“走る“フリーライター・三河の本棚:vol.2『<気>ランニング』
Feb 29, 2016 / COLUMN
May 29, 2017 Updated
昨日「東京マラソン2016」が開始され、とても大勢のランナーが東京の街中を駆け抜けました。読者の中にも、同大会に出場したという幸運な方がいることでしょう。
これから春先までをシーズンとして、まだまだ各地でマラソン大会が開催されます。しかしこの時期に心配なのが、トレーニングによる怪我です。「オーバートレーニングで足を痛めてしまった」という声は多く、それを理由にランニングを止めてしまう…なんていうランナーも。しかしその原因、練習量だけでなく、もしかしたら“走り方”にあるかもしれません。
本日ご紹介するのは、そんな方々にとってヒントになりそうな一冊。ダニー・ドライヤー/キャサリン・ドライヤー両名による著書『<気>ランニング』(大修館書店)です。さっそく、どのような内容かご紹介しましょう。
自然と調和するランニングメソッド
本著に書かれているのは、“CHIRUNNING”という海外のランニングメソッドです。ランニングコーチである著者が独自に開発したという走法ですが、そこには驚きの“ある武術”が関わっています。それが、護身術や健康法としても知られる『太極拳』です。
具体的なメソッドについてここでは触れませんが、タイトルを見ると次の一言が目を引きました。
『無理なく走れる』
そう、このCHIRUNNINGは、誰もが無理することなく走れる走法として開発されているのです。身体の力(パワー)に頼るのではなく、自然と調和することで走る。言葉だけを聞いても、あまりイメージできないかもしれません。しかし難しい部分については、写真が掲載されているのでご安心ください。
姿勢やフォーム、あるいは身体の動かし方など。また、その習得に必要な運動方法などについても、分かりやすく書かれています。フォームなどは、本著を読みつつ鏡に向かって実践してみると良さそうです。
こんな方におすすめ!
実は私もこのCHIRUNNINGを取り入れているランナーの1人。実際、フルマラソンはもちろん、ウルトラマラソンでも記録が伸びました。また、走り終えてから筋肉疲労を伴うことも減り、まさに“力に頼らない走法”だと感じています。
もちろん1つのメソッドですので、場合よっては「合わない」と感じる方がいるでしょう。しかし、こういう走法もあるのだと知ることは、今後のランニングライフにおいて役立つ情報となるはず。特に以下のような方には、おすすめできる内容です。
- 大会後はいつも筋肉痛に悩まされる
- レース後半でどうしてもペースが落ちてしまう
- レース後半になると脚が重くなってくる
- 日頃のトレーニングで怪我が多く悩んでいる
- もっと楽に長い距離を走れるようになりたい など
走ることを、もっともっと楽しむために!
もしかしたら、本著が現在直面している課題を解決するためのヒントになるかもしれませんよ。
(著:ダニードライヤー/キャサリン・ドライヤー、出版:大修館書店)