから来シーズンに向けたトレーニング期、本著を参考にしながら体幹トレーニングに取り組んでみてはいかがでしょうか。
速くなる体幹トレーニングBCT―走りが変わる!記録が伸びる!
(著:原 健介/出版:ベースボールマガジン社) |