マラソンで前の人に隠れて空気抵抗を無くす!! でも、何mが最適の距離!?

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本格的なマラソンシーズン突入に向けて、日々、トレーニングを重ねているランナーも多いかと思います。ご自身のカレンダーに記されたレースから逆算して、いまは何日前でしょうか。良い準備をして、レース当日に自己ベストが達成できることを願っています。

自己ベストを目指すランナーは用意周到。しっかり体を作って、そして、信頼できるシューズやウエアを見つけて、また、レース中に摂るエネルギーもどれにしようか吟味されていることでしょう。今回は、そんな自己ベストを目指すランナーへ豆知識をお伝えします。

「いっしょに走ると、速くなる?」と提案しているのは、書籍『おもしろい!スポーツの物理』の著者であり、東洋大学理工学部教授の望月修さん。望月さんは、スキージャンプ日本代表チームの依頼で飛行姿勢の解析などに取り組んだことがあり、流体工学とスポーツを研究している方です。

そんな望月さんが同書の中で、マラソン時に速く走る方法として、物理的に解説しています。

TVなどの中継でマラソンを観ていると、レース序盤の先頭グループは大きな塊になって走っているかと思います。もちろんこれは空気抵抗を無くすための作戦。前半戦は集団で走って体力の消耗を避け、後半戦に向けて準備をしている状態です。

この塊になって走る作戦は、一般ランナーにとってもお手本となります。一般ランナーがグループを作って走り続けることは難しいかと思いますが、真似るべきは、「前の人について走る」という方法。望月さんが同書で解説しています。

「前の人の胴体の直径を30cmとしたとき、前の人との間隔を胴体の直径の2〜8倍の60cm〜2m40cmにとると、形によって決まる抵抗係数が約1/4、体に当る風のスピードが約1/2となります。そのため、後ろを走る人にかかる空気抵抗は、前の人の7%にまで小さくなります」(同書より)

前を走る人が受ける空気抵抗と比較して、かなり小さいことがわかりますね。秋冬のレースで風が強い日もありますので、ぜひ、取り入れたい方法の一つではないでしょうか。

なんとなく知っていることを専門家の言葉で理解することで、より昇華できますね。自己ベストを目指すレースでは、ぜひ、同じくらいのスピードと体力のあるペースメーカーを見つけ、並走ではなく、縦の関係で走り続けることで、後半に向けてより体力を温存できるのではないでしょうか。

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